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公開番号2024022963
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-21
出願番号2022126435
出願日2022-08-08
発明の名称吸収性物品
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A61F 13/511 20060101AFI20240214BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明によれば、セルロース繊維を含む表面シートのドライ性とランオフとが両立した吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性物品は、着用者の肌対向面側に位置する液透過性の表面シート10A,10B,10Cと、着用者の非肌対向面側に位置する液不透過性の裏面シートと、両シートの間に位置する吸収体とを含む。表面シート10A,10B,10Cは、肌対向面側に位置する第1繊維層11を含む。第1繊維層11は、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含む。第1繊維層11は、肌対向面側と非肌対向面側とで疎水化人造セルロース繊維の存在率が相違している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
着用者の肌対向面側に位置する液透過性の表面シートと、着用者の非肌対向面側に位置する裏面シートと、両シートの間に位置する吸収体と、を含む吸収性物品であって、
前記表面シートは、前記肌対向面側に位置する第1繊維層を有し、
第1繊維層は、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含み、
第1繊維層は、前記肌対向面側と前記非肌対向面側とで前記疎水化人造セルロース繊維の存在率が相違している、吸収性物品。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記表面シートは、前記肌対向面側に、繊維の存在密度が高い高繊維密度領域と、該高繊維密度領域よりも繊維の存在密度が低い低繊維密度領域とを、該表面シートの面方向に沿って有している、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記高繊維密度領域と前記低繊維密度領域とがいずれも視認可能な巨視的パターンを形成している、請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
第1繊維層は、前記疎水化人造セルロース繊維と前記親水セルロース繊維とがスパンレース法によって交絡されて形成されている、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
第1繊維層は更に熱可塑性繊維を含む、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
第1繊維層においては、前記熱可塑性繊維の存在率が、前記肌対向面側よりも前記非肌対向面側の方が高い、請求項5に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記表面シートは、前記肌対向面である第1面と、前記非肌対向面であって前記吸収体と対向する第2面とを有し、
前記表面シートは、第1面の方向に向けて突出する複数の凸部と、隣り合う該凸部の間に位置する複数の凹部とを備えている、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記凸部はその内部が空洞となっている、請求項7に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記表面シートは、前記非肌対向面側に位置する第2繊維層を更に有し、
第2繊維層は熱可塑性繊維又は親水セルロース繊維を含む、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項10】
第1繊維層の構成繊維と、第2繊維層の構成繊維とが交絡して両繊維層が一体化している、請求項9に記載の吸収性物品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は吸収性物品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
セルロース繊維は一般に濡れ性が高いことから、セルロース繊維を含む不織布を吸収性物品の表面シートに用いる場合には、表面シートの最表面の液保持を少なくする目的で、ドライ性を高める疎水化処理が求められる。セルロース繊維の疎水化は、疎水化剤を用いることで可能である。しかしスパンレース法で製造された不織布を表面シートとして用いる場合には、その製造工程中に繊維に対して行われる高圧水流の付与によって疎水化剤が脱落してしまうことから、疎水化は不織布の製造後に行う必要があった。
【0003】
不織布の製造後に疎水化処理を行う場合、当該処理は不織布の全面を疎水化せざるを得ないことから、高いドライ性と低いランオフとを両立させるために採用されている、面方向や厚み方向への親水度勾配を付与することが容易でなかった。ランオフとは、液が表面シートを透過せずに表面シートの表面を伝って流れ出してしまう現象のことである。特許文献1には、高圧水流を付与しても疎水化剤が脱落しづらいセルロース繊維と親水セルロース繊維などとを複合化した不織布による課題解決が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2015-507977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の不織布を用いればドライ性がある程度高い表面シートを得ることは一応可能である。しかし、吸収性物品の表面シートのドライ性を保ちつつ、ランオフを低減したいという要求がある。
したがって本発明の課題は、セルロース繊維を用いた不織布からなる表面シートを備えた吸収性物品の高いドライ性と低いランオフとの両立にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、着用者の肌対向面側に位置する液透過性の表面シートと、着用者の非肌対向面側に位置する裏面シートと、両シートの間に位置する吸収体と、を含む吸収性物品であって、
前記表面シートは、前記肌対向面側に位置する第1繊維層を有し、
第1繊維層は、疎水化人造セルロース繊維及び親水セルロース繊維を含み、
第1繊維層は、前記肌対向面側と前記非肌対向面側とで前記疎水化人造セルロース繊維の存在率が相違している、吸収性物品を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、セルロース繊維を含む表面シートのドライ性とランオフとが両立した吸収性物品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の吸収性物品が備える表面シートの一例を示す斜視図である。
図2は、本発明の吸収性物品が備える表面シートの別の例を示す断面模式図である。
図3は、本発明の吸収性物品が備える表面シートの更に別の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明の吸収性物品は一般に、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する縦長の形状をしている。そして吸収性物品は、着用者の股間部に配される股下部並びにその前後に延在する腹側部及び背側部を有する。股下部は、吸収性物品の着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部を有しており、該排泄部対向部は通常、吸収性物品の縦方向の中央部又はその近傍に位置している。
【0010】
吸収性物品は一般に、着用者の肌対向面側に位置する表面シートと、着用者の非肌対向面側に位置する裏面シートと、両シート間に位置する吸収体とを備える。表面シートとしては、液透過性を有するシート、例えば不織布を用いることができる。表面シートの詳細については後述する。表面シートは、後述する図1ないし図3に示すとおり、その肌対向面側が凹凸形状になっていてもよい。例えば表面シートの肌対向面側に、散点状に複数の凸部を形成することができる。あるいは、表面シートの肌対向面側に、一方向に延びる畝部と溝部とを交互に形成することができる。そのような目的のために、後述するとおり、2層以上の繊維層を用いて表面シートを形成することが好ましい。表面シートの肌対向面に凹凸形状が存在することで、表面シートがふっくらしたものとなり、吸収性物品の肌触りが高まるとともに、肌との接触面積が低減するので、表面シートのドライ性が高まり、且つ、表面シートの表面を伝い流れる液を堰き止める効果が生じ、より効率的にランオフを低減させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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