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公開番号2025172877
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-26
出願番号2025142316,2023142637
出願日2025-08-28,2023-09-04
発明の名称保護層を有するナトリウムイオン電池正極材料及びその製法並びに用途
出願人貴州振華新材料股ふん有限公司
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 4/525 20100101AFI20251118BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】構造が安定しており、その表面被覆層が電解液との副反応を抑制し、サイクル性能が著しく向上しているナトリウムイオン電池の正極材料を提供する。
【解決手段】被覆構造を有するナトリウムイオン正極材料の化学一般式はNa1+aNixMnyFezAmBnO2であり、ここで、-0.35≦a≦0.20であり、0.08<x≦0.5であり、0.05<y≦0.48であり、0.03<z<0.4であり、0.03<m<0.24であり、0.001<n<0.06であり、x+y+z+m+n=1である。前記ナトリウムイオン電池正極材料の製造方法は、まずナトリウム源、ニッケル源、マンガン源、鉄源及びA源を均一に混合した後、1回目の焼結を行い、冷却し、粉砕して半製品を得るステップと、次に半製品及びB源を均一に混合した後、2回目の焼結を行い、冷却し、粉砕してナトリウムイオン正極材料を得るステップと、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
被覆構造を有するナトリウムイオン電池正極材料であって、
前記正極材料の化学一般式は、Na
1+a
Ni

Mn

Fe

Zn


m-b




であり、-0.35≦a≦0.20であり、0.22≦x≦0.3であり、0.1≦y≦0.4であり、0.2≦z≦0.4であり、0.05≦m≦0.2であり、0.01<n≦0.05であり、x+y+z+m+n=1であり、0<b≦0.12であり、Zn元素及びM元素は改質元素であり、前記M元素はTi、Co、Al、Zr、Y、Ca、Li、Rb、Cs、W、Ce、Mo、Ba、Mg、Ta、Nb、V、Sc、Sr、B(ホウ素)、F、P及びCu元素からなる群より選ばれる1種又は2種以上の組み合わせであり、
ここで、B元素は被覆層内の元素であり、前記B元素はMg、Zr、P、F、Al、Ti及びB(ホウ素)元素からなる群より選ばれる1種又は2種以上の組み合わせである、
ことを特徴とする被覆構造を有するナトリウムイオン電池正極材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はナトリウムイオン電池の技術分野に属し、具体的にはナトリウムイオン電池正極材料及びその製法並びに用途に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
地球上のリチウム資源の懸念と新たな規模のエネルギー貯蔵用途の需要により、新たな電池分野の開拓が進められている。リチウムイオン電池の豊富な経験により、ナトリウムイオン電池が急速に開発されている。ここで、ナトリウムイオン電池の正極材料は、層状及びトンネル型遷移金属酸化物、ポリアニオン化合物、プルシアンブルー類縁体、有機材料等が主であり、これらの系の研究に加えて、ナトリウムイオン電池の開発についても低コスト化と実用化への努力がなされている。2011年、日本Komabaらは、硬質カーボン|NaNi
0.5
Mn
0.5


全セル性能を初めて報告し、同年、世界初のナトリウムイオン電池社-英国FARADIONが成り立っており、2013年に米国人であるGoodenoughらは、より高い電圧及び優れたレート性能を有するプルシアンホワイト正極材料を提案し、2014年の中国人である胡勇勝らは、層状酸化物においてCu
3+
/Cu
2+
酸化還元対の電気化学的活性を初めて発見し、一連の低コストのCu系正極材料を作製したと考案した。
【0003】
ナトリウムイオン電池の正極酸化物は、主に層状構造酸化物及びトンネル構造酸化物を含み、ここで、トンネル構造酸化物の結晶構造は、特有の「S」字状チャネルを有し、良好なレート性能を有し、且つ空気及び水に対する安定性がより高いが、初回充放電比容量がより低く、その結果、実用可能な比容量がより小さくなる。層状構造酸化物は、周期的な層状構造を有し、製造方法が簡単であり、比容量及び電圧が比較的高く、ナトリウムイオン電池の主要な正極材料である。その製造プロセスにおいて、ナトリウム元素の流失を考慮して、材料の製造プロセスにおいて過剰なナトリウム塩を加えることが多く、その結果、材料の焼結後にナトリウム塩が残り、主に炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムの形態で存在し、遊離ナトリウムと略称される。ナトリウムイオン電池の正極材料のアルカリ度が高すぎる場合、加工プロセス中に材料が水を吸収しやすくて湿気を受けやすく、スラリー化プロセス中に粘度が増加し、ゼリー状になりやすく、加工性能が悪くなり、ナトリウムイオン層状構造酸化物は、通常、遷移金属元素と周囲の6個の酸素とで形成されるMO

八面体構造が遷移金属層を構成し、ナトリウムイオンが遷移金属層の間に位置し、MO

多面体層とNaO

アルカリ金属層とが交互に配列した層状構造を形成する。これらの構造は、ナトリウムイオンの充放電プロセスで格子歪を生じ、且つ相転移を生じ、ナトリウムイオンの輸送拡散を阻害し、大部分のナトリウムイオンが材料の表面に遊離し、電解液と副反応を生じ、不可逆的な容量損失を形成するとともに、サイクル性能を悪化させ、電池性能の劣化ないしは失効を招き、安全面での懸念をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的問題は以下のとおりであり、従来技術におけるナトリウムイオン電池正極材料の充放電プロセスで格子歪を生じやすく、且つ相転移を生じ、ナトリウムイオンの輸送拡散を阻害し、大部分のナトリウムイオンが材料の表面に遊離し、電解液と副反応を生じ、不可逆な容量損失を形成するとともに、サイクル性能を悪化させ、電池性能の劣化ないしは失効を招く。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的問題に対して、本発明は、ナトリウムイオン電池正極材料及びその製法並びに用途を提供することを目的とする。前記ナトリウムイオン電池正極材料の構造は比較的安定しており、ナトリウムイオンの材料内部での占有位置は比較的完全であると同時に、当該材料は被覆処理され、当該材料の表面を改質し、これにより材料表面に有効な保護層を形成し、材料と電解液との間の副反応を抑制し、不可逆容量の損失を低減し、材料のサイクル性能を向上させる。
【0006】
具体的には、本発明は次の技術案を提供する。
【0007】
第1の態様では、本発明は被覆構造を有するナトリウムイオン電池正極材料を提供し、前記正極材料の化学一般式はNa
1+a
Ni

Mn

Fe







であり、ここで、-0.35≦a≦0.20であり、0.08<x≦0.5であり、0.05<y≦0.48であり、0.03<z<0.4であり、0.03<m<0.24であり、0.001<n<0.06であり、x+y+z+m+n=1であり、
ここで、Aは改質元素であり、A元素はTi、Zn、Co、Al、Zr、Y、Ca、Li、Rb、Cs、W、Ce、Mo、Ba、Mg、Ta、Nb、V、Sc、Sr、B、F、P及びCu元素のうちの1種又は2種以上を含み、
ここで、B元素は被覆層内の元素であり、B元素はTi、Co、Al、Zr、Y、Ca、Li、Rb、Cs、W、Ce、Mo、Ba、Mg、Ta、Nb、V、Sc、Sr、B、F、P及びCu元素のうちの1種又は2種以上を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、好ましくは、前記正極材料の化学一般式は、Na
1+a
Ni

Mn

Fe







であり、ここで、-0.35≦a≦0.20であり、0.1≦x≦0.3であり、0.1≦y≦0.4であり、0.2≦z≦0.4であり、0.05≦m≦0.2であり、0.01<n≦0.05であり、x+y+z+m+n=1である。
【0009】
いくつかの実施形態では、好ましくは、前記正極材料の化学一般式は、Na
1+a
Ni

Mn

Fe







であり、ここで、-0.35≦a≦0.20であり、0.08<x≦0.5であり、0.05<y≦0.48であり、0.03<z<0.4であり、0.03<m<0.24であり、0.001<n<0.06であり、x+y+z+m+n=1であり、0.05≦m≦0.15であり、更には好ましくは、-0.35≦a≦0.20であり、0.1≦x≦0.3であり、0.1≦y≦0.4であり、0.2≦z≦0.4であり、0.05≦m≦0.15であり、0.01<n≦0.05であり、x+y+z+m+n=1である。
【0010】
いくつかの実施形態では、好ましくは、前記正極材料の化学一般式は、Na
1+a
Ni

Mn

Fe







であり、ここで、-0.35≦a≦0.20であり、0.08<x≦0.5であり、0.05<y≦0.48であり、0.03<z<0.4であり、0.03<m<0.24であり、0.001<n<0.06であり、x+y+z+m+n=1であり、0.05≦m≦0.13であり、更には好ましくは、-0.35≦a≦0.20であり、0.1≦x≦0.3であり、0.1≦y≦0.4であり、0.2≦z≦0.4であり、0.05≦m≦0.13であり、0.01<n≦0.05であり、x+y+z+m+n=1である。
(【0011】以降は省略されています)

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