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公開番号2024018959
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2023087463
出願日2023-05-29
発明の名称外用剤組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類A61K 47/32 20060101AFI20240201BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】薬効成分を含有し、耐久性及び耐湿性が共に優れる被膜を形成できる外用剤組成物を提供する。
【解決手段】下記成分(A)~(D):
(A)薬効成分
(B)水不溶性ポリマー
(C)不揮発性基剤
(D)揮発性溶媒
を含有する外用剤組成物であって、前記成分(B)が、(B1)セルロース系ポリマー、(B2)アクリル系ポリマー、及び(B3)ビニル系ポリマーからなる群から選ばれる2種以上を含み、前記外用剤組成物の25℃における粘度が1.0mPa・s以上10,000mPa・s以下である、外用剤組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記成分(A)~(D):
(A)薬効成分
(B)水不溶性ポリマー
(C)不揮発性基剤
(D)揮発性溶媒
を含有する外用剤組成物であって、
前記成分(B)が、(B1)セルロース系ポリマー、(B2)アクリル系ポリマー、及び(B3)ビニル系ポリマーからなる群から選ばれる2種以上を含み、
前記外用剤組成物の25℃における粘度が1.0mPa・s以上10,000mPa・s以下である、外用剤組成物。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記外用剤組成物中の前記成分(B)に対する前記成分(C)の質量比[(C)/(B)]が0.01以上50以下である、請求項1に記載の外用剤組成物。
【請求項3】
前記成分(B)が前記成分(B1)及び前記成分(B2)を含み、前記成分(B1)に対する前記成分(B2)の質量比[(B2)/(B1)]が0.05以上30以下である、請求項1又は2に記載の外用剤組成物。
【請求項4】
前記成分(B)が前記成分(B1)及び前記成分(B3)を含み、前記成分(B1)に対する前記成分(B3)の質量比[(B3)/(B1)]が0.1以上20以下である、請求項1又は2に記載の外用剤組成物。
【請求項5】
前記成分(B)が前記成分(B2)及び前記成分(B3)を含み、前記成分(B3)に対する前記成分(B2)の質量比[(B2)/(B3)]が0.05以上30以下である、請求項1又は2に記載の外用剤組成物。
【請求項6】
前記外用剤組成物がさらに水を含有し、該外用剤組成物中の水の含有量が1質量%以上70質量%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項7】
前記成分(A)が消炎鎮痛成分、局所刺激成分、血行促進成分、抗ヒスタミン成分、生薬成分、鎮痒成分、局所麻酔成分、角質軟化成分、殺菌成分、抗菌・抗真菌成分、免疫抑制剤、抗ウイルス成分、発毛・育毛成分、皮脂抑制成分、制汗成分、及び美白成分からなる群から選ばれる1種以上を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項8】
前記成分(C)が極性油、非極性油、ポリオール、アルカノールアミン、及びノニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項9】
前記成分(D)が炭素数4以下のアルコールである、請求項1~8のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
【請求項10】
前記外用剤組成物中の前記成分(A)の含有量が0.001質量%以上30質量%以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載の外用剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、外用剤組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
消炎鎮痛成分、殺菌消毒成分等の薬効成分を含有する液状の皮膚外用剤、及び貼付剤が知られている。しかしながら既存の液状の皮膚外用剤は、皮膚に適用した後に服等で擦れ落ちやすく、薬効成分を皮膚に持続的に放出することが難しいなどの問題があった。薬効成分を含有する貼付剤についても、皮膚に追従しにくく剥がれやすいと、薬効成分を皮膚に持続的に放出することが難しくなる。一方で皮膚への粘着性が高い貼付剤は、皮膚から剥離する際の肌負担が大きくなるという問題もある。また貼付剤は、かぶれやすい、皮膚に貼付した際の見た目が気になるなどの実使用面での課題もあった。
【0003】
そこで、薬効成分を持続的に皮膚に放出することが可能な被膜形成製剤が検討されている。被膜形成製剤は、皮膚に塗布した際に被膜を形成できるため、液状の皮膚外用剤と比べて擦れ落ちにくい。また皮膚に適用しても貼付剤のように目立つことがなく、皮膚から除去する際の肌負担が少ないという点でも好ましい。
【0004】
例えば特許文献1には、セルロース系高分子及びビニル系高分子を含む被膜形成高分子、多価アルコール、並びに揮発性溶媒を含有する被膜形成性皮膚外用組成物が、形成される被膜が患部を保護し、肌にしっかり密着しながらも、高い柔軟性を有することで使用感に優れて違和感もなく、動きや擦れに強くて剥がれにくい被膜を形成することができ、塗布性にも優れることが開示されている。
特許文献2には、皮膜形成剤及び所定の沸点の有機溶剤を含有する原液と、噴射剤とを含有し、前記皮膜形成剤としてアクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体が含有されている皮膜形成エアゾール組成物が、優れた皮膚保護性を備え、適用後の除去性と、汗等に対する耐水性の双方が優れた皮膜を皮膚上に形成できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-6522号公報
国際公開第2022/059618号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の通り、特許文献1には形成される被膜の耐久性、特許文献2には皮膜の汗等に対する耐性について記載されているが、これら従来技術による被膜の耐久性及び耐湿性は実使用上十分ではなく、さらなる改善の余地があった。
本発明は、薬効成分を含有し、耐久性及び耐湿性が共に優れる被膜を形成できる外用剤組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、薬効成分、所定の2種以上の水不溶性ポリマー、及び所定の溶媒成分を含有し、且つ所定の粘度を有する外用剤組成物が上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]下記成分(A)~(D):
(A)薬効成分
(B)水不溶性ポリマー
(C)不揮発性基剤
(D)揮発性溶媒
を含有する外用剤組成物であって、前記成分(B)が、(B1)セルロース系ポリマー、(B2)アクリル系ポリマー、及び(B3)ビニル系ポリマーからなる群から選ばれる2種以上を含み、前記外用剤組成物の25℃における粘度が1.0mPa・s以上10,000mPa・s以下である、外用剤組成物。
[2]下記工程(I)及び工程(II)を順に有する、上記[1]に記載の外用剤組成物の使用方法。
工程(I):前記外用剤組成物を対象物に適用し、次いで乾燥させて、前記外用剤組成物からなる被膜を形成する工程
工程(II):前記被膜と洗浄剤とを接触させ、次いで水洗して、前記被膜を除去する工程
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、薬効成分を含有し、耐久性及び耐湿性が共に優れる被膜を形成できる外用剤組成物、及び、その使用方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[外用剤組成物]
本発明は、下記成分(A)~(D):
(A)薬効成分
(B)水不溶性ポリマー
(C)不揮発性基剤
(D)揮発性溶媒
を含有する外用剤組成物であって、前記成分(B)が、(B1)セルロース系ポリマー、(B2)アクリル系ポリマー、及び(B3)ビニル系ポリマーからなる群から選ばれる2種以上を含み、前記外用剤組成物の25℃における粘度が1.0mPa・s以上10,000mPa・s以下である外用剤組成物に関する。以下、当該組成物を適宜「本発明の組成物」ともいう。
【0010】
<定義>
本明細書において「外用剤組成物」とは、主として皮膚表面に適用する組成物をいう。
本明細書において「Xを含有する」とは、Xを配合したものを包含する。
本明細書において「水不溶性ポリマー」とは、23℃、1気圧の環境下において、ポリマー1gを10gのイオン交換水に浸漬し、24時間経過後、浸漬したポリマーの0.5g超が溶解しない性質を有するものをいう。
本明細書において「不揮発性基剤」とは、基剤1gを直径48mmのガラスシャーレに広げ、25℃、常圧で24時間放置後の質量減少率が1%未満の、70℃で液状を呈する基剤をいう。
「揮発性溶媒」とは、溶媒1gを直径48mmのガラスシャーレに広げ、25℃、常圧で24時間放置後の質量減少率が1%以上であり、25℃で液状であって且つ水以外の成分を意味する。
また、本明細書において、外用剤組成物を対象物(被験者の皮膚)に適用して被膜を形成し、被験者が日常的な生活行動を行った際にも被膜が擦れ落ちにくいことを「被膜の耐久性が高い」と称する。また、高温・高湿度下において擦れが起きた際にも被膜のよれや剥がれが生じにくいことを「被膜の耐湿性が高い」と称する。被膜の耐久性及び耐湿性は、具体的には実施例に記載の方法により評価することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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