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公開番号2024028176
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-01
出願番号2023130233
出願日2023-08-09
発明の名称植物由来メラニン様物質及びその利用
出願人国立大学法人広島大学
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類C07G 99/00 20090101AFI20240222BHJP(有機化学)
要約【課題】植物の組織培養によって得られる新規なメラニン様物質及びその利用を提供する。
【解決手段】ナス科タバコ属の植物の培養細胞を当該細胞が褐色~黒色に変化するまで培養した後、培養物のアルカリ水溶液抽出物から分離されるメラニン様物質。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ナス科タバコ属の植物の培養細胞を当該細胞が褐色~黒色に変化するまで培養した後、培養物のアルカリ水溶液抽出液から分離されるメラニン様物質。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
培養が、細胞を植え継ぎ後10日間以上行われる請求項1記載のメラニン様物質。
【請求項3】
培養細胞がタバコBY-2細胞である、請求項1記載のメラニン様物質。
【請求項4】
アルカリ水溶液が水酸化ナトリウム水溶液である、請求項1記載のメラニン様物質。
【請求項5】
ナス科タバコ属の植物の培養細胞を当該細胞が褐色~黒色に変化するまで培養する工程、前記培養により得られた培養物をアルカリ水溶液で抽出する工程、及び前記抽出により得られた抽出液からメラニン様物質を分離する工程を含むメラニン様物質の製造方法。
【請求項6】
メラニン様物質の分離が前記抽出液に酸を添加することにより析出させた析出物を分離回収する、請求項5記載の方法。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項記載のメラニン様物質を有効成分とする紫外線防御剤。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1項記載のメラニン様物質を有効成分とする抗酸化剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は植物由来の新規メラニン様物質及びその利用に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
メラニンは動物、菌類、真正細菌などで形成される褐~黒色の色素で、ヒトの髪の毛や皮膚などに蓄積し、紫外線を吸収してDNA損傷を防ぐ有用物質として知られる。
【0003】
動物由来では黒褐色のユーメラニン(eumelanin)や橙赤色のフェオメラニン(pheomelanin)があるが、脳に蓄積する暗黒色素としてニューロメラニン(neuromelanin)が存在することも知られている。また、カビには窒素未含有メラニンであるアロメラニン(allomelanin)がしばしばみられ、真正細菌の表面には同様に窒素未含有のピオメラニン(pyomelanin)がみられ、酸化ストレスからの防護や電子伝達への関わりが報告されている。
【0004】
また、メラニン類は植物でも見られ、アスパラゲール類やキク科(ヒマワリなど)の種皮に蓄積するものはフィトメラニン(phytomelanin)と呼ばれるが、スイカ、トマ卜、モクセイ、クリ、アサガオ、ゴマ、オートムギ、ニンニク、オオムギ、クロタネソウ(ニゲラ)の種皮や茶などの植物にも存在し、その多くがアロメラニンで、昆虫による食害や乾燥に対する耐性を提供すると推測されている。
【0005】
メラニンは紫外線からの保護作用のみならず、ラジカル補足機能、温度制御など、その特殊な物理化学的性状から、電子材料としての利用も期待されている(非特許文献1)。さらに、最近ではその生理活性から抗腫瘍、抗アレルギー作用が示されており、医薬品としての利用可能性も示唆されている(非特許文献2)。例えば、特許文献1には、イカスミ由来のメラニンがプリン体と結合し、血中の尿酸値低下作用を有することが開示されている。
【0006】
植物由来のメラニンを取得する場合、その抽出材料の多くは種皮であり、栽培や採取によるため取得時期が限られるだけでなく、天候や栽培場所などが異なれば質的な変化も生じる。その上、硬質な種皮から抽出材料を取得する手問もかかる。
したがって、取得時期や環境条件などに左右されることなく常時均質の抽出材料を入手できる方法が求められ、例えば、ニゲラ属植物の培養細胞からメラニンを産生させることが報告されている(特許文献2)。
【0007】
一方、タバコ(学名:Nicotiana tabacum)は、ナス科タバコ属の植物であり、葉の成分としてニコチンを含み、その葉は「葉たばこ」として喫煙用などに供される。
しかしながら、タバコ属の植物にメラニン様物質が含まれるとの報告はなく、タバコ属植物からメラニン様物質が単離されたという報告もない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2009-137896号公報
国際特許公開第2012/125091号
【非特許文献】
【0009】
Paulin, J.V., Graeff, C.F.O., 2021. From nature to organic (bio)electronics: a review on melanin-inspired materials. J. Mater. Chem., 9, 14514-14531.
d'Ischia, M., Wakamatsu, K., Cicoira, F., Di Mauro, E., Garcia-Borron, J.C., Commo, S., Ghanem, G., Koike, K., Meredith, P., Pezzella, A., Santato, C., Sarna, T., Simon, J.D., Zecca, L., Zucca, F.A., Napolitano, A., Ito, S., 2015. Pigment Cell Melanoma Res. 28, 520-544.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、植物の組織培養によって得られる新規なメラニン様物質及びその利用を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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