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公開番号2023137216
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-29
出願番号2022043317
出願日2022-03-18
発明の名称立体造形方法
出願人東レエンジニアリング株式会社
代理人
主分類B29C 64/379 20170101AFI20230922BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】充填されたコア材がシェルから漏出することなく、所望の形状の立体造形物を得ることができる立体造形方法を提供する。
【解決手段】立体造形物101の外殻層であるシェル125をシェル材121を用いて造形台10上に造形するシェル造形工程と、シェル125に囲われた部分であるコア部126に液相材料であるコア材116を充填するコア材充填工程と、造形台10からシェル125を取り外すシェル取り外し工程と、を有し、コア材116を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、造形台10は、シェル125を支持する第1の支持部材11と、第1の支持部材11を支持する第2の支持部材12を有し、第1の支持部材11は第2の支持部材12に着脱可能に取り付けられており、シェル取り外し工程では、第2の支持部材12から第1の支持部材11を取り外してシェル材121中から第1の支持部材11ごとシェル125を取り出し、コア材116を硬化させた後、シェル125を第1の支持部材11から取り外す。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
立体造形物の外殻層であるシェルをシェル材を用いて造形台上に造形するシェル造形工程と、
前記シェルに囲われた部分であるコア部に液相材料であるコア材を充填するコア材充填工程と、
前記造形台から前記シェルを取り外すシェル取り外し工程と、
を有し、前記コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、
前記造形台は、前記シェルを支持する第1の支持部材と、前記第1の支持部材を支持する第2の支持部材を有し、前記第1の支持部材は前記第2の支持部材に着脱可能に取り付けられており、前記シェル取り外し工程では、前記第2の支持部材から前記第1の支持部材を取り外して前記シェル材中から前記第1の支持部材ごと前記シェルを取り出し、前記コア材を硬化させた後、前記シェルを前記第1の支持部材から取り外すことを特徴とする、立体造形方法。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
立体造形物の外殻層であるシェルをシェル材を用いて造形台上に造形するシェル造形工程と、
前記シェルに囲われた部分であるコア部に液相材料であるコア材を充填するコア材充填工程と、
前記造形台から前記シェルを取り外すシェル取り外し工程と、
を有し、前記コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、
前記シェル造形工程の前に、前記造形台と前記シェルの間に介在するサポート層を前記シェル材を用いて造形するサポート層造形工程をさらに有し、
前記サポート層は、前記シェルの造形時よりも深い硬化深度により造形されることを特徴とする、立体造形方法。
【請求項3】
立体造形物の外殻層であるシェルをシェル材を用いて造形台上に造形するシェル造形工程と、
前記シェルに囲われた部分であるコア部に液相材料であるコア材を充填するコア材充填工程と、
前記造形台から前記シェルを取り外すシェル取り外し工程と、
を有し、前記コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、
前記シェル造形工程の前に、前記造形台と前記シェルの間に介在するサポート層を前記シェル材を用いて造形するサポート層造形工程をさらに有し、
前記サポート層と前記シェルとの接触面積は前記シェルの底面積よりも小さいことを特徴とする、立体造形方法。
【請求項4】
立体造形物の外殻層であるシェルをシェル材を用いて造形台上に造形するシェル造形工程と、
前記シェルに囲われた部分であるコア部に液相材料であるコア材を充填するコア材充填工程と、
前記造形台から前記シェルを取り外すシェル取り外し工程と、
を有し、前記コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、
前記シェル造形工程の前に、前記造形台と前記シェルの間に介在するサポート層を前記シェル材を用いて造形するサポート層造形工程をさらに有し、
前記サポート層は破壊可能に形成されていることを特徴とする、立体造形方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、3Dプリンティングなどの付加製造技術を用いて立体造形物を形成させる立体造形方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
3Dプリンティング技術を用いた製造装置の名称として、広く3Dプリンタという言葉が使われている。3Dプリンタは、3次元のCADデータをもとにコンピュータで造形物の断面形状を計算し、該造形物を薄い輪切り状の断面構成要素に分割して、その断面構成要素を種々の方法で形成し、それを積層させて目的とする造形物を形成する立体造形装置である。3Dプリンティング技術は、国際的にはAdditive Manufacturing Technologyと同義語として使われる場合が多く、日本語訳として、付加製造技術が用いられている。
【0003】
近年は、3Dプリンタで形成した造形物に対しても、実製品の量産前の評価目的で外観だけでなく剛性や強度が要求されるようになり、金属3Dプリンタや複合材3Dプリンタが注目されている。特に、下記特許文献1に開示されている立体造形方法では、造形槽内で複数回のシェル層の造形とコア材の充填が繰り返された後、活性エネルギー線の照射または熱エネルギーの付与によりコア材を一括して硬化させることにより、コア材により形成される造形物には積層界面が存在しないため、剛性、強度に方向性が無い造形物を造形することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-136923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の立体造形方法では、シェルに充填されたコア材が硬化する前にシェルから漏出しまうおそれがあった。具体的には、図6(a)に示すようにシェル材121が入った造形槽内の造形台128上に光造形によりシェル125が造形され、このシェル125が囲う部分であるコア部126にノズル120からコア材116が充填された後、図6(b)に示すように治具131によってシェル125が造形台128から分離され、図6(c)に示すようにシェル125ごとコア材116に熱エネルギー132が付与されることにより、硬化したコア材116による立体造形物101が得られる。これに対し、シェル125が造形台128に強く結合されていた場合、図6(b)のように造形台128からシェル125を分離させる際にシェル125が大きく傾き、図7に示すようにシェル125内のコア材116が漏出してしまうという問題があった。
【0006】
本願発明は、上記問題点を鑑み、充填されたコア材がシェルから漏出することなく、所望の形状の立体造形物を得ることができる立体造形方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明の立体造形方法は、立体造形物の外殻層であるシェルをシェル材を用いて造形台上に造形するシェル造形工程と、前記シェルに囲われた部分であるコア部に液相材料であるコア材を充填するコア材充填工程と、前記造形台から前記シェルを取り外すシェル取り外し工程と、を有し、前記コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、前記造形台は、前記シェルを支持する第1の支持部材と、前記第1の支持部材を支持する第2の支持部材を有し、前記第1の支持部材は前記第2の支持部材に着脱可能に取り付けられており、前記シェル取り外し工程では、前記第2の支持部材から前記第1の支持部材を取り外して前記シェル材中から前記第1の支持部材ごと前記シェルを取り出し、前記コア材を硬化させた後、前記シェルを前記第1の支持部材から取り外すことを特徴としている。
【0008】
この立体造形方法により、第1の支持部材と第2の支持部材とが着脱可能な構成であって第1の支持部材ごとシェルを分離させることによって難なくシェルを取り出すことができるため、コア材の漏出無くシェルを取り出し、立体造形物を得ることができる。
【0009】
また、上記課題を解決するために本発明の立体造形方法は、立体造形物の外殻層であるシェルをシェル材を用いて造形台上に造形するシェル造形工程と、前記シェルに囲われた部分であるコア部に液相材料であるコア材を充填するコア材充填工程と、前記造形台から前記シェルを取り外すシェル取り外し工程と、を有し、前記コア材を含む立体造形物を形成させる立体造形方法であって、前記シェル造形工程の前に、前記造形台と前記シェルの間に介在するサポート層を前記シェル材を用いて造形するサポート層造形工程をさらに有し、前記サポート層は、前記シェルの造形時よりも深い硬化深度により造形されていても良い。
【0010】
この立体造形方法により、シェルの造形時よりも深い硬化深度により造形されることによってシェルよりも脆い造形物であるサポート層が支持部材とシェルの間に介在しているため、直接支持部材上に造形されたシェルを支持部材から分離させる場合と比較して小さな外力でシェルをサポート層から分離させることができるため、難なくシェルを取り出すことができる。そのため、コア材の漏出無くシェルを取り出し、立体造形物を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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