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公開番号2024051236
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157287
出願日2022-09-30
発明の名称農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
出願人アキレス株式会社
代理人
主分類C08L 27/06 20060101AFI20240404BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、初期の防滴性とべたつきの抑制及び長期間の防滴性を持続できる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供することを課題とするものである。
【解決手段】本発明は、塩化ビニル系樹脂、可塑剤、防滴剤及び滑剤を含む農業用塩化ビニル系樹脂フィルムであって、前記防滴剤は、ソルビタン、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンから選択される少なくとも1種の多価アルコールと、ステアリン酸、パルミチン酸から選択される少なくとも1種の脂肪酸とのエステル化合物Aと、前記エステル化合物Aにアルキレンオキサイドを付加してなる付加化合物Bとを含み、前記滑剤は、メチレンビスステアリン酸アミドとエチレンビスステアリン酸アミドを含むことを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
塩化ビニル系樹脂、可塑剤、防滴剤及び滑剤を含む農業用塩化ビニル系樹脂フィルムであって、
前記防滴剤は、ソルビタン、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンから選択される少なくとも1種の多価アルコールと、ステアリン酸、パルミチン酸から選択される少なくとも1種の脂肪酸とのエステル化合物Aと、前記エステル化合物Aにアルキレンオキサイドを付加してなる付加化合物Bとを含み、かつその含有比は、質量比で付加化合物Bが1に対して、エステル化合物Aが2以上4以下であり、
前記滑剤は、メチレンビスステアリン酸アミドとエチレンビスステアリン酸アミドを含み、かつその含有比は、質量比でエチレンビスステアリン酸アミドが1に対し、メチレンビスステアリン酸アミドが0.5を超えて5以下であることを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記防滴剤の含有量は、前記塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、1質量部以上3質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
【請求項3】
前記滑剤の含有量は、前記塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、0.3質量部以上0.6質量部以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
【請求項4】
前記エステル化合物Aが、ソルビタンステアレート及び/又はソルビタンパルミテートであり、
前記付加化合物Bが、ソルビタンステアレートのエチレンオキサイド付加物及び/又はソルビタンパルミテートのエチレンオキサイド付加物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
塩化ビニル系樹脂フィルムは、安価で透明性があり、保温性、強度に優れることから、農業用トンネル、農業用ハウス等の施設園芸の被覆材(農業用被覆材ともいう)として広く用いられている。
【0003】
塩化ビニル系樹脂フィルムには、用途によって様々な添加剤が含有されている。例えば、農業用被覆材として用いる場合、展張作業や換気作業を容易にするために可塑剤を用いてフィルムに柔軟性を付与している。また、フィルム表面に水滴が付着し、内部の作物に水滴が落ちることによる病害の発生を抑制するために当該フィルムには防滴剤などの添加剤が含有されている。
【0004】
塩化ビニル系樹脂フィルムにおけるこれらの添加剤の効果は、フィルムを使用している期間は持続することが要求されている。例えば、農業用被覆材の場合、約1年~2年程度で新しいフィルムに交換される。
【0005】
しかしながら、近年では農家の人手不足や省資源等の理由から長期にわたって展張することが可能な農業用被覆材が望まれているが、添加剤の中でも防滴剤の効果は、1年もの長期にわたってその効果を持続するのは困難であった。
そのため、塩化ビニル系樹脂フィルムに関して防滴剤の種類を特定したり他の添加剤を組み合わせたりして防適性を長期間持続できる防滴剤の提案等が多くなされている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-123795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、防滴性を長期間持続しようとした場合は初期の防滴性が弱くなる傾向にあり、その一方で初期の防滴性を重視すると長期の防滴性の持続が難しくなることがあった。
【0008】
また、農業用被覆材は、特に夏期には、ハウス内の温度が急激に上昇するため、被覆材を巻き上げて、ハウス内の換気を行う必要がある。換気が完了した後は巻き上げた被覆材を下ろすが、巻き上げた被覆材には日光が当たり被覆材が蓄熱し、被覆材同士が接着することで下ろせなくなってしまう、所謂べたつきの問題があった。このべたつきは、特に使用開始からあまり経過していない時期に顕著に見られるが、使用していくうちに被覆材表面に砂埃などが付着した状態だと改善される。すなわち、使用開始時期のべたつきを抑制できればよく、そのためにフィルム表面に移行しやすい滑剤を添加することがなされている。
しかしながら、初期の防滴性を向上させるために、フィルム表面に移行しやすい防滴剤を選択すると、べたつき抑制が悪化する傾向にあり、初期の防滴性とべたつきの抑制及び長期間の防滴性能の持続を両立することは未だ困難であった。
【0009】
本発明は、初期の防滴性とべたつきの抑制及び長期間の防滴性を持続できる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、塩化ビニル系樹脂、可塑剤、防滴剤及び滑剤を含む農業用塩化ビニル系樹脂フィルムであって、
前記防滴剤は、ソルビタン、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンから選択される少なくとも1種の多価アルコールと、ステアリン酸、パルミチン酸から選択される少なくとも1種の脂肪酸とのエステル化合物Aと、前記エステル化合物Aにアルキレンオキサイドを付加してなる付加化合物Bとを含み、かつその含有比は、質量比で付加化合物Bが1に対して、エステル化合物Aが2以上4以下であり、
前記滑剤は、メチレンビスステアリン酸アミドとエチレンビスステアリン酸アミドを含み、かつその含有比は、質量比でエチレンビスステアリン酸アミドが1に対し、メチレンビスステアリン酸アミドが0.5を超えて5以下であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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