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公開番号2024025401
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-26
出願番号2022128809
出願日2022-08-12
発明の名称無給油式圧縮機
出願人株式会社日立産機システム
代理人弁理士法人開知
主分類F04C 29/02 20060101AFI20240216BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】運転状態が変化したときに、応答性よく軸受に必要な潤滑油流量を供給することが可能な無給油式圧縮機を提供する。
【解決手段】無給油式圧縮機は、気体を圧縮するロータ3と、ロータ3を回転可能に支持する軸受6と、を有する圧縮機本体1と、軸受6に潤滑油を供給する潤滑油系統60と、制御装置40と、を備える。潤滑油系統60は、潤滑油を貯留する貯留部12と、貯留部12に貯留されている潤滑油を吐出するオイルポンプ10と、オイルポンプ10から軸受6に供給される潤滑油の流量を制御する流量制御装置17と、軸受6に供給される潤滑油の圧力を検出する圧力センサ21と、を有し、制御装置40は、複数の運転状態ごとの目標圧力を記憶する記憶装置43を有し、運転状態に応じて目標圧力を記憶装置43から読み出して設定し、圧力センサ21により検出された圧力が設定した目標圧力となるように、流量制御装置17を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
気体を圧縮するロータと、前記ロータを回転可能に支持する軸受と、を有する圧縮機本体と、
前記軸受に潤滑油を供給する潤滑油系統と、
制御装置と、を備えた無給油式圧縮機であって、
前記潤滑油系統は、
潤滑油を貯留する貯留部と、
前記貯留部に貯留されている潤滑油を吐出するオイルポンプと、
前記オイルポンプから前記軸受に供給される潤滑油の流量を制御する流量制御装置と、
前記軸受に供給される潤滑油の圧力を検出する圧力センサと、を有し、
前記制御装置は、
複数の運転状態ごとの目標圧力を記憶する記憶装置を有し、
前記運転状態に応じて前記目標圧力を前記記憶装置から読み出して設定し、
前記圧力センサにより検出された圧力が設定した前記目標圧力となるように、前記流量制御装置を制御する
無給油式圧縮機。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の無給油式圧縮機において、
前記潤滑油系統は、
前記オイルポンプから吐出された潤滑油を前記軸受に導く主配管と、
前記オイルポンプから吐出された潤滑油の一部を前記軸受に導くことなく前記貯留部に戻す戻り配管と、
前記戻り配管に設けられる前記流量制御装置としての排油調整弁と、を有する
無給油式圧縮機。
【請求項3】
請求項2に記載の無給油式圧縮機において、
前記記憶装置には、前記軸受に供給される潤滑油の圧力と前記目標圧力の圧力差と、前記排油調整弁の目標開度とが紐付けられた開度情報が記憶され、
前記制御装置は、
前記圧力センサにより検出された圧力と、前記目標圧力との圧力差を演算し、
演算された前記圧力差と前記開度情報に基づいて、前記排油調整弁の目標開度を決定し、
前記排油調整弁の開度が、決定した前記目標開度となるように、前記排油調整弁を制御することで、前記圧力センサにより検出された圧力を前記目標圧力に近づける
無給油式圧縮機。
【請求項4】
請求項3に記載の無給油式圧縮機において、
前記制御装置は、前記圧縮機本体から吐出される気体の温度と前記圧縮機本体に吸い込まれる気体の温度の温度差の現在値と基準値との差が所定値よりも大きい場合には、前記圧力差に関わらず、前記排油調整弁を全閉にする
無給油式圧縮機。
【請求項5】
請求項1に記載の無給油式圧縮機において、
前記制御装置は、
前記運転状態が無負荷運転状態であるときには、前記運転状態が負荷運転状態であるときよりも低い前記目標圧力を設定し、
前記圧縮機本体から吐出される気体の温度に基づき、無効条件が成立しているか否かを判定し、
前記運転状態が前記負荷運転状態から前記無負荷運転状態に切り替わった場合であって、前記無効条件が成立していないときには、前記流量制御装置により前記オイルポンプから前記軸受に供給される潤滑油の流量を低減することで前記圧力センサにより検出された圧力を、設定した前記目標圧力に近づけ、
前記運転状態が前記無負荷運転状態であるときに前記無効条件が成立した場合には、設定した前記目標圧力に関わらず、前記流量制御装置により前記オイルポンプから前記軸受に供給される潤滑油の流量を増加させる
無給油式圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無給油式圧縮機に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
圧縮作動室(作動空間)に油や水の供給を必要としない無給油式圧縮機が知られている。無給油式圧縮機として、例えば、非接触且つ無給油で回転可能な雌雄一対のスクリューロータを有し、このロータによって空気等の気体を圧縮するスクリュー圧縮機が知られている。無給油式圧縮機は、一般的に、ロータの軸受、ギヤ及び圧縮機本体等を潤滑及び冷却する潤滑油を循環させる潤滑油系統を備えている。
【0003】
圧縮回転体であるロータの軸受の潤滑及び冷却に必要な潤滑油の供給量は、例えば、軸受の仕様による定数と、軸受の目標温度と、ロータの回転速度、圧縮気体の吐出圧力及びギヤによる荷重とによって定義される。圧縮機は、運転中、回転速度若しくは吐出圧力が変数となり、そのどちらか一方によって、潤滑油の供給量を変化させる。運転状態の変化により、ロータの回転速度と圧縮気体の吐出圧力との関係が変化すると、潤滑油の軸受への必要供給量も変化する。
【0004】
特許文献1には、低圧増風運転時の潤滑油の供給量を定格運転時に比べて低減する制御装置を備えた気体圧縮機が開示されている。特許文献1に記載の制御装置は、圧力センサにより検出された圧縮機本体の吐出圧力に対応する軸受の荷重と、インバータの出力する回転周波数に対応するロータの回転速度とから軸受への潤滑油の必要供給量を演算し、必要供給量に基づいて潤滑油の流量制御を行う。特許文献1に記載の制御装置は、インバータの出力周波数に対応するオイルポンプからの潤滑油の流量が、必要供給量を超える場合には、排油電磁弁を開いて、軸受に供給する潤滑油の流量を制限する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2015/198647A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の気体圧縮機では、複数のパラメータ(吐出圧力、回転周波数)に基づいて必要供給量を演算し、実際の潤滑油量が必要供給量となるように、排油電磁弁の開閉制御を行う構成である。このため、運転状態が変化したときに、軸受への潤滑油の供給量を必要供給量とするために時間がかかるおそれがあり、応答性の観点で改善の余地があった。
【0007】
本発明は、運転状態が変化したときに、応答性よく軸受に必要な潤滑油流量を供給することが可能な無給油式圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様による無給油式圧縮機は、気体を圧縮するロータと、前記ロータを回転可能に支持する軸受と、を有する圧縮機本体と、前記軸受に潤滑油を供給する潤滑油系統と、制御装置と、を備えた無給油式圧縮機であって、前記潤滑油系統は、潤滑油を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留されている潤滑油を吐出するオイルポンプと、前記オイルポンプから前記軸受に供給される潤滑油の流量を制御する流量制御装置と、前記軸受に供給される潤滑油の圧力を検出する圧力センサと、を有し、前記制御装置は、複数の運転状態ごとの目標圧力を記憶する記憶装置を有し、前記運転状態に応じて前記目標圧力を前記記憶装置から読み出して設定し、前記圧力センサにより検出された圧力が設定した前記目標圧力となるように、前記流量制御装置を制御する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、運転状態が変化したときに、応答性よく軸受に必要な潤滑油流量を供給することが可能な無給油式圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、無給油式圧縮機の全体構成図である。
図2は、圧縮機の潤滑油系統を示す図である。
図3は、軸受に供給される潤滑油の圧力(検出圧力)と目標圧力の圧力差と、排油調整弁の目標開度との関係を規定する制御テーブルの一例を示す図である。
図4は、制御装置により実行される弁制御の処理の流れの一例について示すフローチャートである。
図5は、フラグ設定処理の流れの一例について示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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