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公開番号2025171316
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024076521
出願日2024-05-09
発明の名称ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法及び当該方法に用いるベクター
出願人公立大学法人大阪
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C12Q 1/02 20060101AFI20251113BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法及び当該方法に用いるベクターの提供。
【解決手段】同一の又は異なるベクターに、評価対象ポリペプチドをコードする塩基配列が付加されたvioCタンパク質及びvioEタンパク質をコードする塩基配列を含むベクターを含む細胞における、デオキシヴィオラセイン及び/又はヴィオラセイン量を測定することを含む、ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
同一の又は異なるベクターに、評価対象ポリペプチドをコードする塩基配列が付加されたvioCタンパク質及びvioEタンパク質をコードする塩基配列を含むベクターを含む細胞における、デオキシヴィオラセイン及び/又はヴィオラセイン量を測定することを含む、ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記細胞が、前記ベクターと同一の又は異なるベクターに、vioAタンパク質及び/又はvioBタンパク質をコードする塩基配列を含むベクターを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記細胞が、
評価対象ポリペプチドをコードする塩基配列が付加されたvioCタンパク質及びvioEタンパク質をコードする塩基配列を含むベクター、並びに
vioAタンパク質及びvioBタンパク質をコードする塩基配列を含むベクターを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
評価対象ポリペプチドをコードする塩基配列が、vioCタンパク質及びvioEタンパク質をコードする塩基配列の5’末端側に付加されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ベクターが、プラスミドベクターである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ベクターがさらにvioDタンパク質をコードする塩基配列を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の方法に用いられるためのベクター。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法及び当該方法に用いるベクター等に関する。詳細には、同一の又は異なるベクターに、評価対象ポリペプチドをコードする塩基配列が付加されたvioCタンパク質及びvioEタンパク質をコードする塩基配列を含むベクターを含む細胞における、デオキシヴィオラセイン及び/又はヴィオラセイン量を測定することを含む、ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法等に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
酵母において、解糖系酵素等が、低酸素条件下で、G-body(Glycolytic body)と呼ばれるタンパク質集合体を形成することが知られている(非特許文献1)。これまでに、例えば、解糖系酵素エノラーゼ(Eno2p)のN-末端アミノ酸配列(scENO(1~30))が低酸素条件下でのG-bodyの形成に寄与することが報告されている(非特許文献2)。また、酵母のピルビン酸キナーゼ(Cdc19p)のアミノ酸配列(例えば、217~243位のアミノ酸配列;SC3)についても自己集合能を有することが報告されている(特許文献1、非特許文献3)。これらの代謝酵素の集合体形成に関与するアミノ酸配列は、「MetaFos-tag(META(metabolic enzymes transiently assembling)body-forming peptide sequence tags)」と称されている。
【0003】
代謝酵素集合体の形成には、中間体の存在量を抑えることで代謝効率を向上させることができる;反応物中間体が競合反応に使われることを防ぐことができる;不安定な中間体を保護することができる;連続した酵素反応間の待ち時間が少なくなるため、見かけの反応時間を速くすることができる等といった効果があると言われており(非特許文献4)、これまでにも例えばFUS(Fused in Sarcoma)と呼ばれるヒト由来のRNA結合タンパク質であり、細胞内で集合体を形成する性質を持つことが知られているポリペプチドを用いた報告等が行われている(非特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-23225号公報
【非特許文献】
【0005】
Cell Rep. 2017 Jul 25;20(4):895-908.
Eukaryot Cell. 2013 Aug;12(8):1106-19.
PLoS One.2023 Apr13;18(4):e0283002.
Microorganisms. 2022 Jan 21;10(2):232.
Nat Chem Biol. 2019 Jun;15(6):589-597.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法及び当該方法に用いるベクターを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、Violacein(ヴィオラセイン)の生合成に関与するタンパク質vioC及びvioEに評価対象ポリペプチドを付加することで、当該ポリペプチドの集合体形成能を評価できることを見出し、さらに改良を重ねた。
【0008】
本開示は、例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
同一の又は異なるベクターに、評価対象ポリペプチドをコードする塩基配列が付加されたvioCタンパク質及びvioEタンパク質をコードする塩基配列を含むベクターを含む細胞における、デオキシヴィオラセイン及び/又はヴィオラセイン量を測定することを含む、ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法。
項2.
前記細胞が、前記ベクターと同一の又は異なるベクターに、vioAタンパク質及び/又はvioBタンパク質をコードする塩基配列を含むベクターを含む、項1に記載の方法。
項3.
前記細胞が、
評価対象ポリペプチドをコードする塩基配列が付加されたvioCタンパク質及びvioEタンパク質をコードする塩基配列を含むベクター、並びに
vioAタンパク質及びvioBタンパク質をコードする塩基配列を含むベクターを含む、項1に記載の方法。
項4.
評価対象ポリペプチドをコードする塩基配列が、vioCタンパク質及びvioEタンパク質をコードする塩基配列の5’末端側に付加されている、項1~3のいずれか1項に記載の方法。
項5.
前記ベクターが、プラスミドベクターである、項1~3のいずれか1項に記載の方法。
項6.
前記ベクターがさらにvioDタンパク質をコードする塩基配列を含む、項1~3のいずれか1項に記載の方法。
項7.
項1~3のいずれか1項に記載の方法に用いられるためのベクター。
項8.
同一の又は異なるベクターに、配列番号13に示すアミノ酸配列からなるポリペプチド;又は配列番号13に示すアミノ酸配列において、1個若しくは2個以上のアミノ酸が欠失、置換、若しくは付加されたアミノ酸配列を有し、集合体形成能を有するポリペプチドをコードする塩基配列が付加された2個以上の任意の酵素をコードする塩基配列を含むベクターを含む細胞を培養することを含む、有用物質の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
ポリペプチドの集合体形成能を評価する方法が提供される。また、当該方法に用いるベクターが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
Violacein生合成経路の概略図を示す。
実験例1で用いたプラスミドの構造を示す。
顕微鏡観察の結果を示す(スケールバー=10μm)。
HPLC分析によるViolacein生成量及びDeoxyviolacein生成量の測定結果を示す(n=3、bar=mean±SD、t-test、*P<0.05、N.S.:有意差なし)。
Violacein生成量を1としたときの、Deoxyviolacein生成量の産出結果を示す(n=3、bar=mean±SD、t-test、*P<0.05)。
実験例2で用いたプラスミドの構造を示す。
顕微鏡観察の結果を示す(スケールバー=10μm)。
HPLC分析によるDeoxyviolacein生成量の測定結果を示す(n=3、bar=mean±SD、Tukey-test、N.S.:有意差なし、P<0.05を異なるアルファベットで示した)。
Violacein生成量を1としたときの、Deoxyviolacein生成量の産出結果を示す(n=3、bar=mean±SD、Tukey-test、P<0.05を異なるアルファベットで示した)。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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