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公開番号2024008331
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-19
出願番号2022110114
出願日2022-07-08
発明の名称樹脂組成物およびその成形品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08L 69/00 20060101AFI20240112BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】透明性、帯電防止性、シート成形性および耐衝撃性に優れた特性を有するポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、耐衝撃改質剤および帯電防止剤を含有する樹脂組成物を提供する。
【解決手段】全カーボネート構成単位100モル%中下記式(1)で表されるカーボネート構成単位(a)を5~85モル%含むポリカーボネート樹脂(A)およびアクリル系樹脂(B)の合計100重量部に対して、屈折率が1.485以上1.495以下である耐衝撃改質剤(C)を5~60重量部およびポリアミドのブロックとポリエーテルのブロックが繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー(D)を3~60重量部含み、前記ブロックポリマー(D)の屈折率が1.510以下である樹脂組成物。
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(式中、Wはアルキレン基またはシクロアルキレン基を表し、Rはアルキル基またはシクロアルキル基を表し、mは0~10の整数を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
全カーボネート構成単位100モル%中下記式(1)で表されるカーボネート構成単位(a)を5~85モル%含むポリカーボネート樹脂(A)およびアクリル系樹脂(B)の合計100重量部に対して、屈折率が1.485以上1.495以下である耐衝撃改質剤(C)を5~60重量部およびポリアミドのブロックとポリエーテルのブロックが繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー(D)を3~60重量部含み、前記ブロックポリマー(D)の屈折率が1.510以下である樹脂組成物。
JPEG
2024008331000005.jpg
31
110
(式中、Wは炭素数1~20のアルキレン基または炭素数6~20のシクロアルキレン基を表し、Rは炭素数1~20の分岐または直鎖のアルキル基、もしくは置換基を有してもよい炭素数6~20のシクロアルキル基を表し、mは0~10の整数を示す。)
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
ポリカーボネート樹脂(A)は、前記式(1)で表されるカーボネート構成単位(a)と他のカーボネート構成単位(b)とからなり、カーボネート構成単位(b)は、脂肪族ジオール化合物、脂環式ジオール化合物および芳香族ジヒドロキシ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物より誘導されるカーボネート構成単位(b)である請求項1記載の樹脂組成物。
【請求項3】
ポリカーボネート樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)との重量比が30:70~99:1である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
アクリル系樹脂(B)がメタクリル酸メチルから誘導された構成単位を40~100モル%含む請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
樹脂組成物を成形して得られた1mm厚の成形品のヘイズが70%以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
樹脂組成物を成形して得られた成形品のISO 179に従って測定したノッチ付シャルピー衝撃強度が10kJ/m

以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
樹脂組成物を成形して得られた成形品の表面固有抵抗率が1×10
14
(Ω/□)以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の樹脂組成物を成形して得られる成形品。
【請求項9】
請求項1~7のいずれかに記載の樹脂組成物から形成されるフィルムまたはシート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、特定の耐衝撃改質剤および特定の帯電防止剤を含有する樹脂組成物およびその成形品に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、透明樹脂としてはメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂(以下、PCと称することがある)などが知られており、成形品、フィルムやシートなどの形態で電気電子部品、光学部品、自動車部品、機械部品などの広い分野で用いられている。
【0003】
ポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと称することがある)などのメタクリル酸樹脂は、高い透明性と硬い表面硬度(鉛筆硬度H~3H)を持ち、レンズや光ファイバーなどの光学材料として多く用いられている。しかし、ガラス転移温度が100℃程度と低く、耐熱性に劣るために耐熱性を有する分野での用途が制限されている。さらに耐衝撃性が低いという問題がある。
【0004】
ビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂は、耐熱性、耐衝撃性、難燃性、透明性に優れることから車両用途や建築用資材など広く用いられている。これらの用途の中で特に屋外で使用するものについては高い耐候性が求められるが、一般にポリカーボネート樹脂の耐候性はアクリル樹脂等の他の透明材料と比較して優れておらず、屋外暴露によって黄変や失透が発生する。また、表面が非常にやわらかく(鉛筆硬度 4B~2B)、傷つきやすいという問題がある。
【0005】
PCとPMMAの混和物は本質的に非相溶であり不透明な材料を生じることが知られている。例えば、特許文献1には、PC及びPMMAの混和物が不透明で、両方のポリマーが有する物性が発現しないことが示されている。
【0006】
特殊な構造を有するポリカーボネート樹脂を用いたアクリル樹脂との樹脂組成物が報告されており(特許文献2)、優れた透明性、耐候性および表面硬度が達成されている。しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献2に記載されている樹脂組成物は耐衝撃性に課題がある。
【0007】
また、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂は帯電しやすく、静電気により成形品の表面にホコリが付着しやすいという問題がある。その静電気防止の対処法の一つに、ポリエーテルエステルアミドやポリエーテルアミドなどの親水性ポリアミド系ポリマーを配合し帯電防止性能を付与する方法が知られている(特許文献3)。しかしながら、これらの親水性ポリアミド系ポリマーはポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂に配合した場合、透明性が著しく低下するという問題がある。
【0008】
これに対し、本発明者らはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂および耐衝撃改質剤にポリオレフィンのブロックとポリエーテルのブロックが繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマーを配合することで透明性、耐衝撃性および帯電防止性に優れる樹脂組成物が得られていた(特許文献4)。しかしながら、この樹脂組成物を使用してフィルムやシートを作成した際に、樹脂と帯電防止剤の相溶性の悪さに起因して剥離やボイド、穴あき等の外観不良が発生し易いという課題があった。
【0009】
したがってポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂との組成物において、優れた透明性、帯電防止性、シート成形性および耐衝撃性を有する組成物はこれまでに報告されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
米国特許第4319003号明細書
特開2015-232091号公報
特開2002-129026号公報
特開2022-70481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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