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公開番号2023181744
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-25
出願番号2022095055
出願日2022-06-13
発明の名称廃棄物処理方法
出願人株式会社エイコー
代理人個人
主分類C08J 11/08 20060101AFI20231218BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】廃ゴムタイヤや廃免震ゴムユニットのような廃ゴム品の難溶性のゴムを溶解して、ゴムと金属を個別にかつ容易にリサイクル可能な廃棄物処理方法を提供する。
【解決手段】本発明の廃棄物処理方法は、廃ゴム品を、脂肪酸メチルエステルを主成分とする溶媒に浸漬して保持し、望ましくはこの溶媒を200℃以上かつ発火点未満の液温に加熱保持して、上記廃ゴム品のゴムを溶解する溶解処理手順を有することを特徴とする。本発明の他の廃棄物処理方法は、上記本発明の廃棄物処理方法において、上記溶解処理の前に、上記廃ゴム品を、臭化プロピルを主成分とする前処理液に浸漬し、この前処理液を常温保持する前処理手順をさらに有することを特徴とする。これによって、廃ゴム品のゴムを溶解して液化できるとともに、廃ゴム品のゴムと金属とを容易に分離できる。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
廃ゴム品を、脂肪酸メチルエステルを主成分とする溶媒に浸漬して保持し、前記廃ゴム品のゴムを溶解する溶解処理手順を有することを特徴とする廃棄物処理方法。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記溶解処理は、前記溶媒を200℃以上かつ発火点未満の液温に加熱保持することを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処理方法。
【請求項3】
前記溶解処理の前に、前記廃ゴム品を、臭化プロピルを主成分とする前処理液に浸漬し、この前処理液を常温保持する前処理手順をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物処理方法。
【請求項4】
脂肪酸メチルエステルを主成分とする廃棄物処理溶媒であって、
浸漬された廃ゴム品のゴムを溶解する用途に使用される
ことを特徴とする廃棄物処理溶媒。
【請求項5】
前記ゴムの溶解の溶媒液温が200℃以上かつ発火点未満であることを特徴とする請求項4に記載の廃棄物処理溶媒。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムタイヤや免震ゴムユニットなどのゴム部材を含んだ製品の廃棄物(以下、廃ゴム品とする)を溶解処理する廃棄物処理方法に関し、特に、金属部材を残してゴム部材を選択的に溶解する処理方法および処理溶媒に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
廃棄されるゴムタイヤ(廃ゴムタイヤ)は、一般に、燃焼処理されるか、チップや粉末にシュレッド加工され、燃料としてリサイクルされている。燃料としてのリサイクルの他にも、例えば、上記の粉末にポリマーを混錬して新たなゴム材料としてリサイクルする技術が提案されている(特許文献1参照)。また例えば、廃ゴムタイヤを脱加硫処理し、この脱加硫物質を回収してゴム材料とする技術が提案されている(特許文献2参照)。
【0003】
廃棄された発砲スチロールの処理としては、リモネンに代表されるソルベント液を使用して液化させ、体積を著しく減少させる技術がある(例えば特許文献3参照)。発砲スチロールは、緩衝材としての使用が主であるため薬液耐性はあまり考慮されていないと考えられるが、ゴムタイヤに使用されているゴム部材は、ゴムタイヤの用途および機能上、薬液耐性が高く、難溶性のゴムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-202658号公報
特開2005-023225号公報
特開2012-251120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、廃ゴム品を燃焼処理すると、ゴム部材のリサイクルができなくなるばかりか、温暖化ガスやその他汚染物質を含む排気を大気中に放出することとなる。また、シュレッド加工では、ゴムタイヤを構成する金属部材や繊維部材がゴムチップやゴム粉末に含まれ、得られるゴム材料の純度が高くならない。さらには、廃ゴム品が免震ゴムユニットのような場合には、そもそも燃焼処理やシュレッド加工が困難である。
【0006】
廃ゴム品は、金属部材との複合体が多く、理想としては、ゴム部材と金属部材とをきれいに分離可能としたい。金属部材をゴム部材と分離できれば、その金属をリサイクルすることは容易である。また、ゴム部材を金属部材から分離できれば、そのゴムのリサイクルの可能性や目的の幅を広げることができる。
【0007】
このように、上記従来技術では、ゴムタイヤのような廃ゴム品については、燃焼処理またはシュレッド加工が主たる処理方法であるため、ゴム部材と金属部材を分離して個別に得ることが困難であった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであって、廃ゴムタイヤや廃免震ゴムユニットのような廃ゴム品の難溶性のゴムを溶解して、ゴムと金属を個別にかつ容易にリサイクル可能な廃棄物処理方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の廃棄物処理方法は、廃ゴム品を、脂肪酸メチルエステルを主成分とする溶媒に浸漬して保持し、上記廃ゴム品のゴムを溶解する溶解処理手順を有することを特徴とするものである。
【0010】
本発明の他の廃棄物処理方法は、上記本発明の廃棄物処理方法において、上記溶解処理の前に、上記廃ゴム品を、臭化プロピルを主成分とする前処理液に浸漬し、この前処理液を常温保持する前処理手順をさらに有することを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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