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公開番号2025168610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-10
出願番号2024231330
出願日2024-12-26
発明の名称[2.2]-パラシクロファンに基づく金属(II)錯体、電子部品、装置及びその使用
出願人浙江工業大学,浙江華顕光電科技有限公司,ZHEJIANG HUAXIAN PHOTOELECTRICITY TECHNOLOGY CO., LTD
代理人個人
主分類C07F 15/00 20060101AFI20251031BHJP(有機化学)
要約【課題】光化学的安定性を高め、ホストとゲストの望ましくない相互作用を防止し、部品の寿命を引き伸ばし、高い色純度を得ること等に役立つ、有機エレクトロルミネセンス部品に用いるゲスト燐光材料を提供する。
【解決手段】式(I)で示される[2.2]-パラシクロファンに基づく構造を有する金属白金(II)錯体、ならびに該錯体を使用した電子部品および装置を提供する。
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
式(I)で示される構造を有し、
TIFF
2025168610000075.tif
38
39
式(I)で、R

は水素、重水素であり、R

、R

、R

、R

はそれぞれ、独立に、一置換、二置換、三置換、四置換又は無置換を表し、R

、R

、R

、R

は互いに同じであり又は異なり、且つ、それぞれ、独立に、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、置換された又は無置換のC

~C
30
直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換された又は無置換のC

~C
30
直鎖又は分岐鎖アルケニル基、置換された又は無置換のC

~C
30
直鎖又は分岐鎖アルキニル基、置換された又は無置換のC

~C
60
単環式又は多環式アリール基からいずれか1種又は複数種の官能基が選ばれることを特徴とする金属白金(II)錯体。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】


、R

、R

、R

が、互いに同じであり又は異なり、且つ、それぞれ、独立に、水素、重水素、F、シアノ基、置換された又は無置換のC

~C
10
直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換された又は無置換のC

~C
30
単環式アリール基からいずれか1種又は複数種の官能基が選ばれ、置換基を含有している場合、置換基は重水素、F、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、フェニル基から1種又は複数種選ばれることを特徴とする請求項1に記載の金属白金(II)錯体。
【請求項3】
式(I)が、下記の構造から選ばれてもよく、式中「D」は重水素を表すことを特徴とする請求項1に記載の金属白金(II)錯体。
TIFF
2025168610000076.tif
167
102
TIFF
2025168610000077.tif
167
103
TIFF
2025168610000078.tif
166
105
TIFF
2025168610000079.tif
167
103
TIFF
2025168610000080.tif
167
101
TIFF
2025168610000081.tif
167
99
TIFF
2025168610000082.tif
167
103
TIFF
2025168610000083.tif
167
101
TIFF
2025168610000084.tif
167
104
TIFF
2025168610000085.tif
165
106
【請求項4】
電子部品における請求項1~3のいずれか一項に記載の金属白金(II)錯体の使用。
【請求項5】
前記電子部品が、有機発光ダイオード、発光電気化学セル、OLEDセンサー、有機ダイオード、有機太陽電池、有機トランジスタ、有機電界効果トランジスタ、有機レーザー、ダウンコンバージョンコン素子を含むことを特徴とする請求項4に記載の使用。
【請求項6】
第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれた有機機能層とを含み、前記有機機能層は請求項1~3のいずれか一項に記載の金属白金(II)錯体を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス部品。
【請求項7】
前記有機機能層が発光層を含み、前記発光層は請求項1~3のいずれか一項に記載の金属白金(II)錯体を含むことを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネセンス部品。
【請求項8】
前記発光層が蛍光ドーピング材料をさらに含み、前記蛍光ドーピング材料は式(BN1)~式(BN5)で示される化合物からいずれか1種又は複数種選ばれ、
TIFF
2025168610000086.tif
41
100
ここで、XはO、S、Se又はNR
300
であり、


、X

、X

、X

はそれぞれ、独立に、O、S、Se又はNを表し、


~R

はそれぞれ、独立に、一置換、二置換、三置換、四置換又は無置換を表し、R

~R

はそれぞれ、独立に、水素、重水素、N、C

~C
30
アルキル基、C

~C
60
アリール基及びそれらからなる群から選ばれ、前記R

~R
12
はそれぞれ、独立に、水素、重水素、N、C

~C
30
アルキル基、C

~C
60
アリール基、C

~C
60
ヘテロアリール基及びそれらからなる群を表すことを特徴とする請求項7に記載の有機エレクトロルミネセンス部品。
【請求項9】
前記R

、R

、R
10
がそれぞれ、独立に、置換された又は無置換のジフェニルアミノ基、置換された又は無置換のカルバゾリル基から選ばれ、前記置換は複数回の置換であってもよく、置換基を含有している場合、前記置換基は重水素、C

~C
30
アルキル基、C

~C
30
アリール基から選ばれ、前記R
300
、R

、R

、R
11
、R
12
がそれぞれ、独立に、水素、C

~C
30
アルキル基、C

~C
60
アリール基及びそれらからなる群から選ばれることを特徴とする請求項8に記載の有機エレクトロルミネセンス部品。
【請求項10】
基板と、アノードと、カソードとを含み、アノード又はカソードは基板に設けられ、アノードとカソードとの間に配置された発光材料層をさらに含み、前記発光材料層は請求項1~3のいずれか一項に記載の金属白金(II)錯体を含むことを特徴とする電子部品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネセンスの分野に属し、具体的には、[2.2]-パラシクロファンに基づく金属(II)錯体、電子部品、装置及びその使用に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(OLED)は、新世代のフルカラー表示及び照明技術である。応答速度が遅く、視野角が小さく、バックライトが必要であり、消費電力が高いなどの欠点がある液晶表示に比べ、OLEDは、自発光部品であり、バックライトが不要で、省エネであり、且つその駆動電圧が低く、応答速度が早く、解像度及びコントラストが高く、視野角が広く、低温特性が優れており、OLEDの部品は、より薄く作製することができ、且つ可撓性構造とすることができる。また、生産コストが低く、生産プロセスが簡単で、大面積化が可能であるなどの利点もある。したがって、OLEDは、ハイエンド電子製品、航空宇宙分野で幅広く大いに用いられる見込みがあり、投資が徐々に増加し、開発が一層深まり、そして生産設備のアップグレードと改築が進むにつれて、OLEDは、これから非常に幅広い使用シーンと進化を迎えると見込まれる。
【0003】
OLEDを進化させる上で最も重要なのは発光材料の設計と開発である。現在使用されているOLED部品の発光層はほぼ全てがホスト-ゲスト発光系機構を用いており、即ち、ホスト材料にゲスト発光材料がドープされており、ホスト材料は一般的にゲスト発光材料よりエネルギー準位が高く、エネルギーをホスト材料からゲスト材料に伝達することで、ゲスト材料を励起して発光させる。よく用いる有機燐光ゲスト材料は、一般的に、イリジウム(III)、白金(II)、パラジウム(II)などの重金属原子である。白金(II)錯体燐光材料は、低コストで大いに用いられる見込みがある。しかしながら、現在、白金錯体材料及び部品の開発には依然としていくつかの技術上の難題があり、どのようにすれば、発光スペクトルにおけるショルダーピークの高さを低減させて材料分子の発光の色純度を向上させられるかは、青色及び深青色発光材料にとって特に重要な問題であり、トップエミッション部品の商品化の効率とそのエネルギー利用率に大きな影響を与える。したがって、新規な燐光金属白金(II)錯体の開発が急務となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、有機エレクトロルミネセンス部品に用いる1種又は複数種のゲスト燐光材料を提供することである。具体的には、含窒素複素環式カルベンに[2.2]-パラシクロファンが導入された白金(II)錯体を提供し、[2.2]-パラシクロファンは四座白金(II)錯体の光化学的安定性を高め、ホストとゲストの望ましくない相互作用を効果的に防止し、部品の寿命を引き伸ばしより高い色純度を得ることに役立つ。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の例示的な実施形態は、式(I)で示される構造を有する金属白金(II)錯体を提供し、
JPEG
2025168610000002.jpg
32
37
式(I)で、R

は水素、重水素であり、R

、R

、R

、R

はそれぞれ、独立に、一置換、二置換、三置換、四置換又は無置換を表し、R

、R

、R

、R

は互いに同じであり又は異なり、且つ、それぞれ、独立に、水素、重水素、ハロゲン、シアノ基、置換された又は無置換のC

~C
30
直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換された又は無置換のC

~C
30
直鎖又は分岐鎖アルケニル基、置換された又は無置換のC

~C
30
直鎖又は分岐鎖アルキニル基、置換された又は無置換のC

~C
60
単環式又は多環式アリール基からいずれか1種又は複数種の官能基が選ばれる。
【0006】
好ましくは、置換基を含有している場合、置換基は重水素、F、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、フェニル基から1種又は複数種選ばれる。
【0007】
式(I)で全ての水素原子はいずれも重水素原子によって置換されてもよい。
【0008】
さらに、本発明は、また、電子部品における上記の式(I)で示される構造を有する金属白金(II)錯体の使用を提供する。
【0009】
さらに、前記電子部品は有機発光ダイオード、発光電気化学セル、OLEDセンサー、有機ダイオード、有機太陽電池、有機トランジスタ、有機電界効果トランジスタ、有機レーザー、ダウンコンバージョンコン素子から選ばれる。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態は、基板と、アノードと、カソードとを含み、アノード又はカソードは基板に設けられ、アノードとカソードとの間に配置された発光材料層をさらに含み、前記発光材料層は上記の式(I)で示される構造を有する金属白金(II)錯体を含む電子部品を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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