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公開番号
2025160904
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-23
出願番号
2025064019
出願日
2025-04-09
発明の名称
運転シミュレータ
出願人
国立大学法人秋田大学
代理人
個人
,
個人
主分類
G09B
9/05 20060101AFI20251016BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約
【課題】VR空間における模擬運転でもVR酔いの発生を低減でき、被検者の運転能力の客観的かつ定量的な評価を支援する。
【解決手段】運転シミュレータ1は、ステアリング2、アクセルペダル3、ブレーキペダル4、HMD5及び制御装置6を備える。制御装置6は、直線道路の仮想交通環境のVR空間を制御し、仮想交通環境の映像をHMD5に出力するVR空間制御部と、ステアリング2、アクセルペダル3及びブレーキペダル4の入力値に基づいて、運転者Dによって模擬的に運転される運転車両の動作を算出し、仮想交通環境に模擬する運転車両制御部と、運転車両の速度が所定範囲内になると、運転車両の前方の左右いずれかに歩行者を出現させ、運転車両の前方を歩行者に横断させる歩行者制御部と、運転者Dの運転行動に係る計測項目を計測する運転行動計測部と、計測項目に基づいて、運転者Dの運転能力に係る評価項目を算出する評価項目算出部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ステアリング、アクセルペダル、ブレーキペダル、ヘッドマウントディスプレイ及び制御装置を備える運転シミュレータであって、
前記制御装置は、
直線道路の仮想交通環境のバーチャルリアリティ空間を制御し、前記仮想交通環境の映像を前記ヘッドマウントディスプレイに出力するVR空間制御部と、
前記ステアリング、前記アクセルペダル及び前記ブレーキペダルの入力値に基づいて、運転者によって模擬的に運転される運転車両の動作を算出し、前記仮想交通環境に模擬する運転車両制御部と、
前記運転車両の速度が所定範囲内になると、前記運転車両の前方の左右いずれかに歩行者を出現させ、前記歩行者に前記運転車両の前方を横断させる歩行者制御部と、
前記運転者による前記運転車両の運転開始から、前記歩行者の横断が終了するか、又は前記運転車両と前記歩行者とが衝突するまでの前記運転者の運転行動に係る計測項目を計測する運転行動計測部と、
前記計測項目に基づいて、前記運転者の運転能力に係る評価項目を算出する評価項目算出部と、
を備えることを特徴とする運転シミュレータ。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
VR酔い対策用グリッドの表示を制御するグリッド制御部、を更に備え、
前記グリッド制御部は、前記ステアリング、前記アクセルペダル又は前記ブレーキペダルの入力値が所定の条件を満たすとき、前記運転車両から遠方の領域に前記VR酔い対策用グリッドを視認可能に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の運転シミュレータ。
【請求項3】
前記運転行動計測部は、歩行者出現時刻、及び各時刻における前記アクセルペダルの入力値又は前記ブレーキペダルの入力値を計測し、
前記評価項目算出部は、前記歩行者出現時刻から前記アクセルペダルの入力値が0になった時刻までの時間である知覚応答時間、又は前記歩行者出現時刻から前記ブレーキペダルの入力値が初めて正になった時刻までの時間である制動応答時間を算出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレータ。
【請求項4】
前記運転行動計測部は、歩行者出現時刻、及び各時刻における前記運転者の頭部の位置又は前記運転者の頭部によってヘッドレストを押圧した圧力を計測し、
前記評価項目算出部は、前記歩行者出現時刻及び各時刻における前記運転者の頭部の位置に基づいて、前記歩行者出現時刻を基準とする前記運転者の頭部の位置の所定時間内における最大移動距離、又は前記歩行者出現時刻から所定時間内に前記運転者の頭部によって前記ヘッドレストを押圧した最大圧力をのけぞり量として算出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレータ。
【請求項5】
前記運転行動計測部は、歩行者出現時刻、及び各時刻における前記運転者の頭部の位置を計測し、
前記評価項目算出部は、前記歩行者出現時刻から所定時間内における前記運転者の頭部の位置が移動した距離の累積値を急制動時累積頭部位置移動量として算出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレータ。
【請求項6】
前記運転行動計測部は、歩行者出現時刻、各時刻における前記運転車両の速度及び前記アクセルペダルの入力値を計測し、
前記評価項目算出部は、前記運転車両の速度が所定値を上回った時刻から前記歩行者出現時刻までの前記アクセルペダルを操作した量の累積値を走行中累積アクセルペダル操作量として算出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレータ。
【請求項7】
前記運転行動計測部は、歩行者出現時刻及び各時刻における前記運転車両の速度を計測し、
前記評価項目算出部は、前記歩行者出現時刻から、前記運転車両の速度が所定値以下になるまでの時間を有効車両制御所要時間として算出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレータ。
【請求項8】
前記運転行動計測部は、歩行者出現時刻及び各時刻における前記ステアリングの入力値を計測し、
前記評価項目算出部は、前記歩行者出現時刻から所定時間内における前記ステアリングの入力の方向が反転した回数をカウントし、急制動時ステアリング震え回数として算出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレータ。
【請求項9】
前記運転行動計測部は、前記歩行者と前記運転車両との衝突時における前記運転車両の速度を計測し、
前記評価項目算出部は、前記歩行者と前記運転車両との衝突時における前記運転車両の速度を衝突時車両速度として算出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレータ。
【請求項10】
前記運転行動計測部は、歩行者出現条件、及び前記歩行者と前記運転車両との衝突の有無を計測し、
前記評価項目算出部は、前記歩行者と前記運転車両との衝突があった試行数が全試行数に占める割合を事故率として算出し、事故が発生した試行と、その直前の試行における前記歩行者出現条件の推移パターンごとの平均事故率を算出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の運転シミュレータ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転能力の評価を支援する運転シミュレータに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、高齢者の運転免許保有者数が年々増加するにつれて、高齢運転者による交通事故の問題が顕在化し、安全な運転ができない高齢者に対して免許返納を促す動きが活発化している。しかし、安全な運転ができるか否かは個人差があり、年齢だけで判断することは適切ではない。また、高次脳機能障害者の運転再開支援においては、運転を再開して良いか否かの判断が必要になるが、現状では適切な評価ができていない。これらの背景から、高齢者や高次脳機能障害者等が安全に運転できるか否かを客観的かつ定量的に評価できるシステムが望まれている。
【0003】
例えば、特許文献1には、据置型のディスプレイに仮想走行環境の映像を出力し、仮想走行環境に対する被検者の仮想運転に基づいて、高次脳機能の評価に関連した評価情報を出力する運転能力評価システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-172560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、据置型のディスプレイを利用する場合、バックミラーやサイドミラーに映る映像、Aピラーの死角の運動視差等を再現できない。また、据置型のディスプレイを正面の他に左右に配置しても、被検者が左右や後方に顔を向けた時の身体動作に合致した映像を提示できない。
【0006】
より精緻な映像を提示するためには、据置型のディスプレイに代えてヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」とも記載する。)を利用し、バーチャルリアリティ(以下、「VR」とも記載する。)空間の仮想交通環境を提供することが望ましい。但し、HMDの場合、VR酔いを誘発し易いという課題がある。
【0007】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、VR空間における模擬運転でもVR酔いの発生を低減でき、被検者の運転能力の客観的かつ定量的な評価を支援できる運転シミュレータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するための本発明は、ステアリング、アクセルペダル、ブレーキペダル、ヘッドマウントディスプレイ及び制御装置を備える運転シミュレータであって、前記制御装置は、直線道路の仮想交通環境のバーチャルリアリティ空間を制御し、前記仮想交通環境の映像を前記ヘッドマウントディスプレイに出力するVR空間制御部と、前記ステアリング、前記アクセルペダル及び前記ブレーキペダルの入力値に基づいて、運転者によって模擬的に運転される運転車両の動作を算出し、前記仮想交通環境に模擬する運転車両制御部と、前記運転車両の速度が所定範囲内になると、前記運転車両の前方の左右いずれかに歩行者を出現させ、前記歩行者に前記運転車両の前方を横断させる歩行者制御部と、前記運転者による前記運転車両の運転開始から、前記歩行者の横断が終了するか、又は前記運転車両と前記歩行者とが衝突するまでの前記運転者の運転行動に係る計測項目を計測する運転行動計測部と、前記計測項目に基づいて、前記運転者の運転能力に係る評価項目を算出する評価項目算出部と、を備えることを特徴とする運転シミュレータである。本発明によれば、運転車両の急旋回を必要としないので、VR酔いの発生を低減できるとともに、運転者の運転能力の客観的かつ定量的な評価が可能な評価項目を算出できる。
【0009】
本発明は、VR酔い対策用グリッドの表示を制御するグリッド制御部、を更に備え、前記グリッド制御部は、前記ステアリング、前記アクセルペダル又は前記ブレーキペダルの入力値が所定の条件を満たすとき、前記運転車両から遠方の領域に前記VR酔い対策用グリッドを視認可能に表示させるようにしても良い。これによって、運転車両の急ハンドル、急発進又は急制動によるVR酔いの発生を低減できる。
【0010】
また、本発明における前記運転行動計測部は、歩行者出現時刻、及び各時刻における前記アクセルペダルの入力値又は前記ブレーキペダルの入力値を計測し、前記評価項目算出部は、前記歩行者出現時刻から前記アクセルペダルの入力値が0になった時刻までの時間である知覚応答時間、又は前記歩行者出現時刻から前記ブレーキペダルの入力値が初めて正になった時刻までの時間である制動応答時間を算出するようにしても良い。知覚応答時間や制動応答時間は、高齢者の事故発生に直接関与する評価項目として有用である。また、制動応答時間から知覚応答時間を差し引いた時間は、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏み替えに要した時間である。踏み替えに要した時間が制動応答時間に占める割合を評価することで、ブレーキの踏み込みが遅れた原因が、知覚の遅れであるか、又は踏み替えのための足運動の遅れであるかを評価できる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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