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公開番号2025172674
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-26
出願番号2024232075
出願日2024-12-27
発明の名称カテーテル
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61M 25/10 20130101AFI20251118BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】非標的組織の損傷を抑制でき、薬剤の脱落を防止できるカテーテルを提供する。
【解決手段】第1シャフト10と、第2シャフトと、拡張可能部31を有し患者の病変部の長さによって第1シャフト10からの拡張可能部31の突出長さを調整可能なバルーンと、を備え、バルーンは拡張可能部31の外側面に配置されている薬剤層35を有しており、拡張可能部31は、バルーン本体部33と、バルーン本体部33の径方向の外方に突出している凸部32を有しており、バルーンは、収縮状態において羽根部34を有しており、収縮状態において、凸部32の最外端32tは羽根部34の最外端34tよりも径方向の外方に位置しており、凸部32は第1シャフト10の遠位端よりも近位側に存在している第1領域を有しており、第1領域において、凸部32は第1シャフト10の内壁に接触しているカテーテル。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向と径方向を有し、前記長手方向に延びている内腔を有する第1シャフトと、
前記内腔に配され、前記第1シャフトに対して前記長手方向に移動する第2シャフトと、
前記第2シャフトの遠位部に配されているバルーンであって、前記径方向に拡縮する拡張可能部を有し、患者の病変部の長さによって前記第1シャフトからの前記拡張可能部の突出長さを調整可能なバルーンと、を備え、
前記バルーンは、前記拡張可能部の外側面に配置されている薬剤層を有しており、
前記拡張可能部は、バルーン本体部と、前記バルーン本体部の前記径方向の外方に突出している凸部を有しており、
前記バルーンは、収縮状態において羽根部を有しており、
前記収縮状態において、前記凸部の前記径方向における最外端は前記羽根部の前記径方向における最外端よりも前記径方向の外方に位置しており、
前記長手方向において前記拡張可能部の近位端が前記第1シャフトの遠位端よりも近位側に位置しているときに、前記凸部は前記第1シャフトの前記遠位端よりも近位側に存在している第1領域を有しており、前記第1領域において、前記凸部は前記薬剤層を介して又は前記薬剤層を介さずに前記第1シャフトの内壁に接触しているカテーテル。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記凸部の前記最外端が、前記薬剤層を介して又は前記薬剤層を介さずに前記第1シャフトの前記内壁に接触している請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記第1領域において、前記凸部は前記薬剤層を介さずに前記第1シャフトの前記内壁に接触している請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記第1領域において、前記凸部は前記薬剤層を介して前記第1シャフトの前記内壁に接触している請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記バルーンは、直管部と、前記直管部よりも近位側に位置する近位側テーパー部と、前記直管部よりも遠位側に位置する遠位側テーパー部とを有しており、
前記薬剤層は、前記直管部に配置されている請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記第1シャフトは、前記第1シャフトの前記内壁に前記凸部をガイドするガイド部を有している請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記バルーン本体部は凸部存在領域と凸部非存在領域を有しており、前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の基部における前記薬剤層の厚みは、前記凸部非存在領域における前記凸部からの最遠点における前記薬剤層の厚みよりも厚い請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の前記最外端における前記薬剤層の厚みは、前記凸部の基部における前記薬剤層の厚みよりも薄い請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項9】
前記バルーン本体部は凸部存在領域と凸部非存在領域を有しており、前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の前記最外端における前記薬剤層の厚みは、前記凸部非存在領域における前記凸部からの最遠点における前記薬剤層の厚みよりも薄い請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項10】
前記薬剤層の表面に、前記凸部の延在方向に沿って延びる亀裂が形成されている請求項1又は2に記載のカテーテル。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルに関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
体内で血液が循環するための流路である血管に狭窄が生じ、血液の循環が滞ることにより、様々な疾患が発生することが知られている。特に心臓に血液を供給する冠状動脈に狭窄が生じると、狭心症、心筋梗塞等の重篤な疾病をもたらすおそれがある。このような血管の狭窄部を治療する方法の一つとして、バルーンカテーテルを用いて狭窄部を拡張させる血管形成術(PTA、PTCA等)がある。
【0003】
バルーンカテーテルには、バルーンの表面に凸部が設けられたものが知られている(例えば、特許文献1~5)。このようなスコアリングバルーンカテーテルを用いれば、バルーンを拡張させた際に、バルーンの凸部を狭窄部に食い込ませて、狭窄部を効果的に拡張させることができる。一方、血管形成術の場合、拡張した狭窄部に再狭窄が生じることがあるが、再狭窄が発生する頻度(再狭窄率)を低減するために、バルーン表面に薬剤を保持させたバルーンカテーテルも知られている(例えば、特許文献4~7)。このように薬剤が保持されたバルーンカテーテルを用いれば、血管等の体腔の狭窄部や病変部でバルーンを拡張することにより薬剤を血管等の体腔内壁へ移行させることができ、再狭窄等の病変の発生抑制が期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-112361号公報
特開2017-12678号公報
国際公開第2020/250611号
特表2008-539959号公報
特開2013-176507号公報
特表2008-529740号公報
特開2015-217260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スコアリングバルーンカテーテルを適用する病変部の長さは様々であり、病変部の長さに適した長さの凸部を有するカテーテルを選択する必要がある。病変部が想定よりも長い場合に備えて、凸部が長めに設けられているカテーテルを選択することもあるが、病変部の長さよりも凸部の長さが長くなってしまうと、凸部が病変部以外の非標的組織に接触して損傷する虞があった。また、バルーン表面に薬剤を保持させた場合、薬剤の脱落が問題になることがあった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、非標的組織の損傷を抑制でき、薬剤の脱落を防止できるカテーテルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決できた本発明の実施形態に係るカテーテルは、以下の通りである。
[1]長手方向と径方向を有し、前記長手方向に延びている内腔を有する第1シャフトと、
前記内腔に配され、前記第1シャフトに対して前記長手方向に移動する第2シャフトと、
前記第2シャフトの遠位部に配されているバルーンであって、前記径方向に拡縮する拡張可能部を有し、患者の病変部の長さによって前記第1シャフトからの前記拡張可能部の突出長さを調整可能なバルーンと、を備え、
前記バルーンは、前記拡張可能部の外側面に配置されている薬剤層を有しており、
前記拡張可能部は、バルーン本体部と、前記バルーン本体部の前記径方向の外方に突出している凸部を有しており、
前記バルーンは、収縮状態において羽根部を有しており、
前記収縮状態において、前記凸部の前記径方向における最外端は前記羽根部の前記径方向における最外端よりも前記径方向の外方に位置しており、
前記長手方向において前記拡張可能部の近位端が前記第1シャフトの遠位端よりも近位側に位置しているときに、前記凸部は前記第1シャフトの前記遠位端よりも近位側に存在している第1領域を有しており、前記第1領域において、前記凸部は前記薬剤層を介して又は前記薬剤層を介さずに前記第1シャフトの内壁に接触しているカテーテル。
【0008】
上記バルーンは、バルーンが径方向に拡縮する拡張可能部を有し、患者の病変部の長さによって第1シャフトからの拡張可能部の突出長さを調整可能であることにより、病変部の長さにより別のカテーテルに替える必要がなく、カテーテルによる治療の効率化が可能になる。また、第1シャフトから突出した拡張可能部が凸部を有していても、拡張可能部の長さを病変部の長さに合わせて調整できるため、凸部が非標的組織に接触して損傷することを防止できる。拡張可能部の長さを病変部の長さに合わせて調整する際、収縮状態の拡張可能部を第1シャフトの内腔において摺動させるが、凸部の最外端が収縮状態のバルーンの羽根部の最外端よりも径方向の外方に位置しており、第1領域において凸部が薬剤層を介して又は薬剤層を介さずに第1シャフトの内壁に接触していることにより、拡張可能部の外側面に配されている薬剤層が脱落することを防止できる。これにより、薬剤層の脱落を防止しながら病変部の長さに合わせた長さの凸部を第1シャフトから露出させて病変部に作用させられるため、安全性と治療効率の向上したカテーテルによる手技が可能となる。
【0009】
さらに、実施形態に係るカテーテルは、以下の[2]~[23]のいずれかであることが好ましい。
[2]前記凸部の前記最外端が、前記薬剤層を介して又は前記薬剤層を介さずに前記第1シャフトの前記内壁に接触している[1]に記載のカテーテル。
[3]前記第1領域において、前記凸部は前記薬剤層を介さずに前記第1シャフトの前記内壁に接触している[1]又は[2]に記載のカテーテル。
[4]前記第1領域において、前記凸部は前記薬剤層を介して前記第1シャフトの前記内壁に接触している[1]又は[2]に記載のカテーテル。
[5]前記バルーンは、直管部と、前記直管部よりも近位側に位置する近位側テーパー部と、前記直管部よりも遠位側に位置する遠位側テーパー部とを有しており、
前記薬剤層は、前記直管部に配置されている[1]~[4]のいずれかに記載のカテーテル。
[6]前記第1シャフトは、前記第1シャフトの前記内壁に前記凸部をガイドするガイド部を有している[1]~[5]のいずれかに記載のカテーテル。
[7]前記バルーン本体部は凸部存在領域と凸部非存在領域を有しており、前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の基部における前記薬剤層の厚みは、前記凸部非存在領域における前記凸部からの最遠点における前記薬剤層の厚みよりも厚い[1]~[6]のいずれかに記載のカテーテル。
[8]前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の前記最外端における前記薬剤層の厚みは、前記凸部の基部における前記薬剤層の厚みよりも薄い[1]~[7]のいずれかに記載のカテーテル。
[9]前記バルーン本体部は凸部存在領域と凸部非存在領域を有しており、前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の前記最外端における前記薬剤層の厚みは、前記凸部非存在領域における前記凸部からの最遠点における前記薬剤層の厚みよりも薄い[1]~[8]のいずれかに記載のカテーテル。
[10]前記薬剤層の表面に、前記凸部の延在方向に沿って延びる亀裂が形成されている[1]~[9]のいずれかに記載のカテーテル。
[11]前記薬剤層の外面に保護層が設けられ、前記保護層が前記亀裂の少なくとも一部を覆っている[10]に記載のカテーテル。
[12]前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の側面は、前記凸部の前記最外端を通り前記径方向に延びる仮想直線に対して、前記凸部の前記最外端に向かって前記仮想直線から遠ざかる部分と、当該部分よりも前記最外端側に、前記凸部の前記最外端に向かって前記仮想直線に近づく部分を有している[1]~[11]のいずれかに記載のカテーテル。
[13]前記長手方向の垂直断面において、前記凸部は、前記最外端に向かって段状に幅が狭まる部分を有している[1]~[12]のいずれかに記載のカテーテル。
[14]前記凸部は、前記最外端に向かって段状に幅が狭まる部分として、前記バルーン本体部の外面に隣接した第1段部分と、前記第1段部分よりも前記最外端側の第2段部分を有し、
前記第1段部分の基部における前記薬剤層の厚みは、前記第2段部分の基部における前記薬剤層の厚みよりも厚い[13]に記載のカテーテル。
[15]前記凸部は、樹脂製、金属製、又はその組み合わせである[1]~[14]のいずれかに記載のカテーテル。
[16]前記凸部の表面の構成材料の表面自由エネルギーは前記バルーン本体部の外面の構成材料の表面自由エネルギーと異なる[1]~[15]のいずれかに記載のカテーテル。
[17]前記凸部の表面の構成材料の表面自由エネルギーは前記バルーン本体部の外面の構成材料の表面自由エネルギーよりも大きい[1]~[16]のいずれかに記載のカテーテル。
[18]前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の前記最外端を通り前記径方向に延びる仮想直線に対して一方側にある前記凸部の基部における前記薬剤層の厚みは、前記仮想直線に対して他方側にある前記凸部の基部における前記薬剤層の厚みよりも厚い[1]~[17]のいずれかに記載のカテーテル。
[19]前記長手方向の垂直断面において、前記凸部の側面は、前記凸部の前記最外端を通り前記径方向に延びる仮想直線に対して一方側にある第1側面と他方側にある第2側面とを含み、前記第1側面における前記薬剤層の平均厚みは、前記第2側面における前記薬剤層の平均厚みよりも厚い[1]~[18]のいずれかに記載のカテーテル。
[20]前記羽根部は、前記凸部の前記最外端を覆わないように前記拡張可能部の外面に重ねられて配置されている[1]~[19]のいずれかに記載のカテーテル。
[21]前記第1シャフトは、前記第1シャフトの内面に前記径方向の内方に突出している内側凸部を有している[1]~[20]のいずれかに記載のカテーテル。
[22]前記凸部と前記内側凸部は、前記周方向において異なる位置に配されている[21]に記載のカテーテル。
[23]前記第1シャフトは、前記第1シャフトの遠位端部に前記第1シャフトの内径が前記径方向に拡縮する拡縮部を有している[1]~[22]のいずれかに記載のカテーテル。
【発明の効果】
【0010】
上記カテーテルによれば、非標的組織の損傷を防止するとともに、薬剤の脱落を防止することができる。これにより、安全性と治療効率の向上したカテーテルによる手技が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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