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公開番号2025165462
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-05
出願番号2024069495
出願日2024-04-23
発明の名称換気困難予測装置、換気困難予測方法、及びプログラム
出願人公立大学法人名古屋市立大学,国立大学法人東海国立大学機構
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G06N 20/00 20190101AFI20251028BHJP(計算;計数)
要約【課題】換気困難の発生を精度よく予測することができる換気困難予測装置、換気困難予測方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】換気困難予測装置は、生体情報に基づく生体データを取得する取得部と、前記生体データを入力データとし、前記生体データに関する統計データを出力データとした学習データにより学習した学習済モデルに、被検体により検出された前記生体情報を入力して得られる出力データに基づいて、前記被検体の換気困難イベントの発生を予測する予測部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
生体情報に基づく生体データを取得する取得部と、
前記生体データに基づくデータを入力データとし、前記生体データに関する統計データを出力データとした学習データにより学習した学習済モデルに、被検体を計測して得られた前記生体情報に基づく生体データを入力データとして得られる出力データに基づいて、前記被検体の換気困難イベントの発生を予測する予測部と、を備える、
換気困難予測装置。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記生体情報は、心拍数、収縮期血圧、経皮的酸素飽和度、呼気二酸化炭素分圧、脳波指数、心電図誘導IIのST変化、最大吸気圧、一回換気量、または分時換気量のうち少なくともいずれか1つの生体情報を含む、
請求項1に記載の換気困難予測装置。
【請求項3】
前記学習済モデルは、前記生体情報のうち、臨床的に重要である重要生体情報に基づく生体データを入力データとして学習する、
請求項1に記載の換気困難予測装置。
【請求項4】
前記重要生体情報は、心拍数、収縮期血圧、呼気二酸化炭素分圧、最大吸気圧、一回換気量、及び分時換気量の生体情報を含む、
請求項3に記載の換気困難予測装置。
【請求項5】
前記学習済モデルは、換気困難イベント発生の感度と偽陽性率に基づくパラメータを用いて学習する、
請求項1に記載の換気困難予測装置。
【請求項6】
コンピュータが、
生体情報に基づく生体データを取得し、
前記生体データに基づくデータを入力データとし、前記生体データに関する統計データを出力データとした学習データにより学習した学習済モデルに、被検体を計測して得られた前記生体情報に基づく生体データを入力データとして得られる出力データに基づいて、前記被検体の換気困難イベントの発生を予測する、
換気困難予測方法。
【請求項7】
コンピュータに、
生体情報に基づく生体データを取得し、
前記生体データに基づくデータを入力データとし、前記生体データに関する統計データを出力データとした学習データにより学習した学習済モデルに、被検体を計測して得られた前記生体情報に基づく生体データを入力データとして得られる出力データに基づいて、前記被検体の換気困難イベントの発生を予測する、ことを行わせる、
プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、換気困難予測装置、換気困難予測方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
全身麻酔中の心停止は、例えば、換気困難から低酸素血症を経て起こることがある。全身麻酔中の換気困難は、低酸素血症や心停止につながる重篤な合併症である。換気困難の主な原因としては、例えば、痛みや刺激に対する不十分な麻酔によって生じる咽頭痙攣がある。咽頭痙攣のリスク因子としては、例えば、患者の低年齢や気道過敏性、麻酔科医の経験不足が挙げられる。
【0003】
従来、全身麻酔中の心停止を防止するための技術として、例えば、低酸素血症を予測する人工知能(artificial intelligence、以下AI)が開発されている。低酸素血症を予測するAIとしては、例えば、計測された患者の経皮的酸素飽和度等の計測データを利用して低酸素血症を予測するAIがある。
【0004】
しかし、全身麻酔中は、一般的に40%程度の高濃度の酸素が患者に投与されているので、低酸素血症が生じた時点では体内の酸素消費が進行し、心停止までの時間的な猶予が少なくなる。このため、低酸素血症を予測するよりも心停止に至るまで時間的な猶予を確保することが求められる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Lundberg SM, et al. Explainable machine-learning predictions for the prevention of hypoxaemia during surgery. Nat Biomed Eng. 2018;2:749-760.
Park JB, et al. Machine learning-based prediction of intraoperative hypoxemia for pediatric patients. PLoS One. 2023;18:e0282303
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
低酸素血症が生じる前段階として、換気困難が予測できれば、心停止に至るまで時間的な猶予を得ることができる。ところが、換気困難の予測にあたり、例えば、換気量の低下を検出したとしても、換気量の低下は人工呼吸器の設定を変更したことに起因するにすぎないことがある。さらには、手術の進行状況や投薬の有無などにより換気の状態は変化するので、換気困難の定義は難しい。このため、換気困難が発生する直前まで換気困難の発生を予測できないことがある。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、換気困難の発生を迅速に予測することができる換気困難予測装置、換気困難予測方法、及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]上記課題を解決するため、本発明の一態様は、生体情報に基づく生体データを取得する取得部と、前記生体データに基づくデータを入力データとし、前記生体データに関する統計データを出力データとした学習データにより学習した学習済モデルに、被検体を計測して得られた前記生体情報に基づく生体データを入力データとして得られる出力データに基づいて、前記被検体の換気困難イベントの発生を予測する予測部と、を備える、換気困難予測装置である。
【0009】
[2]また、本発明の一態様は、前記生体情報は、心拍数、収縮期血圧、経皮的酸素飽和度、呼気二酸化炭素分圧、脳波指数、心電図誘導IIのST変化、最大吸気圧、一回換気量、または分時換気量のうち少なくともいずれか1つの生体情報を含む、ものである。
【0010】
[3]また、本発明の一態様は、前記学習済モデルは、前記生体情報のうち、臨床的に重要である重要生体情報に基づく生体データを入力データとして学習する、ものである。
(【0011】以降は省略されています)

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