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公開番号2025168753
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-12
出願番号2024073475
出願日2024-04-30
発明の名称可塑性油脂組成物
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類A23D 7/00 20060101AFI20251105BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】安価なパーム系油脂を多用しながら、低温及び常温の双方において良好な可塑性を有する可塑性油脂組成物を提供すること。
【解決手段】油脂を30~100重量%含有する可塑性油脂組成物であって、前記油脂全体のトリグリセリド組成の内、SSSの含有率が7~15.5重量%、UUUの含有率が25~50重量%、UUUの含有率/SSSの含有率(重量比)が2.0以上であり、前記油脂の10℃におけるSFCが18~40%であり、かつ、前記油脂全体中のパーム系油脂使用率が40重量%以上である、可塑性油脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
油脂を30~100重量%含有する可塑性油脂組成物であって、
前記油脂全体のトリグリセリド組成の内、SSSの含有率が7~15.5重量%、UUUの含有率が25~50重量%、UUUの含有率/SSSの含有率(重量比)が2.0以上であり、
前記油脂の10℃におけるSFCが18~40%であり、かつ、
前記油脂全体中のパーム系油脂使用率が40重量%以上である、可塑性油脂組成物。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記可塑性油脂組成物中の油脂全体における、ダイレクトエステル交換油脂の含有率が20~80重量%である、請求項1に記載の可塑性油脂組成物。
【請求項3】
前記ダイレクトエステル交換油脂中のパーム系油脂使用率が80重量%以上である、請求項2に記載の可塑性油脂組成物。
【請求項4】
前記可塑性油脂組成物に含まれる油脂全体のSSSの内、ダイレクトエステル交換油脂由来のSSSの含有率が40.0重量%以上であり、
前記可塑性油脂組成物に含まれる油脂全体のUUUの内、ダイレクトエステル交換油脂由来のUUUの含有率が12.0重量%以上である、請求項2又は3に記載の可塑性油脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、可塑性油脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
製菓用、製パン用のマーガリンなどの加工油脂製品は、幅広い温度においてパン生地や菓子生地に練り込まれるための適度な硬さ、可塑性を有している事が求められる。しかしながら、気温の低い冬場や冷蔵庫に保管している状態では油脂の結晶量が増加するため、硬く可塑性が劣る場合がある。一方、低温で柔らかい物性に調整すると、室温で柔らかくなりすぎて問題になる場合がある。
【0003】
このような問題を解決するため、特許文献1には、融点40℃以上の油脂を用いながら、ヨウ素価を特定範囲に調整することで、冷蔵庫から出した直後でも優れたスプレッド性が発揮される可塑性食用油脂組成物が開示されている。しかしながら、ヨウ素価を特定範囲に調整するために価格の高い菜種油などの液状油を多用する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-176615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、安価なパーム系油脂を多用しながら、低温及び常温の双方において良好な可塑性を有する可塑性油脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、油脂を30~100重量%含有する可塑性油脂組成物であって、前記油脂全体のトリグリセリド組成の内、SSSの含有率が7~15.5重量%、UUUの含有率が25~50重量%、UUUの含有率/SSSの含有率(重量比)が2.0以上であり、前記油脂の10℃におけるSFCが18~40%であり、かつ、前記油脂全体中のパーム系油脂使用率が40重量%以上である、可塑性油脂組成物に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に従えば、安価なパーム系油脂を多用しながら、低温及び常温の双方において良好な可塑性を有する可塑性油脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明の一実施形態に係る可塑性油脂組成物は、油脂を30~100重量%含有する可塑性油脂組成物であって、前記油脂全体のトリグリセリド組成の内、SSSの含有率、UUUの含有率、UUUの含有率/SSSの含有率(重量比)、前記油脂の10℃におけるSFC、及び、前記油脂全体中のパーム系油脂使用率がそれぞれ特定範囲である。当該可塑性油脂組成物は、安価なパーム系油脂を多用しながら、低温及び常温の双方において良好な可塑性を有する。そのため、高価な液状油を多用する必要がない。ここで、「液状油」とは、20℃において液状の油脂をいい、例えば、菜種油、大豆油、コーン油、サフラワー油、綿実油、及び米油等が挙げられる。
【0009】
前記「低温」とは、凍らない程度の低温であり、冷蔵温度以上常温未満の温度帯をいい、例えば、10℃以上20℃未満であってよい。また、前記「常温」とは、一般的な環境下の温度を指し、例えば、20℃以上40℃未満であってよい。前記「可塑性」とは、力を加えると変形が起こり、力を除いてももとの形にもどらない性質をいう。また、「良好な可塑性」とは、パン生地や菓子生地への練り込みに適した可塑性をいう。
【0010】
可塑性油脂組成物の可塑性を評価する一つの指標として、例えば、コーンペネトロメータによる評価が挙げられる。パン生地や菓子生地への練り込みに適した可塑性という点で、AOCS公定法に準じて測定できる低温時のコーンペネトロ値としては、90以上200未満が好ましく、125以上165未満がより好ましい。同様に常温時のコーンペネトロ値としては、100以上280未満が好ましく、145以上235未満がより好ましい。なお、コーンペネトロ値が低い程硬く、高い程軟らかい状態を指す。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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