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公開番号2025173870
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2024079702
出願日2024-05-15
発明の名称消火剤
出願人愛三工業株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類A62D 1/08 20060101AFI20251120BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】電気火災に対して安全に使用できる消火剤を提供する。
【解決手段】二酸化炭素が吸着されている金属有機構造体を含む、消火剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
二酸化炭素が吸着されている金属有機構造体を含む、消火剤。
続きを表示（約 130 文字）【請求項２】
所定の温度で二酸化炭素が金属有機構造体から脱離する、請求項１に記載の消火剤。
【請求項３】
前記金属有機構造体は容器に収容された状態であり、前記容器を火元に向けて投てきして使用される、請求項１又は請求項２に記載の消火剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、消火剤に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
火災の消火に使用される消火剤として、消火剤を高圧で噴射する方式の消火器よりも簡易に使用し得る手投げ式の消火剤がある。
例えば、特許文献１には、塩化アンモニウム、炭酸カリウム、第二リン酸アンモニウム及び重炭酸ナトリウムからなる薬剤混合物を水に溶解して得た消火液剤を樹脂容器内に密閉してなる手投げ式の消火剤が提案されている。この消火剤を火元に投てきすると、容器が破裂し、拡散した消火液剤が燃焼物の熱で化学反応を起こす。この化学反応によって火元から熱と酸素を奪うとともに、水蒸気の発生により空気を遮断して火焔が消失する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開平８－２５７１５７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に記載されている消火剤は水を含み、かつ、使用時の化学反応で水が発生するため、電気火災に対して使用すると感電事故を招くおそれがある。
上記事情に鑑み、本開示は、電気火災に対して安全に使用できる消火剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
＜１＞二酸化炭素が吸着されている金属有機構造体を含む、消火剤。
＜２＞所定の温度で二酸化炭素が金属有機構造体から脱離する、＜１＞に記載の消火剤。
＜３＞前記金属有機構造体は容器に収容された状態であり、前記容器を火元に向けて投てきして使用される、＜１＞又は＜２＞に記載の消火剤。
【発明の効果】
【０００６】
本開示によれば、電気火災に対して安全に使用できる消火剤が提供される。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において「～」を用いて示された数値範囲には、「～」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【０００８】
本開示の消火剤は、二酸化炭素が吸着されている金属有機構造体を含む。
本開示の消火剤は、使用時の化学反応によって水が発生しない。このため、電気火災に対して使用しても感電事故が起こらず、安全性に優れている。
【０００９】
本開示の消火剤は、金属有機構造体（ＭＯＦ：ＭｅｔａｌＯｒｇａｎｉｃＦｒａｍｅｗｏｒｋ）を含む。金属有機構造体は、多孔性配位高分子（ＰＣＰ：ＰｏｒｏｕｓＣｏｏｒｄｉｎａｔｉｏｎＰｏｌｙｍｅｒ）とも称される場合がある。
【００１０】
金属有機構造体は金属イオンと有機分子とから構成される多孔質錯体であり、活性炭やゼオライトのような多孔質体よりもはるかに大きい表面積を有する。このため、金属有機構造体は大量の二酸化炭素を吸着して保持することができる。
充分な量の二酸化炭素を金属有機構造体に吸着させる観点からは、金属有機構造体のＢＥＴ比表面積は３０００ｍ
２
／ｇ以上、５０００ｍ
２
／ｇ以上、又は８０００ｍ
２
／ｇ以上であることが好ましい。金属有機構造体のＢＥＴ比表面積の上限値は特に制限されないが、例えば、１００００ｍ
２
／ｇ以下であってもよい
上述した金属有機構造体のＢＥＴ比表面積は、窒素吸着法により測定される値である。
金属有機構造体に二酸化炭素を吸着させる方法は特に制限されず、公知の方法で実施できる。
（【００１１】以降は省略されています）

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