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公開番号
2025022865
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2024128588
出願日
2024-08-02
発明の名称
縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体及びその使用
出願人
浙江工業大学
,
浙江華顕光電科技有限公司
,
ZHEJIANG HUAXIAN PHOTOELECTRICITY TECHNOLOGY CO., LTD
代理人
個人
主分類
H10K
85/30 20230101AFI20250206BHJP()
要約
【解決手段】有機エレクトロルミネッセンスの分野に属し、具体的には、縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体及びその使用に関する。本発明は、カルバゾールの5,6-位にベンゾフラン又はベンゾチオフェン等の5員複素環系を導入することによって、四座金属白金(II)錯体燐光材料を得る。
【効果】シクロ四座白金(II)錯体によって三重項中局在化状態(LE)が励起される成分比率を向上させ、それに低い肩ピークを持たせ、材料分子の発光色の純度を向上させる。さらに、デバイスの耐用年数を向上させる。本発明にて提供される材料は、いずれも良好な化学安定性及び熱安定性を有し、蒸着型OLEDデバイスを製造しやすい。本発明の化合物を発光層として製造した有機エレクトロルミネッセンスデバイスは、電流効率及び耐用年数の両方が明らかに向上し、且つ、発光電圧を著しく低下させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
式(I)で表される一般式構造を有する、ことを特徴とする縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体。
JPEG
2025022865000063.jpg
19
37
(式(I)中、Xは、O又はSから選択され、R
1
~R
9
は、それぞれ独立して、モノ置換から最大量置換まで、又は無置換を表し、R
1
~R
9
は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、CN、C1~C30のアルキル基、C1~C30のハロアルキル基、C1~C30の重水素アルキル基、C6~C60アリール基、C6~C60アリールシラン及びその組合せからなる群から選択される。)
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
R
1
~R
9
は、それぞれ独立して、水素、重水素、CD
3
、F、CF
3
、CN、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-アミル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、フェニル基、ビフェニル、トリフェニルシラン及びその組合せからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体。
【請求項3】
R
3
、R
4
、R
9
は、それぞれ独立して、水素、重水素、F、CN、メチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、フェニル基及びその組合せからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体。
【請求項4】
R
6
、R
7
、R
8
は、それぞれ独立して、水素、重水素、メチル基、tert-ブチル基、フェニル基及びその組合せからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体。
【請求項5】
下記の化学構造から選択されるいずれか1つであり、ここで、「D」は、重水素を示し、Phは、フェニル基を示す、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体。
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2025022865000064.jpg
76
68
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84
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88
65
【請求項6】
有機エレクトロルミネッセンスデバイス、有機集積回路、有機電界効果トランジスタ、有機薄膜トランジスタ、有機発光トランジスタ、有機太陽電池、有機光検出器、有機光受容器、有機電界クエンチングデバイス、発光電気化学セル又は有機レーザーダイオードのうちの1つ以上を含む電子デバイスにおける、請求項1~5のいずれか1項に記載の縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体の使用。
【請求項7】
カソードと、アノードと、両者の間に介在する、請求項1~5のいずれか1項に記載の縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体を含有する有機機能層とを含む、ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
【請求項8】
前記有機機能層が、請求項1~5のいずれか1項に記載の縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体を含有する発光層を含む、ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
【請求項9】
前記発光層には、さらにホウ素含有化合物である蛍光ドーパント材料を含有する、ことを特徴とする請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
【請求項10】
基板層と、前記基板上にある第1電極と、前記第1電極上にある、請求項1~5のいずれか1項に記載の縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体を含有する有機発光機能層と、前記有機発光機能層上にある第2電極と、を含む、ことを特徴とする有機光電デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンスの分野に属し、具体的には、縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体及びその使用に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(OLED)は、次世代のフルカラーディスプレイ及び照明技術である。応答速度が遅く、視野角が小さく、バックライトを必要とし、エネルギー消費が高いなどの液晶ディスプレイの欠点に比べ、OLEDは、自律発光デバイスとして、バックライトを必要とせず、エネルギーを節約し、駆動電圧が低く、応答速度が速く、解像度とコントラストが高く、視野角が広く、低温性能に優れ、OLEDのデバイスは、より薄くすることができ、且つ可撓性構造にすることができる。また、生産コストが低く、生産プロセスが簡単で、大面積生産が可能であるなどの利点も有する。したがって、OLEDが高級電子製品、航空宇宙の分野で広くて大きい応用の見通しを有し、投資の漸進的な増加、研究のさらなる進展、及び生産機器のアップグレードにつれて、OLEDsは、将来的に非常に広い応用シーンと開発展望を有する。
【0003】
OLED開発の中心は、発光材料の設計及び開発である。現在適用されているOLEDデバイスは、ほぼすべての発光層にホスト-ゲスト発光システムメカニズムが使用され、即ち、ホスト材料にゲスト発光材料をドープし、一般的に、エネルギーは、ホスト材料がゲスト発光材料より大きく、エネルギーはホスト材料からゲスト材料に伝達され、ゲスト材料が励起されて発光する。一般的に使用される有機燐光ゲスト材料は、一般に、イリジウム(III)、白金(II)、パラジウム(II)などの重金属原子である。一般的に使用される燐光有機材料mCBP(3,3´-bis(9-carbazolyl)-biphenyl)及び2,6-mCPy(2,6-bis(9-carbazolyl)-pyridine)は、高効率及び高い三重項エネルギー準位を有し、それを有機材料とする場合、三重項エネルギーを発光有機材料からゲスト燐光発光材料に効率的に移動させることができる。しかし、mCBPの正孔による伝送はしやすいが、電子の流動は難しいという特性のため、2,6-mCPy正孔による伝送が良くなく、それにより、発光層の電荷がバランスを取れず、結果、デバイスの電流効率が低下する。そして、現在適用されている重金属燐光有機錯体分子は、シクロメタレート型イリジウム(III)錯体分子であり、その数が限られている。地殻中の金属白金元素の含有量及び世界範囲での年間産量は、両方とも金属イリジウム元素の約10倍であり、イリジウム(III)錯体燐光材料を製造するためのIrCl
3
・H
2
Oの値段も白金(II)錯体燐光材料を製造するためのPtCl
2
よりはるかに高い。また、イリジウム(III)錯体燐光材料を製造する時、イリジウム(III)二量体の含有、イリジウム(III)中間体リガンドの交換、mer-イリジウム(III)錯体の合成及びmer-からfac-イリジウム(III)錯体への異性体転換の4つのステップの反応に関し、全収率が大きく低下し、原料IrCl
3
・H
2
Oの利用率を大幅に低下させ、イリジウム(III)錯体燐光材料の製造コストを向上させる。それに比べ、白金(II)錯体燐光材料の製造には、リガンドの金属化で白金塩の反応を設計する最後のステップしかなく、白金元素の利用率が高く、白金(II)錯体燐光材料の製造コストをさらに低下させることができる。上記をまとめると、白金(II)錯体燐光材料の製造コストは、イリジウム(III)錯体燐光材料よりはるかに低い。しかしながら、現在の白金錯体材料及びデバイスの開発には、依然として、いくつかの技術的難点があり、材料分子から発光される色純度を向上させるために、発光スペクトルの肩ピークの高さをどのように低減するかという問題は、青色及び濃い青色の発光材料に対して特に重要であり、それは、トップエミッションデバイスを商業的に適用する効率及びエネルギー利用率に大きな影響を与えるからである。そのため、新型燐光金属白金(II)錯体の開発が切望されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の点に鑑み、本発明の目的は、縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体及びその使用を提供することである。本発明は、カルバゾールの5,6-位にベンゾフラン又はベンゾチオフェン等の5員複素環系を導入することにより、シクロ四座白金(II)錯体によって三重項中局在化状態(LE)が励起される成分比率を向上させることができ、それに低い肩ピークを持たせ、材料分子の発光色の純度を向上させる。提供される錯体を発光層として有機エレクトロルミネッセンスデバイスに製造すると、デバイスに優れた性能を持たせることができる。有機エレクトロルミネッセンスデバイスの電流効率を向上させ、デバイスの耐用年数を改善することができ、コンポーネントの操作電圧を低下させることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術的目的を実現するための、本発明の技術的解決手段は、下記のとおりである。
【0006】
本発明は、式(I)で表される構造を有する縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体を提供する。
JPEG
2025022865000002.jpg
19
28
(式(I)中、Xは、O又はSから選択され、R
1
~R
9
は、それぞれ独立して、モノ置換から最大量置換まで、又は無置換を表し、R
1
~R
9
は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、CN、C1~C30のアルキル基、C1~C30のハロアルキル基、C1~C30の重水素アルキル基、C6~C60アリール基、C6~C60アリールシラン及びその組合せからなる群から選択される。)
【0007】
さらに、R
1
~R
9
は、それぞれ独立して、水素、重水素、CD
3
、F、CF
3
、CN、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-アミル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、フェニル基、ビフェニル、トリフェニルシラン及びその組合せからなる群から選択される。
【0008】
さらに、R
3
、R
4
、R
9
は、それぞれ独立して、水素、重水素、F、CN、メチル基、tert-ブチル基、フェニル基及びその組合せからなる群から選択される。
【0009】
好ましくは、前記縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体は、下記の化学構造から選択されるいずれか1つであり、ここで、「D」は、重水素を示す。
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【0010】
さらに、本発明は、上記のように式(I)で表される構造を有する縮合環カルバゾール四座金属白金(II)錯体の電子デバイスにおける使用をさらに提供する。
(【0011】以降は省略されています)
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