TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025164714
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-30
出願番号2025060248
出願日2025-04-01
発明の名称金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法
出願人国立大学法人秋田大学
代理人デロイトトーマツ弁理士法人
主分類B22F 7/04 20060101AFI20251023BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】金属ナノ粒子層が強固に基板に付着している安価なSERS基板の製造方法を提供する。
【解決手段】金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法が、金属塩、水溶性高分子、及び触媒を含む溶液をスピンコート法により薄膜状にして基板上に薄膜を形成する薄膜形成工程、及び、この薄膜形成工程を経て得られたこの薄膜中のこの金属塩を還元させる還元工程を含む。この金属塩は、好ましくは、硝酸銀及び塩化金からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む。この水溶性高分子は、好ましくはポリビニルアルコールを含む。この触媒は、好ましくは白金を含む。この基板は、好ましくは表面増強ラマン散乱法で使用される基板である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法であって、
金属塩、水溶性高分子、及び触媒を含む溶液をスピンコート法により薄膜状にして基板上に薄膜を形成する薄膜形成工程、及び、
当該薄膜形成工程を経て得られた当該薄膜中の当該金属塩を還元させる還元工程を含む、金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
請求項1に記載された金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法において、前記金属塩が、硝酸銀及び塩化金からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載された金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法において、前記水溶性高分子がポリビニルアルコールを含む、金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載された金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法において、前記触媒が白金を含む、金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載された金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法において、前記基板が表面増強ラマン散乱法で使用される基板である、金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
表面増強ラマン散乱(surface-enhanced Raman scattering: SERS)法は、微弱なラマン散乱光(物質の固有情報となる)を103~106倍に増強し、物質を容易に検出する方法である。SERS法は、微量な物質(単分子レベル)を迅速かつ高感度で検出できるので、幅広い分野に応用されている。金属ナノ粒子層を備えるSERS基板がSERS法で使用される。
【0003】
非特許文献1は、電子ビームリソグラフィー法によるSERS基板の製造方法を、非特許文献2は、金属蒸着法によるSERS基板の製造方法を、非特許文献3は、湿式化学合成法によるSERS基板の製造方法を開示している。高価な装置、高度な操作技術、及び真空環境が、電子ビームリソグラフィー法及び金属蒸着法において必要とされ、これらの方法で製造されたSERS基板はほとんどが使い捨てにされるにもかかわらず非常に高価である。
【0004】
湿式化学合成法で使用される溶液の取り扱いは煩雑である。さらに前記溶液中の金属ナノ粒子同士は凝集しやすいので、その均一な分散が困難であり、基板への付着性が弱い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Hatab et al., ACS Nano 2 (2008), 377
Hulteen et al., J. Phys. Chem. B 103 (1999), 3854
Dzhagan et al., J. Nanopart. Res. 25 (2023), 37
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、金属ナノ粒子層が強固に基板に付着している安価なSERS基板の製造方法が希求されている。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、金属ナノ粒子層が強固に基板に付着している安価なSERS基板の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題に鑑み検討を重ね、金属塩、水溶性高分子、及び触媒を含む水溶液をスピンコート法により薄膜状にして基板上に薄膜を形成し、当該薄膜中の当該金属塩を還元させるSERS基板の製造方法が、金属ナノ粒子層が強固に基板に付着している安価なSERS基板の製造方法を提供することを見出した。本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
【0009】
本発明は、金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法であって、金属塩、水溶性高分子、及び触媒を含む溶液をスピンコート法により薄膜状にして基板上に薄膜を形成する薄膜形成工程、及び、当該薄膜形成工程を経て得られた当該薄膜中の当該金属塩を還元させる還元工程を含む、金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法に関する。
前記金属塩は、好ましくは、硝酸銀及び塩化金からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む。
前記水溶性高分子は、好ましくはポリビニルアルコールを含む。
前記触媒は、好ましくは白金を含む。
前記基板は、好ましくは表面増強ラマン散乱法で使用される基板である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法は、金属ナノ粒子層が強固に基板に付着している安価なSERS基板を提供する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

国立大学法人秋田大学
コケ植物栽培床
2か月前
国立大学法人秋田大学
運転シミュレータ
1か月前
国立大学法人秋田大学
癌細胞増殖抑制剤
2か月前
国立大学法人秋田大学
三相インバータ装置
1か月前
国立大学法人秋田大学
コケ植物接着用組成物
2か月前
国立大学法人秋田大学
金属イオンの分離回収方法
5か月前
国立大学法人秋田大学
構造物の補強又は補修方法
1か月前
国立大学法人秋田大学
金属イオンの分離回収方法
5か月前
国立大学法人秋田大学
金属イオンの分離回収方法
5か月前
国立大学法人秋田大学
磁気転写電荷誘起型磁界センサ
2か月前
トヨタ自動車株式会社
モータ
3か月前
国立大学法人秋田大学
掘削流体、及び、掘削流体用添加剤
7か月前
国立大学法人秋田大学
ヒトの抗原反応性免疫細胞の同定方法
2か月前
国立大学法人秋田大学
金属ナノ粒子層を備える基板の製造方法
24日前
国立大学法人秋田大学
認知機能の評価システムおよび評価プログラム
1か月前
国立大学法人秋田大学
リン除去回収方法、及び、リン除去回収剤の製造方法
2か月前
国立大学法人秋田大学
有価成分の抽出方法、及び、四塩化ケイ素の製造方法
5か月前
DOWAホールディングス株式会社
銅と錫とを含む対象物の処理方法
2か月前
パナソニックインダストリー株式会社
電磁波吸収体
3日前
DOWAホールディングス株式会社
再生正極材前駆体および再生正極材の製造方法、ならびに、再生正極材の使用方法
7か月前
パナソニックインダストリー株式会社
電磁波吸収用材料及び電磁波吸収体
5か月前
個人
鋼の連続鋳造用鋳型
2か月前
個人
ピストンの低圧鋳造金型
6か月前
芝浦機械株式会社
成形システム
1か月前
友鉄工業株式会社
錫プレート成形方法
2か月前
トヨタ自動車株式会社
押湯入子
3か月前
大阪硅曹株式会社
無機中子用水性塗型剤
3か月前
日本製鉄株式会社
モールドパウダー
1か月前
株式会社プロテリアル
合金粉末の製造方法
7か月前
芝浦機械株式会社
射出装置及び成形機
3か月前
山石金属株式会社
ガスアトマイズ装置
3か月前
トヨタ自動車株式会社
中子の製造方法
4か月前
株式会社キャステム
鋳造品の製造方法
7か月前
トヨタ自動車株式会社
中子の製造方法
3か月前
トヨタ自動車株式会社
鋳バリ抑制方法
7か月前
山石金属株式会社
ガスアトマイズ装置
3か月前
続きを見る