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公開番号2025178228
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2025086740
出願日2025-05-23
発明の名称濃度勾配型二次電池用負極活物質およびその製造方法
出願人西江大学校 産学協力団
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 4/38 20060101AFI20251128BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明は、シリコンの体積膨張による電池性能の低下を抑制することができる濃度勾配型二次電池用負極活物質およびその製造方法を提示する。
【解決手段】本発明は、活物質の表面部から中心部方向に向かって増加する濃度勾配を形成するシリコン;および前記活物質の表面部から中心部方向に向かって減少する濃度勾配を形成する炭素;を含む、二次電池用負極活物質およびその製造方法に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
活物質の表面部から中心部方向に向かって増加する濃度勾配を形成するシリコン;および前記活物質の表面部から中心部方向に向かって減少する濃度勾配を形成する炭素;を含む、二次電池用負極活物質。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記活物質粒子の中心部におけるシリコン含有率は95~100%であり、
前記活物質粒子の表面部における炭素含有率は95~100%である、請求項1に記載の二次電池用負極活物質。
【請求項3】
前記シリコン濃度勾配は-3~0である、請求項1に記載の二次電池用負極活物質。
【請求項4】
コーティング前駆体物質とキャリア溶媒とを混合してコーティング前駆体溶液を調製する段階;
ファーネス内部にシリコンを投入し、前記ファーネス内部を加熱する段階;および
前記加熱されたファーネス内部に前記コーティング前駆体溶液を流入させる段階;を含む、二次電池用負極活物質の製造方法。
【請求項5】
前記コーティング前駆体物質は、テトラメチルシラン(Tetramethylsilane)、トリス(ジメチルアミノ)シラン(Tris(dimethylamino)silane)、トリメチル(フェニル)シラン(Trimethyl(phenyl)silane)、トリメチル(プロパルギル)シラン(Trimethyl(propargyl)silane)、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(Trimethyl(trifluoromethyl)silane)、tert-ブチルジメチル(2-プロピニロキシ)シラン(tert-Butyldimethyl(2-propynyloxy)silane)、トリメチル(メチルチオ)シラン(Trimethyl(methylthio)silane)、トリメチル(フェニルチオ)シラン(Trimethyl(phenylthio)silane)、ビニルトリメチルシラン(Vinyltrimethylsilane)、エチニルトリメチルシラン(Ethynyltrimethylsilane)、トリエチル(トリフロオロメチル)シラン(Triethyl(trifluoromethyl)silane)、トリメチルシラン(Trimethylsilane)、ヘキサメチルジシラン(Hexamethyldisilane)、ブロモトリメチルシラン(Bromotrimethylsilane)、1-フェニル-2-トリメチルシリルアセチレン(1-Phenyl-2-trimethylsilylacetylene)およびフェニルシラン(Phenylsilane)からなる群より選択されるいずれか1つ以上の物質を含む、請求項4に記載の二次電池用負極活物質の製造方法。
【請求項6】
前記加熱温度は300~1000℃である、請求項4に記載の二次電池用負極活物質の製造方法。
【請求項7】
前記コーティング前駆体溶液は、前記ファーネス内部に50~300mL/minの流量で流入する、請求項4に記載の二次電池用負極活物質の製造方法。
【請求項8】
前記コーティング前駆体溶液が、前記加熱されたファーネス内部に流入する時間は5~120分である、請求項4に記載の二次電池用負極活物質の製造方法。
【請求項9】
前記コーティング前駆体溶液が、前記加熱されたファーネス内部に流入することによって、前記コーティング前駆体物質が熱分解され、前記シリコンの表面に連続的に蒸着される、請求項4に記載の二次電池用負極活物質の製造方法。
【請求項10】
前記コーティング前駆体物質は、前記シリコン100重量部に対して50~500重量部で前記キャリア溶媒と混合される、請求項4に記載の二次電池用負極活物質の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、濃度勾配型二次電池用負極活物質およびその製造方法に関し、より具体的には、活物質の表面から中心方向に向かって増加する濃度勾配で形成されたシリコンを含む濃度勾配型二次電池用負極活物質およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、エネルギー貯蔵装置として大きな注目を集めているリチウム二次電池は、高エネルギー密度を示し、電気自動車、ドローン、および電子機器などに利用されている。しかし、既に商用化されている負極活物質である黒鉛は、単位質量あたりの容量が372mAh/gと低く、高容量化が不可能である。したがって、高容量の負極活物質であるコンバージョン型負極材(シリコン、錫など)の開発に多くの努力が注がれてきた。その中で、最も高い容量(3,579mAh/g)を有するシリコンは、充放電過程において300%にも達する体積変化を示し、電極からの離脱、不安定な界面の形成、機械的な粉砕などの安定性の問題を抱えている。これらの問題は、電池のクーロン効率(Coulombic Efficiency、CE)の低下および急激な容量低下をもたらす。したがって、シリコン活物質を実用的に利用するためには、炭素との複合体を形成することが必須である。
【0003】
従来の技術は、シリコンと炭素が点接触または面接触によって複合体を形成しており、体積膨張時に炭素とシリコンの結合が切断されやすいという問題が存在する。シリコンと炭素を単純に混合した場合、充放電時に炭素とシリコンの膨張率が異なるため、物理的な接触が失われやすく、電極内の電子伝達経路が切断されるという欠点がある。また、シリコンに炭素をコーティングする方法や、炭素をシリコン内部に分散させる方法においても、シリコンと炭素の膨張率の差により、コーティング層が剥がれたり、炭素がシリコンから脱離するという問題が存在する。これは容量の急激な低下や様々な副反応の可能性を高め、電池性能に非常に悪影響を及ぼす。上記いずれの技術においても、単純な物理的結合を介してシリコン-炭素複合層を形成しているため、結合の強度が弱く、破壊されやすいという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した問題を解決するために考案されたものであって、シリコンの体積膨張による電池性能の低下を抑制することができる濃度勾配型二次電池用負極活物質およびその製造方法を提示するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した目的を達成するための手段として、活物質の表面部から中心部方向に向かって増加する濃度勾配を形成するシリコン;および前記活物質の表面部から中心部方向に向かって減少する濃度勾配を形成する炭素;を含む、二次電池用負極活物質を開示する。
【0006】
ここで、前記活物質粒子の中心部におけるシリコン含有率は95~100%であり、前記活物質粒子の表面部における炭素含有率は95~100%であってもよい。
【0007】
ここで、前記シリコン濃度勾配は-3~0であってもよい。
【0008】
また、本発明は、上述した目的を達成するための手段として、コーティング前駆体物質とキャリア溶媒とを混合してコーティング前駆体溶液を調製する段階;ファーネス内部にシリコンを投入し、前記ファーネス内部を加熱する段階;および前記加熱されたファーネス内部に前記コーティング前駆体溶液を流入させる段階;を含む、二次電池用負極活物質の製造方法を開示する。
【0009】
ここで、前記コーティング前駆体物質は、テトラメチルシラン(Tetramethylsilane)、トリス(ジメチルアミノ)シラン(Tris(dimethylamino)silane)、トリメチル(フェニル)シラン(Trimethyl(phenyl)silane)、トリメチル(プロパルギル)シラン(Trimethyl(propargyl)silane)、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(Trimethyl(trifluoromethyl)silane)、tert-ブチルジメチル(2-プロピニロキシ)シラン(tert-Butyldimethyl(2-propynyloxy)silane)、トリメチル(メチルチオ)シラン(Trimethyl(methylthio)silane)、トリメチル(フェニルチオ)シラン(Trimethyl(phenylthio)silane)、ビニルトリメチルシラン(Vinyltrimethylsilane)、エチニルトリメチルシラン(Ethynyltrimethylsilane)、トリエチル(トリフロオロメチル)シラン(Triethyl(trifluoromethyl)silane)、トリメチルシラン(Trimethylsilane)、ヘキサメチルジシラン(Hexamethyldisilane)、ブロモトリメチルシラン(Bromotrimethylsilane)、1-フェニル-2-トリメチルシリルアセチレン(1-Phenyl-2-trimethylsilylacetylene)およびフェニルシラン(Phenylsilane) からなる群より選択されるいずれか1つ以上の物質を含むことができる。
【0010】
ここで、前記加熱温度は300~1000℃であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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