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公開番号2025165641
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-05
出願番号2024069832
出願日2024-04-23
発明の名称コンクリート床付き鉄骨梁の評価方法およびコンクリート床付き鉄骨梁
出願人株式会社大林組
代理人個人,個人
主分類E04B 5/32 20060101AFI20251028BHJP(建築物)
要約【課題】コンクリート床付き鉄骨梁の横座屈について評価することのできるコンクリート床付き鉄骨梁の評価方法を提供する。
【解決手段】コンクリート床付き鉄骨梁について、横座屈に伴い下フランジ15とウェブ13の接合部に生じる幅方向の応力Fhと、ウェブ13における上フランジ14と下フランジ15の距離Dと、に基づいてスタッド18に生じる曲げモーメントMdを求める。また、コンクリート床12のコーン状破壊により定まるスタッド18の1本当たりの引張耐力Pa2と幅方向における上フランジ14の一方端からスタッドまでの距離j1,j2とを用いてスタッドに生じる曲げ耐力Mcを求める。そして、曲げモーメントMdと曲げ耐力Mcとの大小関係によりコンクリート床付き鉄骨梁の横座屈を評価する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
左柱と、右柱と、前記左柱と前記右柱に接合される所定長さの鉄骨梁と、前記鉄骨梁に設置されたコンクリート床と、を有するコンクリート床付き鉄骨梁の評価方法であって、
前記鉄骨梁は、
前記コンクリート床を接合する上フランジと、
前記上フランジとウェブで連結される下フランジと、
前記上フランジに立設され、前記コンクリート床に定着される頭付きのスタッドと、
を有し、
横座屈に伴い前記下フランジと前記ウェブの接合部に生じる幅方向の応力Fhと、前記ウェブにおける前記上フランジと前記下フランジの距離Dと、に基づいて前記スタッドに生じる曲げモーメントMdを求めるとともに、
前記コンクリート床のコーン状破壊により定まる前記スタッド1本当たりの引張耐力Pa2と前記幅方向における前記上フランジの一方端から前記スタッドまでの距離j1とを用いて前記スタッドに生じる曲げ耐力Mcを求め、
前記曲げモーメントMdと前記曲げ耐力Mcとの大小関係により前記コンクリート床付き鉄骨梁の横座屈を評価する
コンクリート床付き鉄骨梁の評価方法。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記スタッドが第1スタッドであり、
前記上フランジは、
前記第1スタッドに対して前記幅方向に並ぶ頭付きの第2スタッドを有し、
前記幅方向における前記上フランジの一方端から前記第2スタッドまでの距離j2をさらに用いて前記曲げ耐力Mcを求める
請求項1に記載のコンクリート床付き鉄骨梁の評価方法。
【請求項3】
前記曲げモーメントMdは、フランジ軸耐力に対して係数αを乗算したものであり、
前記曲げモーメントMdと前記曲げ耐力Mcとが等しくなる係数αがスタッド引抜き耐力係数αsであり、
前記コンクリート床付き鉄骨梁に対して行った実験の結果に基づいて、前記スタッド引抜き耐力係数αsと前記鉄骨梁の横座屈細長比と前記コンクリート床付き鉄骨梁の塑性変形倍率との関係を導き出し、
前記関係に基づいて、基準値以上の塑性変形倍率が得られる前記スタッド引抜き耐力係数αsを用いて算出した前記曲げモーメントMd以上に前記曲げ耐力Mcがなるようにスタッド量を決定する
請求項1または2に記載のコンクリート床付き鉄骨梁の評価方法。
【請求項4】
左柱と、右柱と、前記左柱と前記右柱に接合される所定長さの鉄骨梁と、前記鉄骨梁に設置されたコンクリート床と、を有するコンクリート床付き鉄骨梁であって、
前記鉄骨梁は、
前記コンクリート床を接合する上フランジと、
前記上フランジとウェブで連結される下フランジと、
前記上フランジに立設され、前記コンクリート床に定着される頭付きのスタッドと、
を有し、
横座屈に伴い前記下フランジと前記ウェブの接合部に生じる幅方向の応力Fhと、前記ウェブにおける前記上フランジと前記下フランジの距離Dと、を用いて求まる前記スタッドに生じる曲げモーメントMdと、
前記コンクリート床のコーン状破壊により定まる前記スタッド1本当たりの引張耐力Pa2と前記上フランジの前記幅方向の一方端からの前記スタッドの前記幅方向の距離j1を用いて求まる前記スタッドに生じる曲げ耐力Mcとにおいて、
前記曲げモーメントMdと前記曲げ耐力Mcとの大小関係が、Mc≧Mdとなる
コンクリート床付き鉄骨梁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スタッドを介してコンクリート床に鉄骨梁が接合されたコンクリート床付き鉄骨梁の評価方法およびコンクリート床付き鉄骨梁に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、例えば特許文献1のように、コンクリート床付き鉄骨梁が知られている。コンクリート床付き鉄骨梁は、鉄骨梁とコンクリート床とを有する。鉄骨梁は、ウェブ、上フランジ、下フランジを有するH形鋼によって構成されている。鉄骨梁の上フランジには、複数のスタッドが接合されている。コンクリート床は、上フランジに支持されるように、また、スタッドが定着するように打設されたコンクリートが硬化することにより形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-023440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで上述したコンクリート床付き鉄骨梁においては、鉄骨梁を高強度化、大断面化してもコンクリート床の高強度化や増厚が行われるケースは少ない。こうした場合には鉄骨梁に対してコンクリート床やスタッドの剛性や耐力が相対的に低下してしまう。そのため、コンクリート床付き鉄骨梁を評価する方法が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するコンクリート床付き鉄骨梁の評価方法は、左柱と、右柱と、前記左柱と前記右柱に接合される所定長さの鉄骨梁と、前記鉄骨梁に設置されたコンクリート床と、を有するコンクリート床付き鉄骨梁が評価対象となる。前記鉄骨梁は、前記コンクリート床を接合する上フランジと、前記上フランジとウェブで連結される下フランジと、前記上フランジに立設され、前記コンクリート床に定着される頭付きのスタッドと、を有する。そして、横座屈に伴い前記下フランジと前記ウェブの接合部に生じる幅方向の応力Fhと、前記ウェブにおける前記上フランジと前記下フランジの距離Dと、に基づいて前記スタッドに生じる曲げモーメントMdを求めるとともに、前記コンクリート床のコーン状破壊により定まる前記スタッド1本当たりの引張耐力Pa2と前記幅方向における前記上フランジの一方端から前記スタッドまでの距離j1とを用いて前記スタッドに生じる曲げ耐力Mcを求め、前記曲げモーメントMdと前記曲げ耐力Mcとの大小関係により前記コンクリート床付き鉄骨梁の横座屈を評価する。
【0006】
上記課題を解決するコンクリート床付き鉄骨梁は、左柱と、右柱と、前記左柱と前記右柱に接合される所定長さの鉄骨梁と、前記鉄骨梁に設置されたコンクリート床と、を有する。前記鉄骨梁は、前記コンクリート床を接合する上フランジと、前記上フランジとウェブで連結される下フランジと、前記上フランジに立設され、前記コンクリート床に定着される頭付きのスタッドと、を有する。前記コンクリート床付き鉄骨梁においては、横座屈に伴い前記下フランジと前記ウェブの接合部に生じる幅方向の応力Fhと、前記ウェブにおける前記上フランジと前記下フランジの距離Dと、を用いて求まる前記スタッドに生じる曲げモーメントMdと、前記コンクリート床のコーン状破壊により定まる前記スタッド1本当たりの引張耐力Pa2と前記上フランジの前記幅方向の一方端からの前記スタッドの前記幅方向の距離j1を用いて求まる前記スタッドに生じる曲げ耐力Mcとにおいて、前記曲げモーメントMdと前記曲げ耐力Mcとの大小関係が、Mc≧Mdとなる。
【0007】
上記構成によれば、曲げモーメントMdと曲げ耐力Mcとの大小関係によりコンクリート床付き鉄骨梁の横座屈を評価することができる。そして、その評価結果に基づいて、例えば、曲げモーメントMdよりも曲げ耐力Mcが大きくなるようにスタッド量を決定することができる。
【0008】
上記構成において、前記スタッドが第1スタッドであり、前記上フランジは、前記第1スタッドに対して前記幅方向に並ぶ頭付きの第2スタッドを有し、前記幅方向における前記上フランジの一方端から前記第2スタッドまでの距離j2をさらに用いて前記曲げ耐力Mcを求めてもよい。
【0009】
上記構成によれば、鉄骨梁の幅方向に並んで第2スタッドが設けられていたとしても、曲げモーメントMdと曲げ耐力Mcとの大小関係によりコンクリート床付き鉄骨梁の横座屈を評価することができる。
【0010】
上記構成において、前記曲げモーメントMdは、フランジ軸耐力に対して係数αを乗算したものであり、前記曲げモーメントMdと前記曲げ耐力Mcとが等しくなる係数αがスタッド引抜き耐力係数αsであり、前記コンクリート床付き鉄骨梁に対して行った実験の結果に基づいて、前記スタッド引抜き耐力係数αsと前記鉄骨梁の横座屈細長比と前記コンクリート床付き鉄骨梁の塑性変形倍率との関係を導き出し、前記関係に基づいて、基準値以上の塑性変形倍率が得られる前記スタッド引抜き耐力係数αsを用いて算出した前記曲げモーメントMd以上に前記曲げ耐力Mcがなるようにスタッド量を決定してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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