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公開番号
2025168679
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-12
出願番号
2022156379
出願日
2022-09-29
発明の名称
プラスチック分解用固体触媒及び液状油の製造方法
出願人
公立大学法人大阪
,
丸善石油化学株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
B01J
23/63 20060101AFI20251105BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】触媒毒が共存する場合であってもプラスチック分解活性に優れる固体触媒を提供すること。
【解決手段】担体と当該担体に担持されたルテニウムとを含み、前記担体が、複合金属酸化物である、プラスチック分解用固体触媒。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
担体と当該担体に担持されたルテニウムとを含み、前記担体が、複合金属酸化物である、プラスチック分解用固体触媒。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記複合金属酸化物が、二酸化ジルコニウムを含有する複合金属酸化物である、請求項1に記載の固体触媒。
【請求項3】
前記複合金属酸化物が、二酸化ジルコニウムと、第13属金属の酸化物及びランタノイドの酸化物から選ばれる少なくとも1種以上とを含有する複合金属酸化物である、請求項1に記載の固体触媒。
【請求項4】
前記複合金属酸化物が、二酸化ジルコニウムと、酸化アルミニウム、酸化ランタン(III)及び酸化セリウム(IV)から選ばれる少なくとも1種以上とを含有する複合金属酸化物である、請求項1に記載の固体触媒。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の固体触媒の存在下及び水素雰囲気下でプラスチック含有物を加熱処理する水素化分解工程を備える、液状油の製造方法。
【請求項6】
前記加熱処理の温度が、100℃以上350℃以下の範囲内である、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記プラスチック含有物が、硫黄、硫黄化合物、リン及びリン化合物から選ばれる少なくとも1種以上を更に含む、請求項5に記載の製造方法。
【請求項8】
前記プラスチックが、ポリオレフィンである、請求項5に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック分解用固体触媒及び液状油の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンに代表されるポリオレフィン系プラスチックを分解し、得られた液状油を燃料や化学品原料として再利用する、ケミカルリサイクルの開発が進められている。
プラスチックのケミカルリサイクルの手法としては、無触媒系での熱分解や接触分解用触媒による熱分解などが知られているが(特許文献1、2)、これらの手法は、分解反応を400℃以上という高温で行うことが必要であり、エネルギー効率が不充分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-221681号公報
特表2011-508808号公報
特開2020-185513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、酸化セリウムと当該酸化セリウムに担持されたルテニウムとを含む特定比表面積の固体触媒を用いた、ポリオレフィンの水素化分解が報告されており(特許文献3)、この方法によれば250℃程度の反応温度でプラスチックが分解されているが、特許文献3に記載の固体触媒は、硫黄化合物やリン化合物に代表される触媒毒が共存する場合に触媒活性が不充分になるという問題があった。
本発明の課題は、触媒毒が共存する場合であってもプラスチック分解活性に優れる固体触媒を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意検討した結果、担体と当該担体に担持されたルテニウムとを含み、前記担体が複合金属酸化物である固体触媒が、触媒毒が共存する場合であってもプラスチック分解活性に優れることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の<1>~<8>を提供するものである。
<1> 担体と当該担体に担持されたルテニウムとを含み、前記担体が、複合金属酸化物である、プラスチック分解用固体触媒(以下、本発明の固体触媒、本発明のプラスチック分解用固体触媒ともいう)。
<2> 前記複合金属酸化物が、二酸化ジルコニウムを含有する複合金属酸化物である、<1>に記載の固体触媒。
<3> 前記複合金属酸化物が、二酸化ジルコニウムと、第13属金属の酸化物及びランタノイドの酸化物から選ばれる少なくとも1種以上とを含有する複合金属酸化物である、<1>に記載の固体触媒。
<4> 前記複合金属酸化物が、二酸化ジルコニウムと、酸化アルミニウム、酸化ランタン(III)及び酸化セリウム(IV)から選ばれる少なくとも1種以上とを含有する複合金属酸化物である、<1>に記載の固体触媒。
【0007】
<5> <1>~<4>のいずれかに記載の固体触媒の存在下及び水素雰囲気下でプラスチック含有物を加熱処理する水素化分解工程を備える、液状油の製造方法(以下、本発明の液状油製造方法ともいう)。
<6> 前記加熱処理の温度が、100℃以上350℃以下の範囲内である、<5>に記載の製造方法。
<7> 前記プラスチック含有物が、硫黄、硫黄化合物、リン及びリン化合物から選ばれる少なくとも1種以上を更に含む、<5>又は<6>に記載の製造方法。
<8> 前記プラスチックが、ポリオレフィンである、<5>~<7>のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の固体触媒は、触媒毒が共存する場合であってもプラスチック分解活性に優れる。
したがって、本発明の液状油製造方法によれば、プラスチックとともに触媒毒を含むものを原料とした場合であっても、プラスチックから液状油を効率良く得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<固体触媒>
本発明のプラスチック分解用固体触媒は、担体と当該担体に担持されたルテニウムとを含み、前記担体が、複合金属酸化物であることを特徴とする。
「プラスチック分解用固体触媒」は、プラスチックの分解に用いられる固体触媒をいう。
【0010】
「複合金属酸化物」とは、2種類以上の金属酸化物の組み合わせをいう。
金属酸化物としては、第2族~第13族の金属の酸化物が好ましく、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)等の第2族金属の酸化物;酸化ランタン(III)(La
2
O
3
)、酸化セリウム(IV)(CeO
2
)等のランタノイドの酸化物;二酸化ジルコニウム(ZrO
2
)、酸化チタン(IV)(TiO
2
)等の第4族金属の酸化物;酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)、酸化ガリウム(Ga
2
O
3
)等の第13族金属の酸化物がより好ましい。
複合金属酸化物としては、反応効率、耐触媒毒性等の観点から、第4族金属の酸化物を含有する複合金属酸化物が好ましく、二酸化ジルコニウムを含有する複合金属酸化物がより好ましく、二酸化ジルコニウムと、第13族金属の酸化物及びランタノイドの酸化物から選ばれる少なくとも1種以上とを含有する複合金属酸化物が更に好ましく、二酸化ジルコニウムと、酸化アルミニウム、酸化ランタン(III)及び酸化セリウム(IV)から選ばれる少なくとも1種以上とを含有する複合金属酸化物が更に好ましい。
プラスチック含有物(原料プラスチック)が触媒毒として硫黄及び/又は硫黄化合物を含む場合には、反応効率、耐触媒毒性等の観点から、二酸化ジルコニウムと、酸化アルミニウム及び酸化セリウム(IV)から選ばれる少なくとも1種以上とを含有する複合金属酸化物が好ましく、二酸化ジルコニウムと酸化アルミニウムとを含有する複合金属酸化物がより好ましい。
プラスチック含有物(原料プラスチック)が触媒毒としてリン及び/又はリン化合物を含む場合には、反応効率、耐触媒毒性等の観点から、二酸化ジルコニウムと酸化ランタン(III)とを含有する複合金属酸化物が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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