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公開番号2025167006
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024071251
出願日2024-04-25
発明の名称ベーカリー用流動状油脂組成物及びその製造方法
出願人株式会社ADEKA
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A23D 9/00 20060101AFI20251030BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】長期に安定な流動性を保有し、かつ優れた品質のパンを製造し得るベーカリー用流動状油脂組成物及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】液状油中に、平均粒径0.1~100μmの粉末状脂質を、3~16質量%含有するベーカリー用流動状油脂組成物である。該粉末状脂質は、極度硬化油、分別硬部油、及び乳化剤から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。該ベーカリー用流動状油脂組成物は、液状油に対し、融点50℃以上の固形脂質を添加し、均質化することによって得ることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
液状油中に、平均粒径0.1~100μmの粉末状脂質を、3~16質量%含有するベーカリー用流動状油脂組成物。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
粉末状脂質が、極度硬化油、分別硬部油、及び乳化剤から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1記載のベーカリー用流動状油脂組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のベーカリー用流動状油脂組成物の製造方法であって、液状油に対し、融点50℃以上の固形脂質を添加し、均質化する、ベーカリー用流動状油脂組成物の製造方法。
【請求項4】
均質化装置としてコロイドミルを使用する、請求項3に記載のベーカリー用流動状油脂組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーカリー用流動状油脂組成物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から製パン用の油脂として、マーガリン、ショートニングが多量に使用されてきているが、そのほとんどは急冷可塑化法による可塑性油脂である。
しかし、この可塑性油脂は、その取扱いについて、パンの大量連続製造等の合理化を進める上で障害となってきており、品質のよいパンを製造することができ、かつポンプでの移液が可能な、いわゆるバルクハンドリングが可能な流動性を保有した製パン用油脂の開発が望まれている。
【0003】
このような油脂は「ポンパブルショートニング」といわれ、液体型、溶解型、流動型に区分されている。
液体型とは、常温で液体である油脂であり、物性面での安定性は良好であるが、製パン性は極めて劣るうえ、酸化劣化しやすく保存性が極めて低いものであった。
溶解型とは、可塑性油脂を流動状を呈する温度まで加温保持するもので、可塑性油脂と同等の製パン性が期待できるが、温度によって大きく硬さが変化するために安定した製パン性は望めず、いったん加温した後に冷却すると粗大結晶が生じたり油分分離を起こしたりするなど保存性が悪いものであった。
【0004】
流動型とは、低融点油脂と高融点油脂の組合せにより常温での一定の硬さと流動性を持たせたものであり、可塑性油脂と同等の製パン性が期待できるが、一定量の固体脂結晶を保ちながら増粘することなく、また固液分離することなく保管することが難しく、その製造時には微細結晶を生成させるための急冷可塑化が必要であるなど、製造の工程が複雑な手順を含み、手間と時間を要する非常に面到なものであった。
また、いうまでもなく製パン用の油脂として適度の稠度を持った従来の可塑性ショートニング、マーガリンが物性的には最も効果的である。これは微細な油脂の結晶が適度の量存在していることによってパン生地への伸展性が優れており、捏ね上げの際、グルテン膜の表面に単分子膜状に伸展し、良好なグルテン膜を形成させる働きをするためであるとされている。製パン用の油脂を流動状にする場合に重要なことは、この生地膜への伸展性を失わせることなく流動化することである。
【0005】
このような流動状ベーカリー油脂に関する技術として、例えば、特定の極度硬化油を液状油に溶解し冷却結晶化させた流動状油脂が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、この方法では、油脂の結晶が粗大化しやすく保存安定性が悪い問題に加え、極度硬化油の含有量が少ないため製パン練込に適した温度域での物性が悪く、練り込まれにくいという問題があった。
また、粉末状の極度硬化油のフレークを含有する流動状油脂も提案されている(例えば特許文献2参照)。しかし、この方法では分散した油脂結晶の粒度が大きすぎるため製パン練込時に油脂がグルテン膜に沿って均質に伸展することができず、得られるパンの品質が低下してしまう問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-113611号公報
WO2007-061372
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、長期に安定な流動性を保有し、かつ優れた品質のパンを製造し得るベーカリー用流動状油脂組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記特徴を有するベーカリー用流動状油脂組成物を、従来の急冷可塑化方式による製造方法に比べて簡単な製造装置で安定して製造することができるベーカリー用流動状油脂組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、特定の粒径の粉末状脂質を液状油中に一定量含有させた油脂組成物により上記問題を解決可能であること、及び該油脂組成物は、液状油に対し、融点50℃以上の固形脂質を添加し、均質化することにより製造可能であることを知見した。
【0009】
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、液状油中に、平均粒径0.1~100μmの粉末状脂質を、3~16質量%含有するベーカリー用流動状油脂組成物を提供するものである。
また本発明は上記ベーカリー用流動状油脂組成物を得るための製造方法であって、液状油に対し、融点50℃以上の固形脂質を添加し、均質化する、ベーカリー用流動状油脂組成物の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のベーカリー用流動状油脂組成物は、長期に安定な流動性を保有し、かつ優れた品質のパンを製造することができる。
また、本発明のベーカリー用流動状油脂組成物の製造方法によれば、長期に安定な流動性を保有し、かつ優れた品質のパンを製造することができるベーカリー用流動状油脂組成物を、従来の急冷可塑化方式による製造方法に比べて簡単な製造装置で、低エネルギーで安定して製造することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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