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公開番号2025165254
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-04
出願番号2024069257
出願日2024-04-22
発明の名称二酸化炭素排出量演算システム、該方法および該プログラム
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人弁理士法人三協国際特許事務所
主分類G06Q 50/04 20120101AFI20251027BHJP(計算;計数)
要約【課題】本発明は、購入原料に関わるCO2排出量と再生原料に関わるCO2排出量とを分けて管理できる二酸化炭素排出量演算システム、該方法および該プログラムを提供する。
【解決手段】本発明は、素材から複数の工程を経て製造される製品を、複数の種類で製造可能な工場において、所定の期間に製造された対象製品に関するCO2排出量を求める二酸化炭素排出量演算システムである。前記素材は、購入原料と、前記工程の実施で生じた、素材量と製品量との差分の物を原料に再生した再生原料とを含む。本発明は、前記対象製品の製品量のうち、購入原料由来の第1量および再生原料由来の第2量を求め、前記対象製品の製造に用いた素材量と前記対象製品の製品量との対象製品差分量のうち、購入原料由来の第3量および再生原料由来の第4量を求め、第1ないし第4量それぞれに各単位CO2排出量を乗算することで、第1ないし第4CO2排出量それぞれを求める。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
素材から複数の工程を経て製造される製品を、複数の種類で製造可能な工場において、所定の期間に製造された対象製品に関するCO

排出量を求める二酸化炭素排出量演算システムであって、
前記素材は、購入原料と、前記工程の実施で生じた、素材量と製品量との差分の物を原料に再生した再生原料とを含み、
前記対象製品の製品量のうち、前記購入原料に由来する第1量および前記再生原料に由来する第2量を求める製品成分量演算部と、
前記対象製品の製造に用いた素材量と前記対象製品の製品量との対象製品差分の量のうち、前記購入原料に由来する第3量および前記再生原料に由来する第4量を求める差分成分量演算部と、
前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記製品成分量演算部で求めた第1量を乗算することによって、第1CO

排出量を求め、前記対象製品の製造に用いた前記再生原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記製品成分量演算部で求めた第2量を乗算することによって、第2CO

排出量を求める製品排出量演算部と、
前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記差分成分量演算部で求めた第3量を乗算することによって、第3CO

排出量を求め、前記対象製品の製造に用いた前記再生原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記差分成分量演算部で求めた第4量を乗算することによって、第4CO

排出量を求める差分排出量演算部とを備える、
二酸化炭素排出量演算システム。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記製品成分量演算部は、前記対象製品の製品量および前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の量のうちの小さい方を前記第1量として求め、前記対象製品の製品量から前記第1量を減算することによって前記第2量を求め、
前記差分成分量演算部は、前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の量から前記第1量を減算することによって前記第3量を求め、前記対象製品の製造に用いた前記再生原料の量から前記第2量を減算することによって前記第4量を求める、
請求項1に記載の二酸化炭素排出量演算システム。
【請求項3】
前記所定の期間に複数の製品を製造する場合において、
前記製品成分量演算部は、前記複数の製品それぞれを前記対象製品とすることによって前記複数の製品それぞれにおける各第1量および各第2量を求め、
前記差分成分量演算部は、前記複数の製品それぞれを前記対象製品とすることによって前記複数の製品それぞれにおける各第3量および各第4量を求め、
前記製品排出量演算部は、前記複数の製品それぞれを前記対象製品とすることによって前記複数の製品それぞれにおける各第1CO

排出量および各第2CO

排出量を求め、
前記差分排出量演算部は、前記複数の製品それぞれを前記対象製品とすることによって前記複数の製品それぞれにおける各第3CO

排出量および各第4CO

排出量を求め、
素材の種類ごとに、当該種類の素材を製造に用いた製品の第3および第4CO

排出量を総計することによって当該種類の素材の差分総CO

排出量を求める素材別総排出量演算部と、
前記素材の種類ごとに、当該種類の素材を製造に用いた製品に、製品量の比で、前記素材別総排出量演算部で求めた該種類の素材の差分総CO

排出量を配分する第1配分量演算部とをさらに備える、
請求項2に記載の二酸化炭素排出量演算システム。
【請求項4】
前記第1配分量演算部は、さらに、前記対象製品に配分された配分CO

排出量、前記対象製品の第1CO

排出量、および、前記対象製品の第2CO

排出量を総計することによって、対象製品に関するCO

排出量を求める、
請求項3に記載の二酸化炭素排出量演算システム。
【請求項5】
前記所定の期間に複数の製品を製造する場合において、
前記製品成分量演算部は、前記複数の製品それぞれを前記対象製品とすることによって前記複数の製品それぞれにおける各第1量および各第2量を求め、
前記差分成分量演算部は、前記複数の製品それぞれを前記対象製品とすることによって前記複数の製品それぞれにおける各第3量および各第4量を求め、
前記製品排出量演算部は、前記複数の製品それぞれを前記対象製品とすることによって前記複数の製品それぞれにおける各第1CO

排出量および各第2CO

排出量を求め、
前記差分排出量演算部は、前記複数の製品それぞれを前記対象製品とすることによって前記複数の製品それぞれにおける各第3CO

排出量および各第4CO

排出量を求め、
素材の種類ごとに、当該種類の素材を製造に用いた製品の第3および第4CO

排出量を総計することによって当該種類の素材の差分総CO

排出量を求める素材別総排出量演算部と、
前記素材の種類ごとに、当該種類の素材を製造に用いた製品に、素材量と製品量との製品差分の量の比で、前記素材別総排出量演算部で求めた該種類の素材の差分総CO

排出量を配分する第2配分量演算部とをさらに備える、
請求項2に記載の二酸化炭素排出量演算システム。
【請求項6】
前記第2配分量演算部は、さらに、前記対象製品に配分された配分CO

排出量、前記対象製品の第1CO

排出量、および、前記対象製品の第2CO

排出量を総計することによって、対象製品に関するCO

排出量を求める、
請求項5に記載の二酸化炭素排出量演算システム。
【請求項7】
素材から複数の工程を経て製造される製品を、複数の種類で製造可能な工場において、所定の期間に製造された対象製品に関するCO

排出量を求める二酸化炭素排出量演算方法であって、
前記素材は、購入原料と、前記工程の実施で生じた、素材量と製品量との差分の物を原料に再生した再生原料とを含み、
前記対象製品の製品量のうち、前記購入原料に由来する第1量および前記再生原料に由来する第2量を求める製品成分量演算ステップと、
前記対象製品の製造に用いた素材量と前記対象製品の製品量との対象製品差分の量のうち、前記購入原料に由来する第3量および前記再生原料に由来する第4量を求める差分成分量演算ステップと、
前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記製品成分量演算ステップで求めた第1量を乗算することによって、第1CO

排出量を求め、前記対象製品の製造に用いた前記再生原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記製品成分量演算ステップで求めた第2量を乗算することによって、第2CO

排出量を求める製品排出量演算ステップと、
前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記差分成分量演算ステップで求めた第3量を乗算することによって、第3CO

排出量を求め、前記対象製品の製造に用いた前記再生原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記差分成分量演算ステップで求めた第4量を乗算することによって、第4CO

排出量を求める差分排出量演算ステップとを備える、
二酸化炭素排出量演算方法。
【請求項8】
素材から複数の工程を経て製造される製品を、複数の種類で製造可能な工場において、所定の期間に製造された対象製品に関するCO2排出量を求める二酸化炭素排出量演算プログラムであって、コンピュータを、請求項1ないし請求項6のずれか1項に記載の二酸化炭素排出量演算システムとして機能させるための二酸化炭素排出量演算プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の工程を経て製造される製品に関する二酸化炭素の排出量を求める二酸化炭素排出量演算システム、二酸化炭素排出量演算方法および二酸化炭素排出量演算プログラムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球環境の保全等の観点から、二酸化炭素の排出量(CO

排出量)に関心が寄せられている。このようなCO

排出量に関する技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
この特許文献1に開示された温室効果ガス排出量算出装置は、材料ごとに対応する温室効果ガス排出量の標準値に基づいて、商材の製造に用いられる材料の所定の単位数量に対応する温室効果ガス排出量である材料対応排出量を算出する材料対応排出量算出部と、前記商材の製造において所定の単位数量の材料を加工する工程に対応する温室効果ガス排出量を示す工程対応単位排出量情報に基づいて、前記工程により所定の加工量の材料の加工が行われる場合の温室効果ガス排出量である工程対応排出量を算出する工程対応排出量算出部と、前記材料対応排出量算出部が算出した材料対応排出量と前記工程対応排出量算出部が算出した工程対応排出量とに基づいて、前記材料が前記工程を経て製造される商材に対応する商材対応排出量を算出する商材対応排出量算出部とを備え、前記材料対応排出量算出部は、算出対象の材料が複数の材料を成分として含むものである場合に、前記複数の材料ごとの前記温室効果ガス排出量の標準値に基づいて前記材料対応排出量を算出する。この特許文献1の[0015]段落には「各工程PRにて発生した不良の加工品は廃棄の対象となる。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-87405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、素材から複数の工程を経て製品を製造する場合、工程の処理内容(加工内容)によっては、前記工程の実施によって、前記工程に投入される投入量(入力量)と前記工程を通過した通過量(出力量)との間に差分(工程差分)が生じることがあり、このため、素材の量(素材量)と製品の量(製品量)との間に差分(製品差分)が生じることがある。一方、前記工程差分の物を、ここでは、「工場屑」と呼称することとし、この工場屑は、素材に再生されることがある。特に、原料を溶解して製品を製造する金属系素材の場合には、工場屑は、再利用され得る。このような場合には、前記素材には、外部から調達する原料(購入原料)と、工場屑から原料に再生した再生原料とが含まれる。このため、CO

排出量の管理において、購入原料に関わるCO

排出量と、再生原料に関わるCO

排出量とを分けて管理したい、との要望がある。
【0006】
前記特許文献1に開示された温室効果ガス排出量算出装置は、算出対象の材料が複数の材料を成分として含むものである場合も材料対応排出量を算出できるが、不良の加工品は廃棄されるので、前記複数の材料には、再生原料は、含まれておらず、前記特許文献1に開示された温室効果ガス排出量算出装置は、再生原料に関わるCO

排出量を算出できない。
【0007】
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、購入原料に関わるCO

排出量と、再生原料に関わるCO

排出量とを分けて管理できる二酸化炭素排出量演算システム、二酸化炭素排出量演算方法および二酸化炭素排出量演算プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる二酸化炭素排出量演算システムは、素材から複数の工程を経て製造される製品を、複数の種類で製造可能な工場において、所定の期間に製造された対象製品に関するCO

排出量を求めるシステムであって、前記素材は、購入原料と、前記工程の実施で生じた、素材量と製品量との差分の物を原料に再生した再生原料とを含み、前記対象製品の製品量のうち、前記購入原料に由来する第1量および前記再生原料に由来する第2量を求める製品成分量演算部と、前記対象製品の製造に用いた素材量と前記対象製品の製品量との対象製品差分の量のうち、前記購入原料に由来する第3量および前記再生原料に由来する第4量を求める差分成分量演算部と、前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記製品成分量演算部で求めた第1量を乗算することによって、第1CO

排出量を求め、前記対象製品の製造に用いた前記再生原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記製品成分量演算部で求めた第2量を乗算することによって、第2CO

排出量を求める製品排出量演算部と、前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記差分成分量演算部で求めた第3量を乗算することによって、第3CO

排出量を求め、前記対象製品の製造に用いた前記再生原料の単位量当たりのCO

排出量に、前記差分成分量演算部で求めた第4量を乗算することによって、第4CO

排出量を求める差分排出量演算部とを備える。
【0009】
このような二酸化炭素排出量演算システムは、購入原料に由来する第1および第3量を求めるので、購入原料に関する第1および第3CO

排出量を求めることができ、再生原料に由来する第2および第4量を求めるので、再生原料に関する第2および第4CO

排出量を求めることができる。上記二酸化炭素排出量演算システムは、購入原料に関わるCO

排出量と、再生原料に関わるCO

排出量とを分けて管理できる。
【0010】
他の一態様では、上述の二酸化炭素排出量演算システムにおいて、前記製品成分量演算部は、前記対象製品の製品量および前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の量のうちの小さい方を前記第1量として求め、前記対象製品の製品量から前記第1量を減算することによって前記第2量を求め、前記差分成分量演算部は、前記対象製品の製造に用いた前記購入原料の量から前記第1量を減算することによって前記第3量を求め、前記対象製品の製造に用いた前記再生原料の量から前記第2量を減算することによって前記第4量を求める。
(【0011】以降は省略されています)

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