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公開番号2025171573
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024077062
出願日2024-05-10
発明の名称シャトル式パレット型立体自動倉庫における入出庫機誘導機構
出願人トーヨーカネツ株式会社
代理人弁理士法人友野国際特許事務所
主分類B65G 1/04 20060101AFI20251113BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】シャトル式パレット型立体自動倉庫における、1t以上もの重量があるシャトルの動作による激しい振動及び揺動が誘発する事故を防止することができるSRM誘導機構を提供すること。
【解決手段】本発明のシャトル誘導機構は、シャトルの事故を防止するための、シャトルの振動及び揺動防止機能、並びに、脱線防止機能を有するシャトル誘導機構であって、ガイドレールが、その上面に凹状の路が設けられた凹型ガイドレールであり、シャトルの車輪が、凹状の路に適合した車輪であり、車輪が路を走行することを特徴としている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
物品を積載したパレットを出入可能なパレット昇降機構と、ガイドレール上を移動可能な車輪を含む走行機構とを装備している入出庫機(SRM、Storage and Retrieval Machine)と、
前記パレットを三次元的に格納可能なパレット格納棚と、前記パレット格納棚の下部に前記SRMが侵入して前記パレットを出入可能であると共に、前記パレット格納棚間を二次元的に移動可能に敷設された前記ガイドレールを設置している物品保管設備と、
前記SRM及び/又はパレットを鉛直方向に移動させる昇降機と、
を備えるシャトル式パレット型立体自動倉庫において、
前記SRMの前記立体自動倉庫における事故を防止するための前記シャトルの振動及び揺動防止機能、並びに、脱線防止機能を有するSRM誘導機構であって、
前記ガイドレールが、前記ガイドレールの上面に凹状の路が設けられた凹型ガイドレールであり、前記SRMの前記車輪が、前記路に適合した車輪であり、前記車輪が前記路を走行することを特徴とするSRM誘導機構。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記凹型ガイドレールの材質が、鋼材又はコンクリートであることを特徴とする請求項1に記載のSRM誘導機構。
【請求項3】
前記凹型ガイドレールが、第一(X軸)の方向に配備される一対のX軸凹型ガイドレールと、前記X軸と略直交する第二(Y軸)の方向に配備される一対のY軸凹型ガイドレールとが交差する平面交差点において、前記X軸凹型ガイドレールと前記Y軸凹型ガイドレールとが、緩衝的接続機構によって固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のSRM誘導機構。
【請求項4】
前記緩衝的接続機構が、前記X軸凹型ガイドレールと前記Y軸凹型ガイドレールとが所定の間隔を保持する機構及び/又は前記X軸凹型ガイドレールと前記Y軸凹型ガイドレールとの間に伸縮可能な素材が配設される機構であることを特徴とする請求項3に記載のSRM誘導機構。
【請求項5】
前記X軸凹型ガイドレールと前記Y軸凹型ガイドレールの敷設面が同一である場合、前記X軸凹型ガイドレールと前記Y軸凹型ガイドレールの前記敷設面からの高さが略同一であることを特徴とする請求項1に記載のSRM誘導機構。
【請求項6】
前記X軸凹型ガイドレールと前記Y軸凹型ガイドレールの敷設面が同一である場合、前記X軸凹型ガイドレールと前記Y軸凹型ガイドレールの前記敷設面からの高さが異なることを特徴とする請求項1に記載のSRM誘導機構
【請求項7】
前記SRMの前記車輪が、前記路に適合した、水平方向の車軸を備えた車輪であることを特徴とする請求項1に記載のSRM誘導機構。
【請求項8】
前記車輪が、ゴム製タイヤであることを特徴とする請求項7に記載のSRM誘導機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガイドレール上を縦横に走行する車輪を備えた走行機構と、パレットを移載する昇降機構とを備えた入出庫機(SRM、Storage and Retrieval Machine)が、物品を積載するパレットを三次元的に格納可能であり、パレットを出入可能にSRMのガイドレールを敷設したパレット格納棚に採用されるシャトル式パレット型立体自動倉庫におけるSRM誘導機構に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
立体自動倉庫システムは、一般社団法人「日本規格協会」のJIS B8941:2012において、参考としてではあるが、用途に限定されず、その英語訳が、AS/RS(Automated Storage and Retrieval
System)と記載されており、物品の保管及び検索システムが導入されている倉庫ということができる。その中でも、本発明の技術を適用する分野である流通産業における流通立体自動倉庫は、「営業目的の流通過程での保管又は仕分発送を目的とする立体自動倉庫」と定義され、参考としてではあるが、その対応英語が「AS/RS
in warehouse」と記載されているので、コンピュータの自動制御により、物品の保管及び入出庫が管理されている立体倉庫であると認められる。事実、現在では、大規模な物流センター等に、倉庫管理システム(WMS、Warehouse Management System)、倉庫制御システム(WCS、Warehouse
Control System)、又は、倉庫運用管理システム(WES、Warehouse Execution
System)で管理されるAS/RSを導入している立体自動倉庫が一般的になっている(例えば、非特許文献1)。
【0003】
このような立体自動倉庫には、物品の倉庫への格納型式に従えば、パレット型とケース型に大別される。前者は、物品を収納したコンテナや段ボール箱等をパレットに積載して格納する型式であり、後者は、物品をコンテナやダンボール箱等のケースに収納して格納する型式である(例えば、特許文献1)。格納型式に係わらず、SRMとして、従来はスタッカクレーンを用いることが主流であった。これは、スタッカクレーン式であれば、1台のスタッカクレーンで1つの通路の両側全段全列の棚の間口全ての物品にアクセスが可能だからである。しかし、この方式は、1台で両側全段前列の棚の間口全てにアクセスが可能であるという長所が、間口の数が多すぎるため、単位時間当たりの入出庫能力が低くなるという大きな短所でもあった。
【0004】
このため、インターネットを利用した通販ビジネス(所謂、イーコマース(EC、Electronic Commerce)の時代になると、単位時間あたりの入出庫能力が更に高い立体自動倉庫システムが求められるようになり、各段に専用のシャトルカーを設けて各段全列の棚の間口全てにアクセスできるようにすると共に、鉛直方向の物品の移動には、エレベーターやリフター等の昇降機構を配備して、全段全列の棚の間口全てにアクセスできるシャトル式システムが主流になった。まず、ケース型の場合には、作業の効率化及び合理化を図るため、ケースを出入可能なアーム及び2方向にガイドレール上を走行可能な車輪を備えたSRMとしてのシャトルと、水平(X軸)方向及び鉛直(Y軸)方向に碁盤目状で配列する片面格納棚を背面で隣接させた両面保管棚が、XY面の垂直(Z軸)方向に所定の間隔で対峙され、シャトル走行ガイドレールとシャトル昇降機を備えた物品保管設備とから構成される、シャトル式ケース型立体自動倉庫が開発され、現在では広く採用されている。シャトルは、両面保管棚の、対峙する両面保管棚で形成される空間側のX軸方向に配備されるガイドレール上を走行し、両面保管棚の少なくとも一端又は内部のY軸方向に配備される昇降機によって搬送されると共に、両面保管棚が列設される物品保管設備の上記空間のZ軸方向に移動することができる。そして、ケースの保管棚への出入は、シャトルのアームがZ軸方向に駆動されることによって行われる(例えば、特許文献2)。このような立体自動倉庫の一例としては、「マルチシャトル(登録商標)」と呼称される高能力・省スペース入出庫システムがある。
【0005】
更に、倉庫の高密度を図るため、シャトルに相当する、ケースを出入可能な昇降装置及び4方向に走行可能な車輪を備えたロボットと、上記片面保管棚がZ軸方向に着設され、その保管棚最上面のXZ軸方向に碁盤目状の走行路が形成された物品保管設備とから構成されるシャトル式ケース型立体自動倉庫が開発され、これも広く採用されている。物品保管設備の最上面で、XZ方向に自在に走行し、ケースに相当するビンの保管棚への出入は、ロボットの昇降装置がY軸方向に駆動されることによって行われる(例えば、特許文献3)。このような立体自動倉庫の一例としては、「AutoStore(オートストア)(国際登録)」と呼称される超高密度ピッキングシステムがある。
【0006】
このように、ケース型立体自動倉庫において、立体自動倉庫の処理速度及び保管密度は飛躍的に高められた。そして、近年、ケース型よりも扱うことができる物品が幅広いパレット型立体自動倉庫においても、SRMとして、スタッカクレーンよりも作業の効率化及び合理化に優れる、シャトルを採用したシャトル式パレット型立体自動倉庫の開発が積極的に進められており、既に普及されつつある(例えば、特許文献4及び5)。
【0007】
このパレット型立体自動倉庫におけるシャトルは、1t以上もの物品が積載されたパレットを昇降可能なリフター及び4方向にガイドレール上を走行可能な車輪を備えたSRMであるシャトルと、XYZ軸方向に形成されるパレットを支持して保管できる棚、その下部にシャトルが侵入できるガイドレール、パレットの保管棚間をシャトルが走行可能なガイドレール、及び、シャトル昇降機を備えた物品保管設備とから構成される。シャトルは、ガイドレールが敷設された経路を走行し、パレットの保管棚への出入は、シャトルがパレットを支持する保管棚の下に侵入してリフターを昇降することによって行われる。特に、この方式のシャトルは、鉛直方向の空間の利用効率(単位高さ当たりの段数)を高めるため、パレットを出入させるパレット保管棚とガイドレールとの間を狭くして薄型の形状とすることが好ましい。また、従来技術を活用可能な、ある種の有軌道無人搬送車(RGV、Rail Guided
Vehicle)が好ましく用いられる。
【0008】
このようなシャトル式パレット型立体自動倉庫は、重量のある物品、異なる形状の物品、物品を収納したケース等の様々な形態の荷物を積載できるパレットを効率的及び合理的に入出庫が可能で、様々な形態の物流に適用することができるため、食品飲料業界、自動車業界、エレクトロニクス業界、化学業界、エネルギー業界、医薬品業界等の各種業界から注目を浴びている。そして、このシャトル式パレット型立体倉庫を採用することにより、(1)作業効率と生産性の向上、(2)作業ミスの削減、(3)スペースの有効活用、(4)人件費削減効果等が、スタッカクレーン式パレット型立体倉庫よりも一層顕著になると考えられる。
【0009】
しかしながら、まだ開発途上にあり、様々な課題を内在している。まず、重量のある荷物を積載したパレットを搬送することができるように、強力な車輪の駆動機構やリフターの昇降機構等を搭載したシャトルに設計されているため、シャトルの重量が大きくなることによって、次のような問題が生起する。まず、シャトルを走行させるガイドレールで組み立てられる構造体の強度及び剛性を高め、走行する重量のあるシャトルの走行を安定して支持する必要がある。更に、この構造体の防振性を高め、ガイドレールの位置精度を保持する必要があるという問題がある。重量のあるシャトルの揺動や振動が、常時発生し、かつ、大きいため、シャトル及び保管棚の故障や損傷の原因となり易く、シャトルからの物品・荷物の落下やシャトルの脱線等の事故が容易に生じる可能性がある。このようなことを防止するため、ガイドレール及びそれを含む構造体を補強すると、保管棚の重量も大きくなり、頻度の高いメンテナンスが必要で、シャトル及び保管棚の部品交換も多いという問題を誘発する。更に、このような問題点を鑑みると、従来の立体倉庫以上の地震対策も要求されることになると考えられる。従って、広く実用化されるためには、改良する余地が数多く残されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2012-236683号公報
米国特許第8790061号明細書
米国特許第11794997号明細書
特許第7309243号公報
特表2023-541238号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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