特許ウォッチ

公開番号2025175688
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-03
出願番号2024081905
出願日2024-05-20
発明の名称地盤改良体とプレキャストコンリート板を含む構造体、及びその施工方法
出願人株式会社タケウチ建設
代理人弁理士法人柳野国際特許事務所
主分類E02D 27/28 20060101AFI20251126BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】表層地盤を改良した地盤改良体を有する建築物の基礎構造において、建築物の一階床や腰壁の構築を効率的に行えるようにする。
【解決手段】
地盤改良体1の上面1Aにプレキャストコンリート板2の補強筋Tを突設させた面2Aを対向させ、地盤改良体1とコンリート板2との間D1を充填材4で埋めてなる構造体Aにより、建築物の一階床Fを構築する。地盤改良体1の側面1Bにプレキャストコンリート板3の補強筋Tを突設させた面3Aを対向させ、地盤改良体1とコンリート板3との間D2を充填材5で埋めてなる構造体Bにより、建築物の腰壁Wを構築する。プレキャストコンリート板2,3を用いて現場での省力化を図りながら建築物の一階床Fや腰壁Wの構築を効率的に行うことができる。それにより、現場打ちコンクリートの管理が煩雑で多岐にわたるという課題、及び工期がより長期化するという課題を解消できる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
地盤改良体の表面に、プレキャストコンリート板の補強筋を突設させた面又は表面を荒らした面を対向させ、前記地盤改良体と前記プレキャストコンリート板との間を充填材で埋めてなる構造体であって、
建築物の一階床を構築するもの、又は建築物の腰壁を構築するものである、
地盤改良体とプレキャストコンリート板を含む構造体。
続きを表示（約 560 文字）【請求項２】
表層地盤を改良して地盤改良体を打設する工程と、
前記地盤改良体の上面の土間下部分について、整正・転圧を行う工程と、
プレキャストコンリート板の補強筋を突設させた面又は表面を荒らした面を前記上面に対向させるように、前記プレキャストコンリート板を前記上面から離間した所定位置に設置する工程と、
前記地盤改良体と前記プレキャストコンリート板との間に充填材を充填する工程と、
を含み、
建築物の一階床を構築する、
地盤改良体とプレキャストコンリート板を含む構造体の施工方法。
【請求項３】
表層地盤を改良して地盤改良体を打設する工程と、
プレキャストコンリート板を設置するための根切りを行うとともに前記地盤改良体の所要の側面を形成する工程と、
前記プレキャストコンリート板の補強筋を突設させた面又は表面を荒らした面を前記側面に対向させるように、前記プレキャストコンリート板を前記側面から離間した所定位置に設置する工程と、
前記地盤改良体と前記プレキャストコンリート板との間に充填材を充填する工程と、
を含み、
建築物の腰壁を構築する、
地盤改良体とプレキャストコンリート板を含む構造体の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、地盤改良体とプレキャストコンリート板を含む構造体に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
表層地盤を改良した地盤改良体及び前記地盤改良体上に打設した基礎コンクリートを含む建築物の基礎構造がある。このような建築物の基礎構造は、簡単な構造で施工コストが抑えられること、不同沈下を抑制できるとともに基礎全体の支持力を向上できること、及び地盤の囲い込み効果により地震時における土砂の液状化阻止に有効であること等の特徴がある（例えば、特許文献１の段落［０００２］参照）。
【０００３】
一方、建築物の一階床（例えば、特許文献１の図１及び図２の土間コンクリート５参照）や腰壁は、生コンクリートを現場外のプラントで製作し、現場へ運搬し、現場で鉄筋を配置した後に、現場で組まれた型枠内に、生コンクリートを打設することで構築される。
【０００４】
他方、高層ＲＣ造集合住宅や超高層ＲＣ造集合住宅の施工において、工場で製造したプレキャストコンリート板である所謂ハーフＰＣ板を、トラス筋等の補強筋を突設させた面を上側にして施工階に敷設した後に、その上面に生コンクリートを打設する施工方法がある（例えば、特許文献２の段落［０００２］参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特許第６４３６２５６号公報
特開２００９－１３６８２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
前記のように現場打ちコンクリートで行われる建築物の一階床や腰壁の構築は、生コンクリートを現場で打設するまでのコンクリート自体の品質管理（運搬時間や自然環境（気温や天候の相違等）、打設中のコンクリートの充填性の管理、打設後の仕上げ面の管理、及び養生等、現場打ちコンクリートの管理が煩雑で多岐にわたるという課題がある。また、現地で、鉄筋工、型枠工、及び左官工が必要となるので、人手不足であることとも相俟って、工期がより長期化するという課題がある。
【０００７】
本発明は、表層地盤を改良した地盤改良体を有する建築物の基礎構造において、建築物の一階床や腰壁の構築を効率的に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明に係る地盤改良体とプレキャストコンリート板を含む構造体は、地盤改良体の表面に、プレキャストコンリート板の補強筋を突設させた面又は表面を荒らした面を対向させ、前記地盤改良体と前記プレキャストコンリート板との間を充填材で埋めてなる構造体であって、建築物の一階床を構築するもの、又は建築物の腰壁を構築するものである。
【０００９】
本発明に係る地盤改良体とプレキャストコンリート板を含む構造体の施工方法は、表層地盤を改良して地盤改良体を打設する工程と、前記地盤改良体の上面の土間下部分について、整正・転圧を行う工程と、プレキャストコンリート板の補強筋を突設させた面又は表面を荒らした面を前記上面に対向させるように、前記プレキャストコンリート板を前記上面から離間した所定位置に設置する工程と、前記地盤改良体と前記プレキャストコンリート板との間に充填材を充填する工程とを含み、建築物の一階床を構築する。
【００１０】
また、本発明に係る地盤改良体とプレキャストコンリート板を含む構造体の施工方法は、表層地盤を改良して地盤改良体を打設する工程と、プレキャストコンリート板を設置するための根切りを行うとともに前記地盤改良体の所要の側面を形成する工程と、前記プレキャストコンリート板の補強筋を突設させた面又は表面を荒らした面を前記側面に対向させるように、前記プレキャストコンリート板を前記側面から離間した所定位置に設置する工程と、前記地盤改良体と前記プレキャストコンリート板との間に充填材を充填する工程とを含み、建築物の腰壁を構築する。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許