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公開番号2024006220
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-17
出願番号2022106916
出願日2022-07-01
発明の名称冷却水放出装置、及び、冷却水放出装置の操作方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類G21D 1/00 20060101AFI20240110BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】冷却水の意図しない流出を回避しつつ、放水管に閉塞が生じた際に、分岐管から冷却水を的確に放出する。
【解決手段】冷却水放出装置は、原子力プラントの構成機器を冷却した冷却水を放出するための放出管と、放出管から分岐する分岐管とを備える。分岐管にはラプチャディスクが設けられる。放出管のうち分岐管との分岐点より下流側には、第1オリフィスが設けられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原子力プラントの構成機器を冷却した冷却水を放出するための放出管と、
前記放出管から分岐し、外部に連通する分岐管と、
前記分岐管に設けられたラプチャディスクと、
前記放出管のうち前記分岐管との分岐点より下流側に設けられた第1オリフィスと、
を備える、冷却水放出装置。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記第1オリフィスは、前記放出管が放水ピットに連通している場合に前記放出管を流れる前記冷却水の第1流量と、前記放出管のうち前記分岐点より下流側に閉塞が生じた場合に前記放出管を流れる前記冷却水の第2流量とが略等しくなるように構成される、請求項1に記載の冷却水放出装置。
【請求項3】
前記放出管のうち前記分岐点より上流側に設けられた第2オリフィスを更に備える、請求項1又は2に記載の冷却水放出装置。
【請求項4】
前記分岐管のうち前記分岐点と前記ラプチャディスクとの間に設けられ、開度を調整可能な流量調整弁を更に備える、請求項1又は2に記載の冷却水放出装置。
【請求項5】
前記分岐管は、前記放出管から上方に向けて分岐する、請求項1又は2に記載の冷却水放出装置。
【請求項6】
前記分岐管のうち前記ラプチャディスクより上流側に、前記分岐管と外部との間の連通状態を切替可能なベント弁が設けられる、請求項1又は2に記載の冷却水放出装置。
【請求項7】
原子力プラントの構成機器を冷却した冷却水を放出するための放出管と、
前記放出管に前記冷却水を供給するためのポンプと、
前記放出管から分岐し、外部に連通する分岐管と、
前記分岐管に設けられたラプチャディスクと、
前記放出管のうち前記分岐管との分岐点より下流側に設けられた第1オリフィスと、
前記分岐管のうち前記ラプチャディスクより上流側に設けられ、前記分岐管と外部との間の連通状態を切替可能なベント弁と、
を備える、冷却水放出装置の操作方法であって、
前記ポンプの起動後、前記分岐管における前記冷却水の液面が上昇している間、前記ベント弁を開操作する工程と、
前記分岐管における前記液面の上昇が停止した場合、前記ベント弁を閉操作する工程と、
を備える、冷却水放出装置の操作方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、冷却水放出装置、及び、冷却水放出装置の操作方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
原子力プラントでは、大量の熱量を放出する原子炉等の構成機器を冷却するために、海水等の冷却水が使用されている。構成機器の冷却に用いられた冷却水は、構成機器から熱量を受け取り温度が上昇しており、所定の放水管を介して放水ピットに放出される。このように、放水管は構成機器からの熱量を含む冷却水を放出する機能を有するため、冷却性能の維持のために重要である。
【0003】
ところで原子力プラントでは、例えば地震等の自然災害の発生時のような非常時においても、冷却性能の維持が要求される。特許文献1では、正常時に冷却水の放出を行うための放水管に対して分岐管を設けることによって、非常時に放水管に閉塞が生じた場合においても、分岐管を介して冷却水が放出されることで、冷却系統の機能維持が可能な技術が開示されている。この文献では、非常時に機能する分岐管が放水管に対して高く立ち上がるように設けられることで、正常時に分岐管からの冷却水の流出が防止される一方で、非常時に放水管で閉塞が生じた場合には、水圧上昇によって冷却水が分岐管から外部に放出可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭58-193492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
冷却水を放水ピットに放出するための放水管に対して、上記特許文献1のように分岐管を追設する場合、追設される分岐管の位置や形状によって、放水管を流れる冷却水の一部が分岐管に取り込まれて、正常時においても分岐管から冷却水が流出したり、逆に、外部から分岐管に取り込まれた空気が放水管において冷却水とともに二相流として放出されるおそれがある。
【0006】
また正常時に分岐管から冷却水が流出することを防止するとともに、非常時に分岐管から冷却水を放出することを確実に行うために、分岐管に対して、所定の圧力が印加された場合に破裂可能なラプチャディスクを設けることが考えられる。この場合、正常時にはラプチャディスクに作用する圧力を破裂圧力未満に抑えて意図しないラプチャディスクの破裂を防止するとともに、非常時にはラプチャディスクを破裂させて閉塞した放水管の代わりに冷却水を放出するための機能が確実に発揮されるように調整が必要である。また分岐管に設けられたラプチャディスクをメンテナンスするためにラプチャディスクを取り外した際に、分岐管から意図しない冷却水の流出を防止する必要もある。
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、冷却水の意図しない流出を回避しつつ、放水管に閉塞が生じた際に、分岐管から冷却水を的確に放出可能な冷却水放出装置、及び、冷却水放出装置の操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る冷却水放出装置は、上記課題を解決するために、
原子力プラントの構成機器を冷却した冷却水を放出するための放出管と、
前記放出管から分岐し、外部に連通する分岐管と、
前記分岐管に設けられたラプチャディスクと、
前記放出管のうち前記分岐管との分岐点より下流側に設けられた第1オリフィスと、
を備える。
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係る冷却水放出装置の操作方法は、上記課題を解決するために、
原子力プラントの構成機器を冷却した冷却水を放出するための放出管と、
前記放出管に前記冷却水を供給するためのポンプと、
前記放出管から分岐し、外部に連通する分岐管と、
前記分岐管に設けられたラプチャディスクと、
前記放出管のうち前記分岐管との分岐点より下流側に設けられた第1オリフィスと、
前記分岐管のうち前記ラプチャディスクより上流側に設けられ、前記分岐管と外部との間の連通状態を切替可能なベント弁と、
を備える、冷却水放出装置の操作方法であって、
前記ポンプの起動後、前記分岐管における前記冷却水の液面が上昇している間、前記ベント弁を開操作する工程と、
前記分岐管における前記液面の上昇が停止した場合、前記ベント弁を閉操作する工程と、
を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、冷却水の意図しない流出を回避しつつ、放水管に閉塞が生じた際に、分岐管から冷却水を的確に放出可能な冷却水放出装置、及び、冷却水放出装置の操作方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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