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公開番号2025171986
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2025071154
出願日2025-04-23
発明の名称複合固体電解質
出願人ベレノス・クリーン・パワー・ホールディング・アーゲー
代理人個人
主分類H01B 1/06 20060101AFI20251113BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】室温及び高温のどちらでも優れた全イオン伝導率を有する複合固体電解質を提供する。
【解決手段】本発明はリチウムガーネット型構造材料及びLiBSClを含む複合固体電解質混合物に関し、LiBSClはLi3BO3、Li2SO4及びLiClを含む。更に、本発明は該混合物から得られる複合固体電解質、該複合固体電解質を含む全固体電池、並びに該複合固体電解質及び該全固体電池の作製方法に関する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
リチウムガーネット型構造材料及びLiBSClを含む複合固体電解質混合物であって、LiBSClはLi

BO

、Li

SO

及びLiClを含む、複合固体電解質混合物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記リチウムガーネット型構造材料はリチウムランタンジルコニウム酸化物(LLZO)を含み、LLZOはドープされていることが好ましく、LLZOはAlドープLLZOであることがより好ましい、請求項1に記載の複合固体電解質混合物。
【請求項3】
前記複合固体電解質混合物の総重量に基づき、50から90重量%の前記リチウムガーネット型構造材料及び50から10%のLiBSClを含む、請求項1に記載の複合固体電解質混合物。
【請求項4】
LiBSClは、前記複合固体電解質混合物におけるLiBSClの総重量に基づき、50から85重量%のLi

BO

、10から40重量%のLi

SO

、及び1から10重量%のLiClを含む、請求項1に記載の複合固体電解質混合物。
【請求項5】
請求項1に記載の複合固体電解質混合物を焼結することにより得ることができる複合固体電解質であって、リチウムガーネット型構造材料及びLiBSClを含み、LiBSClはLi

BO

、Li

SO

及びLiClを含む、複合固体電解質。
【請求項6】
前記リチウムガーネット型構造材料LLZOはリチウムランタンジルコニウム酸化物(LLZO)であり、LLZOはドープされていることが好ましく、LLZOはAlドープLLZOであることがより好ましい、請求項5に記載の複合固体電解質。
【請求項7】
LiBSClからなるマトリックスを含む、請求項5に記載の複合固体電解質であって、前記リチウムガーネット型構造材料は前記マトリックス内に分散される、複合固体電解質。
【請求項8】
LiBSClは少なくとも部分的にガラス質相である、請求項5に記載の複合固体電解質。
【請求項9】
前記リチウムガーネット型構造材料の少なくとも60%は結晶状である、請求項5から8のいずれか一項に記載の複合固体電解質。
【請求項10】
室温から100℃の温度で10
-3
から10
-6
S/cmの全イオン伝導率を有する、請求項5に記載の複合固体電解質。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合固体電解質、及び該電解質を含む全固体電池、特にリチウムイオン電池に関する。更に、本発明は該複合固体電解質の作製方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
セラミックなどの無機材料は、高い熱安定性、機械安定性及び化学安定性のため、電子工学、エネルギ貯蔵及び極限環境で広く使用されている。このような無機材料の従来の合成は、前駆体から無機成分を形成する固相反応、及び無機成分を焼結して固体(無機)成分を得ることを含むことが多い。典型的には各工程は、高温及び長い処理時間を必要とする。
【0003】
無機系(例えば、セラミック系)固体電解質(SSE)の作製では、長い処理時間は従来の方法における問題の1つでもある。例えば液体電解質は電池から漏れることがあり、これにより安全性の問題が生じるが、SSEは代替として期待できる。特に、ドープしたLi
6.75
Al
0.25
La

Zr


12
などのLLZO(Li

La

Zr


12
)は、デンドライト形成の防止、及び電池安定性の上昇が可能な10
-4
S/cmの範囲の非常に優れたイオン伝導率により、SSE用材料として期待できる。
【0004】
しかしながら、十分な密度(つまり空隙率が十分に低い)及び高イオン伝導率を有する電解質を得るためには、LLZO系成形体の焼結に1050℃超などの高い焼結温度を必要とする。
【0005】
必要な焼結温度を低下させる方法の1つは、焼結助剤及び/又はナノ結晶子を使用することである。
【0006】
A shortcut to garnet-type fast Li-ion conductors for all-solid state batteries,S.Afyon,F.Krumeich,et al.,J.Mater.Chem.A,3(2015),pp.18636-18648は、平均径が200~300nmのGaドープLLZO(Li
6.4
Ga
0.2
La

Zr


12
)ナノ結晶子を焼結する焼結方法を開示している。ナノ結晶子の存在により、950℃の温度で焼結を行うことができ、LLZOの立方相が維持され、これにより20℃での全イオン伝導率値が4.0×10
-4
S/cmとなる。
【0007】
最先端の焼結方法と比べて、上述の方法の焼結温度はすでに著しく低下しているが、この温度はなお高いと見なされており、エネルギ消費量が著しい。更なるデメリットは、このようなナノ結晶の作製には費用がかかることが知られているため、LLZOがナノ結晶子状である必要があることである。更に、工業用Gaは高価であることが知られている。リチウムに対する安定性が限られているため、Li-Ga合金が形成される場合がある。電池で使用すると、このLi-Ga合金は短絡を引き起こす場合があり、これにより電池の長期安定性が限定される。
【0008】
必要な焼結温度を低減する別の方法は、異なる合成方法を使用することである。
【0009】
Preparation of Li

La

(Zr
2-x
Nb

)O
12
(x=0-1.5) and Li

BO

/LiBO

composites at low temperatures using a sol-gel process,N.C.Rosero-Navarro,T.Yamashita,et al.,Solid State Ionics 285(2016)pp.6-12は、焼結温度を900℃まで低下させる添加剤として、Li

BO

及びLiBO

の使用を開示している。この温度で、90%の焼結密度、並びに30℃で7×10
-5
S/cmのイオン伝導率が得られる(6.5重量%のLi

BO

を使用)。しかしながら、Nbはリチウムに対する安定性が限られることが知られている。電池で使用するとき、Nbの存在は短絡を引き起こす場合があり、これにより電池の長期安定性が限定される。
【0010】
上記方法のデメリットは、満足できる性能、特に全イオン伝導率を有するSSEを作製するために、焼結温度を低くする添加剤又はナノ結晶子を必要とすることである。
(【0011】以降は省略されています)

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