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公開番号2025137490
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2025036505
出願日2025-03-07
発明の名称銅と錫とを含む対象物の処理方法
出願人DOWAホールディングス株式会社,国立大学法人秋田大学
代理人個人,個人
主分類C22B 25/02 20060101AFI20250911BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】銅と錫とを含む対象物から、銅と錫とを効率よく分離できる方法を提供する。
【解決手段】銅と錫とを含む対象物を鉛と錫の溶湯中で加熱し、溶体を得る工程と、溶体から銅を分離する工程と、を有し、溶体を得る工程では、加熱温度を250℃以上450℃以下とし、かつ、溶体中の錫の質量に対する鉛の質量比率(Pb/Sn)を0.5以上に調整する、銅と錫とを含む対象物の処理方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
銅と錫とを含む対象物を鉛と錫の溶湯中で加熱し、溶体を得る工程と、
前記溶体から銅を分離する工程と、を有し、
前記溶体を得る工程では、加熱温度を250℃以上450℃以下とし、かつ、前記溶体中の錫の質量に対する鉛の質量比率(Pb/Sn)を0.5以上に調整する、銅と錫とを含む対象物の処理方法。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記溶体を得る工程では、1.5時間以上4時間以下の加熱を行う、請求項1に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法。
【請求項3】
廃電子基板から、前記対象物を得る工程をさらに有する、請求項1に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法。
【請求項4】
前記対象物を得る工程は、前記廃電子基板を破砕または粉砕する工程と、破砕または粉砕後の前記廃電子基板を篩分けする工程と、を含み、
前記篩分けする工程では、目開きを1mm以上5mm以下とし、篩下を前記対象物とする、請求項3に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法。
【請求項5】
前記対象物を得る工程は、前記篩下に対して比重選別を行う工程をさらに含み、
前記比重選別を行う工程では、重比重物側を前記対象物とする、請求項4に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法。
【請求項6】
前記廃電子基板は、実質的に鉛を含まない、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法。
【請求項7】
前記比重選別を行う工程では、振動テーブルを用いた湿式比重分離装置を用いて、前記篩下に対して比重選別を行う、請求項5に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銅と錫とを含む対象物の処理方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、錫と共に銅や鉛を含む錫含有物から、錫を回収する方法が知られており、例えば、特許文献1には、硫酸で錫含有物から錫を酸化浸出させ、この浸出後液を中和して錫含有沈澱物を生成させる方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-130015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から錫を用いた製品は種々知られており、例えば、ブリキ、はんだ、リードフレーム、青銅鋳物、軸受合金や電線の錫メッキ、ITOの透明電極等がある。その一方で、錫のリサイクルは殆ど行われていないのが実情である。即ち、ブリキは錫を取り出すことなく鉄板として回収されており、はんだは鉛レスのため需要が増加しているが、電子部品や伸銅品に使われるリードフレームと同様に、錫を分離せずに銅合金として回収されている。青銅鋳物は、鋳物としてリサイクルされるがここでも錫は分離されていない。錫メッキも錫を分離せずに軸受合金や電線として回収されている。ITOの透明電極は、液晶パネルや太陽電池の廃棄物が増えてきている昨今では、電極に含まれる錫を拡散しないようにすることが課題となっている。
【0005】
しかしながら、特許文献1のような処理方法では、廃液処理を伴うため工程が煩雑となる。一方、銅製錬経由で錫をリサイクルしようとすると、錫は比較的卑なため、酸化製錬のときに優先的に酸化されてスラグに入りやすく、回収が困難となってしまうという問題があった。また、銅と錫では融点の差が大きいため、これを利用して遠心分離で分離できることは知られているが、このような場合でも溶融した錫には一定量の銅が含有してしまうという問題もあった。
【0006】
本発明の一実施形態は、銅と錫とを含む対象物から、銅と錫とを効率よく分離できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、
銅と錫とを含む対象物を鉛と錫の溶湯中で加熱し、溶体を得る工程と、
前記溶体から銅を分離する工程と、を有し、
前記溶体を得る工程では、加熱温度を250℃以上450℃以下とし、かつ、前記溶体中の錫の質量に対する鉛の質量比率(Pb/Sn)を0.5以上に調整する、銅と錫とを含む対象物の処理方法である。
【0008】
本発明の第2の態様は、
前記溶体を得る工程では、1.5時間以上4時間以下の加熱を行う、上記第1の態様に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法である。
【0009】
本発明の第3の態様は、
廃電子基板から、前記対象物を得る工程をさらに有する、上記第1の態様に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法である。
【0010】
本発明の第4の態様は、
前記対象物を得る工程は、前記廃電子基板を破砕または粉砕する工程と、破砕または粉砕後の前記廃電子基板を篩分けする工程と、を含み、
前記篩分けする工程では、目開きを1mm以上5mm以下とし、篩下を前記対象物とする、上記第3の態様に記載の銅と錫とを含む対象物の処理方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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