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公開番号2025166139
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-05
出願番号2025134382,2021084689
出願日2025-08-12,2021-05-19
発明の名称フッ化バリウム焼結体、フッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体、フッ化バリウム粒子の製造方法、フッ化バリウム焼結体の製造方法、フッ化ランタンドープフッ化バリウム粒子の製造方法、フッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体の製造方法、光学素子、光学系、交換レンズおよび光学装置
出願人株式会社ニコン
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 35/553 20060101AFI20251028BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】フッ化バリウムの単結晶と同様な光学的透過率を有する透明材料を得る。
【解決手段】フッ化バリウム焼結体は、550nmの波長の光に対する透過率が85%以上であり、340nm以上2000nm以下の範囲の波長の光と、4.5μm以上10.5μm以下の範囲の波長の光に対する透過率が80%以上である。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
厚さ4.6mmあたりの550nmの波長の光に対する透過率が85%以上94%より低い、フッ化バリウム多結晶体。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
請求項1に記載のフッ化バリウム多結晶体であって、
ランタンを、バリウムの化学当量およびランタンの化学当量の合計に対するランタンの化学当量比で0.4以下の割合で含む、フッ化バリウム多結晶体。
【請求項3】
厚さ4.6mmあたりの340nm以上2000nm以下の範囲の波長の光に対する透過率が80%以上94%より低い、フッ化バリウム多結晶体。
【請求項4】
厚さ4.6mmあたりの4.5μm以上10.5μm以下の範囲の波長の光に対する透過率が80%以上94%より低い、フッ化バリウム多結晶体。
【請求項5】
ランタンを含むフッ化バリウム多結晶体であって、
ランタンを、バリウムの化学当量およびランタンの化学当量の合計に対するランタンの化学当量比で0.4以下の割合で含み、
厚さ4.6mmあたりの350nm以上700nm以下の範囲の波長の光に対する透過率が80%以上94%より低い、フッ化バリウム多結晶体。
【請求項6】
ランタンを含むフッ化バリウム多結晶体であって、
ランタンを、バリウムの化学当量およびランタンの化学当量の合計に対するランタンの化学当量比で0.4以下の割合で含み、
厚さ4.6mmあたりの3.5μm以上7.5μm以下の範囲の波長の光に対する透過率が70%以上94%より低い、フッ化バリウム多結晶体。
【請求項7】
ランタンを、バリウムの化学当量およびランタンの化学当量の合計に対するランタンの化学当量比で0.01以上の割合で含む、請求項2、5または6のいずれか1項に記載のフッ化バリウム多結晶体。
【請求項8】
d線に対する屈折率が1.475より大きく、1.550以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載のフッ化バリウム多結晶体。
【請求項9】
ランタンを含み、
d線に対する屈折率が1.475より大きく、1.550以下である、フッ化バリウム多結晶体。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のフッ化バリウム多結晶体を用いた光学素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フッ化バリウム焼結体、フッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体、フッ化バリウム粒子の製造方法、フッ化バリウム焼結体の製造方法、フッ化ランタンドープフッ化バリウム粒子の製造方法、フッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体の製造方法、光学素子、光学系、交換レンズおよび光学装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、可視~中赤外線、遠赤外線を利用する光学系には、フッ化バリウムの単結晶が用いられている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、フッ化バリウムの単結晶は、製造期間が長く、製造に要するコストが大きいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-183096号公報
【発明の概要】
【0004】
第1の態様によれば、フッ化バリウム焼結体であって、550nmの波長の光に対する透過率が85%以上であり、340nm以上2000nm以下の範囲の波長の光と、4.5μm以上10.5μm以下の範囲の波長の光に対する透過率が80%以上である。
第2の態様によれば、フッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体であって、550nmの波長の光に対する透過率が85%以上であり、350nm以上700nm以下の範囲の波長の光に対する透過率が80%以上であり、3.5μm以上7.5μm以下の範囲の波長の光に対する透過率が70%以上である。
第3の態様によれば、フッ化バリウム粒子の製造方法は、バリウム化合物とフッ素化合物とを水溶液中で反応させてフッ化バリウム粒子分散液を生成する生成工程と、前記フッ化バリウム粒子分散液からフッ化バリウム粒子を分離する分離工程と、を有し、前記生成工程において、前記水溶液は硝酸を含み、前記硝酸のモル量を水の体積で除したモル体積濃度が0.06mol/l以上0.6mol/l以下であり、前記水溶液にはバリウムイオン1に対してフッ素イオンが2以上2.5以下含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本実施の形態に係るフッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体の製造方法を説明するフローチャートである。
実施の形態による撮像装置の一例を示す斜視図である。
実施の形態による撮像装置の他の一例を示す正面図である。
実施の形態による撮像装置の他の一例を示す背面図である。
実施の形態による多光子顕微鏡の一例を示すブロック図である。
実施例1におけるフッ化バリウム焼結体の透過率を示す図である。
実施例2におけるフッ化バリウム粒子およびフッ化バリウム焼結体の評価結果を示す図である。
実施例3におけるフッ化バリウム焼結体の評価結果を示す図である。
実施例4におけるフッ化バリウム焼結体およびフッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体の評価結果を示す図である。
実施例4におけるフッ化バリウム焼結体およびフッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体の透過率を示す図である。
実施例4におけるフッ化バリウム焼結体およびフッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体の屈折率を示す図である。
実施例4におけるフッ化バリウム焼結体およびフッ化ランタンドープフッ化バリウム焼結体のXRD(X線回折)パターンの測定結果を示す図である。
実施例4における、焼結前のフッ化バリウム粒子およびフッ化ランタンドープフッ化バリウム粒子のXRDパターンの測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
本実施の形態のフッ化バリウム(BaF

)焼結体は、550nmの波長の光に対する透過率が85%以上であり、340nm以上2000nm以下の範囲の波長の光と、4.5μm以上10.5μm以下の範囲の波長の光に対する透過率が80%以上である。このフッ化バリウム焼結体にフッ化ランタン(LaF

)をドープしたフッ化ランタンドープフッ化バリウム(BLF)の焼結体は、550nmの波長の光に対する透過率が85%以上であり、350nm以上700nm以下の範囲の波長の光に対する透過率が80%以上であり、3.5μm以上7.5μm以下の範囲の波長の光に対する透過率が70%以上である。
【0007】
図1を参照して、上述したフッ化ランタンドープフッ化バリウム(以下、BLF)の焼結体の製造方法について説明する。
まず、図1のステップS1において、バリウム化合物とフッ素化合物とを水溶液中で反応させて、フッ化バリウム(BaF

)粒子が分散したフッ化バリウム粒子分散液を生成する(フッ化バリウム粒子分散液生成工程(以下、第1生成工程と呼ぶ))。ステップS2において、フッ化バリウム粒子分散液からフッ化バリウム粒子を分離する(フッ化バリウム粒子分離工程(以下、第1分離工程と呼ぶ))。ステップS3においては、フッ化バリウム粒子と、ランタン化合物と、フッ素化合物とを水中で反応させ、フッ化ランタンドープフッ化バリウム(BLF)粒子が分散されたBLF粒子分散液を生成する(BLF粒子分散液生成工程(以下、第2生成工程と呼ぶ))。ステップS4において、BLF粒子分散液からBLF粒子を分離する(BLF粒子分離工程(以下、第2分離工程)。ステップS5において、分離したBLF粒子を洗浄し、乾燥させる(洗浄・乾燥工程)。ステップS6において、BLF粒子を成形して成形体を得る(成形工程)。ステップS7において、BLF粒子の成形体を焼結してBLF焼結体を生成する(焼結工程)。
なお、フッ化ランタンをドープせずに、フッ化バリウムの焼結体を製造する場合には、図1に示すステップS3~S4の工程を省略し、ステップS2の後ステップS5の工程を行う。この場合、ステップS5(洗浄・乾燥工程)では、フッ化バリウム粒子を洗浄、乾燥させてフッ化バリウム粒子を得て、ステップS6(成形工程)にてフッ化バリウム粒子の成形体を成形し、ステップS7(焼結工程)では、フッ化バリウム粒子の成形体を焼結してフッ化バリウムの焼結体を生成する。
【0008】
以下、上述した処理のそれぞれについて詳細に説明をする。
(1)フッ化バリウム粒子分散液生成工程(第1生成工程)
フッ化バリウム粒子は、バリウム化合物とフッ素化合物とを水溶液中で反応させる。このとき、バリウム化合物とフッ素化合物との反応は、それぞれを溶解して水溶液を調製し、常温、常圧下で、バリウム化合物水溶液中に、フッ素化合物水溶液を徐々に注入することにより行う。
【0009】
バリウム化合物は、水によく溶解する塩が適している。バリウム化合物の塩としては、例えば、バリウムの、酢酸塩、乳酸塩、シュウ酸塩、アスコルビン酸塩、アルギン酸塩、安息香酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、パントテン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、酒石酸塩、グリセリン酸塩、トリフルオロ酢酸塩などのバリウム有機酸塩、バリウムの塩化物、水酸化物などの無機塩が挙げられる。ただし、バリウムの硫酸塩は水にほぼ溶解しないため不適である。また、バリウムの硝酸塩も水に溶けにくいため不適である。
フッ素化合物としては、例えばフッ化水素酸が用いられる。フッ素化合物としてフッ化水素酸を用いることにより、フッ化バリウム粒子中に不純物イオンが残留しにくくなる。
【0010】
バリウム化合物とフッ素化合物との反応は、バリウム化合物水溶液とフッ素化合物水溶液の混合物(以下、反応混合物と呼ぶ)に存在する希土類イオンや遷移金属イオンなどの不純物イオンのイオン量ができる限り少ない状態で行う。反応混合物中において、これらの不純物イオンが、バリウムイオンおよびフッ素イオンと共存すると、形成されるフッ化バリウム粒子に他のイオンが取り込まれ、フッ化バリウムの結晶が成長しにくく粒子が微細であるため凝集しやすくなる。そのため、後述する焼結工程において、凝集した粒子間が空隙となるため、高い透過率が得られないことや、焼結工程において、焼結条件の僅かな変化でも高密度で透過率の高い焼結体が得られない、等の問題が生じる。このように、反応混合物に、バリウムイオンおよびフッ素イオン以外の不純物イオンが混入すると、成形される焼結体の特性に敏感に影響するため、不純物イオンの含有量を可能なかぎり少なく抑えることが要求される。
(【0011】以降は省略されています)

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