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公開番号2025176464
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-04
出願番号2024082640
出願日2024-05-21
発明の名称シール部材、コネクタ、およびワイヤハーネス
出願人矢崎総業株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類H02G 3/22 20060101AFI20251127BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】複数の配索材に対する止水性を向上することができるシール部材、コネクタ、およびワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【解決手段】シール部材30は、複数の配索材Wのそれぞれが軸線方向Xに沿って挿入される複数の挿入孔32が設けられ、当該複数の挿入孔32に挿入された複数の配索材Wの外周面をシールする本体部31と、本体部31における複数の挿入孔32の回りを個別に取り囲むように設けられ、当該複数の挿入孔32のそれぞれの周囲を保持する保持部34と、を含んで構成され、本体部31は、保持部34より相対的に高い弾性を有し、保持部34は、本体部31より相対的に高い剛性を有する。
【選択図】図4

特許請求の範囲【請求項１】
複数の配索材のそれぞれが軸線方向に沿って挿入される複数の挿入孔が設けられ、当該複数の挿入孔に挿入された前記複数の配索材の外周面をシールする本体部と、
前記本体部における前記複数の挿入孔の回りを個別に取り囲むように設けられ、当該複数の挿入孔のそれぞれの周囲を保持する保持部と、を含んで構成され、
前記本体部は、前記保持部より相対的に高い弾性を有し、
前記保持部は、前記本体部より相対的に高い剛性を有する、
シール部材。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記本体部は、前記軸線方向に沿って延在し、それぞれの内部に一つの前記挿入孔が設けられた複数の筒部を有し、
前記保持部は、前記複数の筒部のそれぞれの周囲を保持する、
請求項１に記載のシール部材。
【請求項３】
前記複数の筒部は、前記複数の配索材のうち第１配索材が内部に挿入される第１筒部と、前記複数の配索材のうち前記第１配索材より小径の第２配索材が内部に挿入される第２筒部と、を含んで構成され、
前記保持部には、前記第１筒部が前記軸線方向に沿って挿通される第１挿通孔と、前記第２筒部が前記軸線方向に沿って挿通される第２挿通孔と、を含む複数の挿通孔が設けられ、当該複数の挿通孔によって前記第１筒部の周囲および前記第２筒部の周囲を一体に保持する、
請求項２に記載のシール部材。
【請求項４】
前記本体部は、当該本体部の外周面から径方向外方に向けて突出し、当該本体部の外周側に設けられる部材の内周面との間をシールする外周リップ部を有する、
請求項１または２に記載のシール部材。
【請求項５】
複数の配索材のそれぞれの端末に設けられた端子を保持するハウジングと、
前記複数の配索材のそれぞれの周囲をシールするシール部材と、を備え、
前記シール部材は、
前記複数の配索材のそれぞれが軸線方向に沿って挿入される複数の挿入孔が設けられ、当該複数の挿入孔に挿入された前記複数の配索材の外周面をシールする本体部と、
前記本体部における前記複数の挿入孔の回りを個別に取り囲むように設けられ、当該複数の挿入孔のそれぞれの周囲を保持する保持部と、を含んで構成され、
前記本体部は、前記保持部より相対的に高い弾性を有し、
前記保持部は、前記本体部より相対的に高い剛性を有する、
コネクタ。
【請求項６】
導電性を有する複数の配索材と、
前記複数の配索材の端末に設けられるコネクタと、を備え、
前記コネクタは、
前記複数の配索材のそれぞれの端末に設けられた端子を保持するハウジングと、
前記複数の配索材のそれぞれの周囲をシールするシール部材と、を有し、
前記シール部材は、
前記複数の配索材のそれぞれが軸線方向に沿って挿入される複数の挿入孔が設けられ、当該複数の挿入孔に挿入された前記複数の配索材の外周面をシールする本体部と、
前記本体部における前記複数の挿入孔の回りを個別に取り囲むように設けられ、当該複数の挿入孔のそれぞれの周囲を保持する保持部と、を含んで構成され、
前記本体部は、前記保持部より相対的に高い弾性を有し、
前記保持部は、前記本体部より相対的に高い剛性を有する、
ワイヤハーネス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、シール部材、コネクタ、およびワイヤハーネスに関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
従来のコネクタのシール部材に関する技術として、例えば、特許文献１には、配索材が軸線方向に沿って挿入される挿入孔が設けられた本体部と、本体部における挿入孔の周囲を保持する保持部と、を含んで構成されたシール部材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－１９０９７１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、上述した特許文献１に記載のシール部材では、例えば、複数の配索材に対する止水性向上の点で更なる改善の余地があった。
【０００５】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、複数の配索材に対する止水性を向上することができるシール部材、コネクタ、およびワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するために、本発明に係るシール部材は、複数の配索材のそれぞれが軸線方向に沿って挿入される複数の挿入孔が設けられ、当該複数の挿入孔に挿入された前記複数の配索材の外周面をシールする本体部と、前記本体部における前記複数の挿入孔の回りを個別に取り囲むように設けられ、当該複数の挿入孔のそれぞれの周囲を保持する保持部と、を含んで構成され、前記本体部は、前記保持部より相対的に高い弾性を有し、前記保持部は、前記本体部より相対的に高い剛性を有する。
【発明の効果】
【０００７】
本発明に係るシール部材、コネクタ、およびワイヤハーネスでは、例えば、本体部における複数の挿入孔のそれぞれに配索材が挿入（圧入）された場合に、保持部によって複数の挿入孔のそれぞれの周囲を全周に渡って略均一に圧縮させることができる。この結果、シール部材、コネクタ、およびワイヤハーネスは、複数の配索材に対する止水性を向上することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、実施形態に係るワイヤハーネスに適用されるコネクタの例示的な斜視図である。
図２は、実施形態に係るコネクタの例示的な分解斜視図である。
図３は、実施形態に係るコネクタの例示的な断面図である。
図４は、実施形態に係るコネクタの複数の配索材およびシール部材の例示的な斜視図である。
図５は、実施形態に係るシール部材の例示的な正面図である。
図６は、実施形態に係るシール部材の第１筒部の例示的な断面図である。
図７は、実施形態に係るシール部材の第２筒部の例示的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、下記実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【００１０】
［実施形態］
図１は、実施形態に係るワイヤハーネスＷＨに適用されるコネクタ１の斜視図である。図１に示される本実施形態のコネクタ１は、自動車等の車両に配索されるワイヤハーネスＷＨに組み込まれるものである。ここで、ワイヤハーネスＷＨは、例えば、車両に搭載される各装置間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の配索材Ｗを束にして集合部品とし、コネクタ１等で当該複数の配索材Ｗを各装置に接続するようにしたものである。本実施形態のワイヤハーネスＷＨは、例えば、導電性を有する複数の配索材Ｗと、複数の配索材Ｗの端末に設けられ、取付対象物１００に取り付けられるコネクタ１と、を備えている。なお、ワイヤハーネスＷＨは、この他、さらに、プロテクタや、グロメット等を含んで構成されてもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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