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公開番号2024017889
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022120834
出願日2022-07-28
発明の名称樹脂蓋
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人田治米国際特許事務所
主分類B65D 83/08 20060101AFI20240201BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】液体を含浸したシート材が収容されたフィルム製の袋体に取り付け易く、液体のしみ出しの起こりにくい樹脂蓋を提供する。
【解決手段】液体を含浸したシート材2が収容されたフィルム製の袋体10のシート取出口12に付け替え可能に取り付けられる樹脂蓋20が、シート取出用の開口部22を有する天面部21、天面部21に支持されて前記開口部22を開閉する蓋板23、天面部21の周囲にあって袋体10の外表面と貼着する貼着部26を有する。天面部21の裏面は、前記開口部22を囲む環状リブ28と、環状リブ28と貼着部26との間にある裏面凹部31を有する。天面部21の裏面において、環状リブ28が突出する基面が、貼着部26と袋体10との貼着面に対して天面部21の表面方向に位置する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
液体を含浸したシート材が収容されたフィルム製の袋体のシート取出口に付け替え可能に取り付けられる樹脂蓋であって、シート取出用の開口部を有する天面部、天面部に支持されて前記開口部を開閉する蓋板、天面部の周囲にあって袋体の外表面と貼着する貼着部を有し、
天面部の裏面は、前記開口部を囲む環状リブと、環状リブと貼着部との間にある裏面凹部を有し、天面部の裏面において環状リブが突出する基面が貼着部と袋体との貼着面に対して天面部の表面方向に位置する樹脂蓋。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記基面からの前記貼着面の高さに対し、前記基面からの環状リブの高さが-0.25mm~+0.5mmである請求項1記載の樹脂蓋。
【請求項3】
樹脂蓋の開口部の外形が、袋体のシート取出口の外形よりも大きい請求項1又は2記載の樹脂蓋。
【請求項4】
請求項1記載の樹脂蓋の貼着部が、液体を含浸したシート材が収容されたフィルム製の袋体の外表面のシート取出口の外周部に貼着されている包装体。
【請求項5】
樹脂蓋の開口部内に袋体のシート取出口がある請求項4記載の包装体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を含浸しているシート材が収容されているフィルム製の袋体に取り付けられる樹脂蓋に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
メイク落とし、クレンジング、ローション等の液体化粧料や消毒液等の液体を含浸させた不織布、ティッシュペーパー等のシート材の積層体を備えたフィルム製の袋体に収容したシート材製品であって、シート取出口に蓋として再剥離性の封緘ラベルを設けたものが使用されている。
【0003】
このようなシート材製品において、シート材の取り出しを容易にすると共に、シート材の密封性を向上させるため、シート材を収容したフィルム製の袋体に樹脂蓋が固着されているものがある。しかしながら、袋体に固着されている樹脂蓋は使い捨てとなり、袋体に対して樹脂量の多い樹脂蓋を使い捨てとすることは環境適応性の観点から好ましくない。
【0004】
そこで、樹脂蓋の再利用を図るため、シート材を収容した袋体に対して付け替え可能に取り付けられるようにした樹脂蓋が提案されている(特許文献1)。この樹脂蓋は、袋体のシート取出口上に配置される開口部と、該開口部を形成する枠部と、枠部の裏面側に突出して袋体内部に挿入される挿入部と、挿入部の先端に形成されたフランジ部とを有し、枠部の裏面が袋体の天面に貼着される。この樹脂蓋では挿入部が袋体内部に挿入されることにより樹脂蓋と袋体との間に隙間ができることを防止してシート材の乾燥を防止し、また、袋体のシート取出口の縁部を、樹脂蓋の枠部とフランジ部とで挟むことにより樹脂蓋が袋体から不用意に外れることを防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-31193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
シート材の重量に対する、該シート材に含浸した液体の重量の割合を含浸率とした場合に、含浸率400%超という高含浸シートのシート材を収容した袋体に特許文献1に記載の樹脂蓋を取り付けると、挿入部が樹脂蓋と袋体との貼着面よりも袋体内部に挿入されるので、樹脂蓋の袋体への取り付け時にシート材が挿入部で押圧されて液体がしみ出し、その液体が樹脂蓋と袋体との貼着力を低下させる虞がある。
【0007】
また、袋体のシート取出口の縁部を樹脂蓋と枠部とフランジ部とで挟まなくてはならないため、樹脂蓋の袋体への取り付け作業が煩雑となる。さらに、特許文献1には、挿入部が袋体内部へ突出する長さを例えば3mm~30mmにするとあり、そのように挿入部を袋体内部に突出させると、枠部を袋体に押し付けても枠部の裏面を袋体の天面に強く押圧することが難しく、これらに十分な貼着力をもたせることが難しくなる。
【0008】
加えて、樹脂蓋の開口部の周りは、枠部と挿入部とフランジ部で断面がコの字状となるためこの部分に液体が付着したままになり易く、樹脂蓋の付け替え時にこの部分を洗い流すことが容易でない。そのため、樹脂蓋を新たな袋体に付け替えても、コの字状部分には付け替え前の袋体の液体が付着したままになり、衛生的に好ましくない。
【0009】
これに対し、本発明の課題は、液体を含浸したシート材が収容されたフィルム製の袋体に付け替え可能に取り付けられる樹脂蓋において、袋体への取り付けを容易にし、取り付け時にシート材からの液体のしみ出しを起こりにくくして樹脂蓋と袋体との接着力が液体によって低下することを防止し、付け替え時の洗浄が容易な構造とすることに関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、樹脂蓋の裏面がシート取出用の開口部の周りに環状リブを有し、環状リブの基面を、樹脂蓋と袋体との貼着面よりも天面部の表面方向に位置させると、樹脂蓋を袋体に取り付けるときの環状リブによる袋体内のシート材の押圧量が低減して、シート材から液体がしみ出にくくなり、また、樹脂蓋の裏面の環状リブと貼着部との間に裏面凹部を設けることができ、裏面凹部がシート材からしみ出た液体の液溜めとして機能することを想到し、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)

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