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公開番号2025177422
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024084248
出願日2024-05-23
発明の名称建設機械
出願人日本車輌製造株式会社
代理人個人,個人
主分類E02F 9/08 20060101AFI20251128BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】簡易な構成でハウスに対する着脱機能と回動機能とを両立できる梯子を備えた建設機械を提供する。
【解決手段】梯子は、梯子本体とこれをハウスの外側面に沿わせて保持するブラケット20とを備え、梯子本体は、前後一対の中空円筒状の縦桟21を有し、ブラケットは、ハウスの天板14aの外縁部に取り付けられたベース板23と、その上に立設された前後一対の中空円筒状の保持部24とを有し、縦桟は、上部が逆U字状に屈曲し、該屈曲してなる下向きの先端部21aが保持部と嵌合する挿入部とされ、前後一対の保持部と前後一対の先端部とは、前側と後側とで挿入量La,Lbが異なるように長さ方向の寸法差La-Lbが設けられ、前後一対の縦桟は、前後一対の保持部との嵌合状態から上動させると、一方側の嵌合状態が解除された時点で、他方側が嵌合状態を維持して回動軸となり、該回動軸を中心として、扉開口の投影と重ならない位置に回動可能である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
クローラを備えた下部走行体と、
該下部走行体の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体と、
該上部旋回体の一側部に設けられたハウスと、
該ハウスの外側面に設けられた扉開口を開閉する外開き式の扉と、
前記扉開口の投影と重なりをもって前記ハウスに着脱可能に設けられた梯子と、を備えた建設機械において、
前記梯子は、
前記ハウスの天板に対して昇降経路となる梯子本体と、
該梯子本体を前記ハウスの外側面に沿わせて保持するブラケットと、を備え、
前記梯子本体は、
互いに平行に設けられた前後一対の中空円筒状の縦桟と、
該前後一対の縦桟同士を繋ぐ複数の横桟と、を有し、
前記ブラケットは、
前記天板の外縁部に取り付けられたベース板と、
該ベース板上に立設された前後一対の中空円筒状の保持部と、を有し、
前記縦桟は、前記天板の高さよりも上方に配置される部分が逆Ｕ字状に屈曲し、該屈曲してなる下向きの先端部が前記保持部と嵌合する挿入部又は被挿入部として形成され、
前記前後一対の保持部と前記前後一対の先端部とは、前側と後側とで挿入量が異なるように長さ方向の寸法差が設けられ、
前記前後一対の縦桟は、前記前後一対の保持部との嵌合状態から上動させると、一方側の嵌合状態が解除された時点で、他方側が嵌合状態を維持して回動軸となり、該回動軸を中心として、前記扉開口の投影と重ならない位置に回動可能に構成されていることを特徴とする建設機械。
続きを表示（約 67 文字）【請求項２】
前記保持部は、前記中空円筒状に代えて中実円柱状に形成されていることを特徴とする請求項１記載の建設機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、建設機械に関し、詳しくは、エンジンパワーユニットを収容するハウスの外側面に梯子を備えた建設機械に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
一般に、杭打機やクローラクレーンなどの建設機械は、動力源となるエンジンパワーユニットやその関連部品などを収容したハウスを備えている（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
図１３に示すように、ハウス１００は、前後方向（図１３の左右方向）に延びて略矩形箱状に形成され、天板１００ａにはエンジン付属の機器などを収容するカバー体１０１が設けられ、外側面には扉開口を開閉する外開き式の扉１０２～１０６及び昇降用の梯子１０７が設けられている。梯子１０７は、開扉を妨げないように、扉１０２，１０３同士の間に設けられた壁面部１００ｂに配置されている。これにより、建設機械の保守や組立作業に従事する者は、扉１０２を開いて燃料補給を行ったり、ハウス１００の天板１００ａに上がって、手摺１０８の内側で作業を行ったりすることができる。
【０００４】
ハウス１００は、通常、扉１０２～１０６のある外側面の位置が車幅（輸送幅）に対応している。したがって、梯子１０７の本体は、建設機械の輸送時に一旦取り外され、輸送先の現場で再度取り付けられる。このような着脱式の梯子１０７は、図１４及び図１５に示すように、ハウス１００の天板１００ａに対して昇降経路となる梯子本体１０９と、該梯子本体１０９をハウス１００の壁面部１００ｂに沿わせて保持するブラケット１１０とを備えている。
【０００５】
梯子本体１０９は、主に丸パイプ材で形成され、互いに平行に設けられた前後一対の縦桟１１１，１１１と、該前後一対の縦桟１１１，１１１同士を繋ぐ複数の横桟１１２とを有している。縦桟１１１は、ハウス１００の天板１００ａの高さよりも上方に配置される部分が逆Ｕ字状に屈曲し、該屈曲してなる下向きの先端部（パイプ下端部）１１１ａの外周には円環板状の鍔部１１３が設けられている。また、最下段の横桟１１２に対応する位置には、前後一対の当たりゴム１１４ａ，１１４ａを有するストッパ部材１１４が設けられている。
【０００６】
ブラケット１１０は、ハウス１００の天板１００ａの外縁部にボルト止めされたベース板１１５と、該ベース板１１５上に立設された前後一対の中空円筒状の保持部１１６，１１６と、ベース板１１５上に設けられて保持部１１６，１１６同士の間を繋ぐ補強板１１７とを有している。前後一対の保持部１１６，１１６は、互いに同一長さであり、これにより、前後一対の縦桟１１１，１１１の先端部１１１ａ，１１１ａが同時に挿抜可能である。また、保持部１１６の外周には、上下一対のボルト孔に対応する溶接ナット及び押しボルト（蝶ボルト）１１８，１１８が設けられている。
【０００７】
このように構成された梯子１０７は、梯子本体１０９をブラケット１１０に取り付ける場合、縦桟１１１，１１１の先端部１１１ａ，１１１ａを保持部１１６，１１６に挿入して、鍔部１１３，１１３を保持部１１６，１１６の上端開口部に載置する。こうして、前後一対の縦桟１１１，１１１の先端部（挿入部）１１１ａ，１１１ａと前後一対の保持部（被挿入部）１１６，１１６とが互いに嵌合した状態で、押しボルト１１８を締めて梯子本体１０９のガタ付き防止が図られる（図１４）。
【０００８】
これにより、梯子１０７は、梯子本体１０９の取付け状態で、強度や剛性が十分に確保され、昇降時に負荷が作用しても、ブラケット１１０及びストッパ部材１１４が機能して、ハウス１００の天板１００ａや壁面部１００ｂに悪影響を及ぼすことがない。
【０００９】
一方、梯子本体１０９をブラケット１１０から取り外す場合は、押しボルト１１８を緩めた状態で、縦桟１１１，１１１を持ち上げて上動させ、その先端部１１１ａ，１１１ａを保持部１１６，１１６から抜き取るだけの動作で済む（図１５）。
【００１０】
ところで、近年、エンジンパワーユニットに関する機器の増加や大型化に起因して、ハウスに設置される梯子は、配置上の制約を一層受けやすくなっている。上述のような構造の梯子を扉と対面配置せざるを得ない場合は、梯子が扉の開閉を邪魔することから、開扉の都度、梯子を取り外す手間が生じる。この問題については、先行文献（特許文献２参照）において、背景技術として取り上げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
（【００１１】以降は省略されています）

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