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公開番号2024012804
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-31
出願番号2022114537
出願日2022-07-19
発明の名称複合成形体の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類B29C 70/44 20060101AFI20240124BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】2つの複合成形体の被接合部同士の形状精度の向上を図ることができる複合成形体の製造方法の提供。
【解決手段】本開示に係る複合成形体の製造方法は、第1及び第2の複合材W1、W2をそれぞれ成形して第1及び第2の複合成形体M1、M2を形成する。第1及び第2の複合成形体M1、M2は、互いに接合可能な被接合部M1b、M2bを備える。被接合部M1b、M2bが互いに接合して、複合材接合体が形成される。第1及び第2の複合材W1、W2は、第1及び第2の複合成形体M1、M2の被接合部M1b、M2bにそれぞれ相当する被接合予定部W1b、W2bを備える。成形型10内に配置された第1及び第2の複合材W1、W2同士に挟まれた空間内に、マンドレル3と、押圧部とを配置する工程ST11と、押圧部がマンドレル3を第2の複合材W2の被接合予定部W2bに押し当てる工程ST12とを備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
第1及び第2の複合材をそれぞれ成形して、第1及び第2の複合成形体を形成する複合成形体の製造方法であって、
前記第1及び第2の複合成形体は、互いに接合可能な被接合部を備え、
前記第1及び第2の複合成形体の前記被接合部が互いに接合して、複合材接合体が形成され、
前記第1及び第2の複合材は、前記第1及び第2の複合成形体の被接合部にそれぞれ相当する被接合予定部を備え、
成形型内に配置された第1及び第2の複合材同士に挟まれた空間内に、マンドレルと、押圧部とを配置する工程であって、前記配置されたマンドレルは、前記押圧部と、前記第1及び第2の複合材の被接合予定部同士との間に挟まれる工程と、
前記押圧部が前記マンドレルを前記第2の複合材の被接合予定部に押し当てる工程と、を備える、
複合成形体の製造方法。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記押圧部が前記マンドレルを前記第2の複合材の被接合予定部に押し当てる工程において、前記押圧部は、膨張可能な第1のバッグを備え、ガスを前記第1のバッグ内に供給して、前記第1のバッグ内を加圧し、又は前記第1のバッグを膨張させることによって、前記マンドレルを前記第2の複合材の被接合予定部に押し当てる、
請求項1に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項3】
前記第1のバッグは、前記第1及び第2の複合材の被接合予定部同士の間に挿入された端部を備え、ガスを前記第1のバッグ内に供給して、前記第1のバッグ内を加圧し、又は前記第1のバッグを膨張させることによって、前記第1のバッグの前記端部が前記第1の複合材の被接合予定部を前記成形型に押し当てる、
請求項2に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項4】
前記押圧部が前記マンドレルを前記第2の複合材の被接合予定部に押し当てる工程において、
前記押圧部は、前記第1のバッグ内に配置された第2のバッグをさらに備え、
ガスを前記第2のバッグ内に供給し、前記第2のバッグを膨張させる、
請求項2又は3に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項5】
前記第2のバッグ内の圧力P2は、前記第1のバッグ内の圧力P1と比較して大きい、
請求項4に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項6】
前記押圧部が前記マンドレルを前記第2の複合材の被接合予定部に押し当てる工程において、
前記押圧部は、前記第1のバッグ内に配置された熱膨張体を備え、
前記熱膨張体を加熱して熱膨張させる、
請求項2又は3に記載の複合成形体の製造方法。
【請求項7】
前記複合材接合体は、飛行体のプロペラであり、
前記複合材接合体において、接合された前記第1及び第2の複合成形体の被接合部同士は、前記飛行体の前記プロペラのリーディングエッジ部である、
請求項1又は2に記載の複合成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、複合成形体の製造方法に関し、互いに接合して複合材接合体を形成可能な2つの複合成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示の製造方法では、繊維強化樹脂中空部品製の風車ブレードを低融点合金中子を用いて一体成形する。また、特許文献2及び3に開示の製造方法では、ブレードの半分の形状に対応する半割れの2つの型を用いて行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2017/126287号
特開2011-137386号公報
特開2012-082832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、以下の課題を発見した。
特許文献1に開示の技術は、樹脂を事前に含浸しない強化繊維基材に後で液状樹脂を含浸する成形(RTM:Resin Transfer Molding)である。特許文献1に開示の技術は、同じ強化繊維を用いた場合、あらかじめ樹脂を含浸したプリプレグ基材に圧力を加え成形する成形方法と比較して、液状樹脂を緻密な強化繊維層に短時間で含浸させる必要がある。これによって、特許文献1に開示の製造方法は、当該成形方法と比較して、(1)粘度が高い高性能樹脂が使えない、(2)高繊維含有率では樹脂が含浸しない、の理由によって材料特性が劣る。そのため、同じ製品強度を得るためには厚みを増すなどの設計が必要となり、質量が大きくなる欠点がある。また、低融点合金を使った中子は、中子の製造、溶出といった工程が余分に必要になるとの課題がある。さらに、低融点合金は比重が鉄よりも重いため、樹脂硬化時に低融点合金中子の温度が上昇するのに時間がかかり、搬送装置も大がかりとなる課題がある。
【0005】
特許文献2では、成形する材料および成形法が明示されていないが、特許文献2に開示の製造方法がRTMである場合、特許文献1に開示の製造方法と同じ課題を有する。また、プリプレグ材料を用いて半割れ型で成形する場合、材料に圧力を加えるためには、オートクレーブが必要となるが、オートクレーブを用いた成形は、オートクレーブの設備費用が高価、雰囲気温度による温調(加熱、冷却)のため成形時間が長いなどの課題がある。
【0006】
特許文献3では成形する材料が明示されていないが、特許文献3に開示の製造方法がRTMである場合、特許文献1に開示の技術と同じ課題を有する。プリプレグ材料を用いる場合は、特許文献3に開示の製造方法では内部バッグによって圧力を加えることができる。しかし、ウェブ部の形状や位置を保持することができないため、量産するさいに毎回ウェブを高精度に維持することができない。また、重要な強度剛性を負担するウェブの強化繊維が連続していない。これらにより、高い信頼性が求められる飛行体や強度が必要な大型の風車に適用するには課題がある。
【0007】
本開示は、上述した課題を鑑みてなされたものであり、2つの複合成形体の被接合部同士の形状精度の向上を図ることができる複合成形体の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る複合成形体の製造方法は、
第1及び第2の複合材をそれぞれ成形して、第1及び第2の複合成形体を形成する複合成形体の製造方法であって、
前記第1及び第2の複合成形体は、互いに接合可能な被接合部を備え、
前記第1及び第2の複合成形体の前記被接合部が互いに接合して、複合材接合体が形成され、
前記第1及び第2の複合材は、前記第1及び第2の複合成形体の被接合部にそれぞれ相当する被接合予定部を備え、
成形型内に配置された第1及び第2の複合材同士に挟まれた空間内に、マンドレルと、押圧部とを配置する工程であって、前記配置されたマンドレルは、前記押圧部と、前記第1及び第2の複合材の被接合予定部同士との間に挟まれる工程と、
前記押圧部が前記マンドレルを前記第2の複合材の被接合予定部に押し当てる工程と、を備える。
【0009】
なお、前記成形型は、熱媒体(水、オイル、気体等)や電気(ヒータ、誘導加熱、誘電加熱等)にて金型の温度をコントロールする手段を備えてもよい。
【0010】
また、前記複合成形体は、あらかじめ半硬化状の樹脂を含浸済みのプリプレグシートや、樹脂を含浸していない強化繊維シートに型内で液状樹脂を充填含浸する方法の双方に適用可能であるが、材料特性に優れるプリプレグシートと組み合わせることでより軽量化に優れた製品を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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