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公開番号
2025161978
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-24
出願番号
2025141585,2023538286
出願日
2025-08-27,2022-04-28
発明の名称
熱伝導性樹脂組成物、硬化物、熱伝導部材及び電子機器
出願人
株式会社レゾナック
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C08L
63/00 20060101AFI20251017BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】高い熱伝導性及び優れた耐久性を発現する熱伝導性樹脂組成物を提供すること、当該熱伝導性樹脂組成物の硬化物を提供すること、当該硬化物を含む熱伝導部材を提供すること、さらに当該熱伝導部材と放熱部材とを有する電子機器を提供すること。
【解決手段】エポキシ樹脂と、熱伝導性粉末と、を含む熱伝導性樹脂組成物であって、前記熱伝導性粉末が、表面に珪素含有酸化物被膜を有する窒化アルミニウムと他の熱伝導性粉末を含み、前記エポキシ樹脂の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して1質量%以上20質量%以下であり、前記熱伝導性粉末の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して80質量%以上99質量%以下であって、かつ、前記表面に珪素含有酸化物被膜を有する窒化アルミニウムの含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して10質量%以上70質量%以下、及び、前記他の熱伝導性粉末の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して10質量%以上89質量%以下である、熱伝導性樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エポキシ樹脂と、熱伝導性粉末と、を含む熱伝導性樹脂組成物であって、
前記熱伝導性粉末が、表面に珪素含有酸化物被膜を有する窒化アルミニウムと他の熱伝導性粉末を含み、
前記エポキシ樹脂の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して1質量%以上20質量%以下であり、
前記熱伝導性粉末の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して80質量%以上99質量%以下であって、かつ、前記表面に珪素含有酸化物被膜を有する窒化アルミニウムの含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して10質量%以上70質量%以下、及び、前記他の熱伝導性粉末の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して10質量%以上89質量%以下である、熱伝導性樹脂組成物。
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
前記表面に珪素含有酸化物被膜を有する窒化アルミニウムにおいて、低エネルギーイオン散乱分析から求められる被覆率が70%以上100%以下である、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項3】
前記エポキシ樹脂が、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂及びビスフェノール型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項4】
前記他の熱伝導性粉末が金属酸化物を含む、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項5】
前記金属酸化物がアルミナを含む、請求項4に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項6】
パワーモジュールの放熱用である、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の熱伝導性樹脂組成物の硬化物。
【請求項8】
熱伝導率が14W/m・K以上であり、かつ、120℃、2atm(0.2MPa)、相対湿度100%でのプレッシャークッカー試験における168時間後の前記熱伝導率の低下率が10%未満である、請求項7に記載の硬化物。
【請求項9】
請求項7に記載の硬化物を含む熱伝導部材。
【請求項10】
パワーモジュールの放熱用である、請求項9に記載の熱伝導部材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱伝導性樹脂組成物、硬化物、熱伝導部材及び電子機器に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器及び部品の高性能化及び小型化に伴い、電子機器等の発熱源から発生する熱量が大きくなり、効率的に熱を逃がすための手法が盛んに研究されている。発熱源からヒートシンクへ熱を効率的に逃がすために、それらの間に介在させる熱伝導材料には高い熱伝導性が求められると共に、絶縁性も要求される。そのような熱伝導材料としては、一般的に、樹脂等のマトリックスに熱伝導性を付与する粉末が充填された熱伝導性樹脂組成物が用いられる。
【0003】
熱伝導材料としては、特許文献1が、アルミナ粒子及び窒化ホウ素粒子を含むフィラーと、特定の重量平均分子量のエラストマーと、硬化性樹脂とを含有する樹脂組成物を開示している。また、特許文献2の実施例は、エポキシ樹脂と、窒化ホウ素粒子と、アルミナ粒子とを含有する樹脂組成物を開示している。
ここで、例えば、発熱量が非常に多いパワーモジュール等おける発熱対策用の熱伝導材料の場合には特に高い熱伝導性が求められるが、特許文献1及び2に記載の樹脂組成物では、12W/m・K以下の熱伝導率しか得られておらず、さらなる改善の余地がある。
【0004】
このような状況下、特許文献3は、エポキシ組成物からなるエポキシ樹脂層を備え、前記エポキシ組成物は、特定のエポキシモノマーと、特定のフェノール系硬化剤と、窒化ホウ素粒子又は窒化アルミニウム粒子とを含み、前記窒化ホウ素粒子又は前記窒化アルミニウム粒子を凝集粒子の状態で含有している、半導体モジュール用熱伝導性シートを開示している。特許文献3に開示されている熱伝導性シートの中には、14W/m・K以上といった高い熱伝導率を有するものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5907171号公報
特開2019-150997号公報
特許第6276576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
パワーモジュール等おける発熱対策用の熱伝導材料の場合には特に高い熱伝導性が求められると共に、耐熱性及び耐湿性等の耐久性も求められる。しかし、本発明者らの検討によると、特許文献3に記載の熱伝導性シートは熱伝導性が高いものの、耐久性が不十分であることが分かった。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、高い熱伝導性及び優れた耐久性を発現する熱伝導性樹脂組成物を提供すること、当該熱伝導性樹脂組成物の硬化物を提供すること、当該硬化物を含む熱伝導部材を提供すること、さらに当該熱伝導部材と放熱部材とを有する電子機器を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、下記発明により前記課題を解決できることを見出した。
【0009】
本発明は、下記[1]~[11]を含む。
[1]エポキシ樹脂と、熱伝導性粉末と、を含む熱伝導性樹脂組成物であって、
前記熱伝導性粉末が、表面に珪素含有酸化物被膜を有する窒化アルミニウムと他の熱伝導性粉末を含み、
前記エポキシ樹脂の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して1質量%以上20質量%以下であり、
前記熱伝導性粉末の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して80質量%以上99質量%以下であって、かつ、前記表面に珪素含有酸化物被膜を有する窒化アルミニウムの含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して10質量%以上70質量%以下、及び、前記他の熱伝導性粉末の含有量が、熱伝導性樹脂組成物全量に対して10質量%以上89質量%以下である、熱伝導性樹脂組成物。
[2]前記表面に珪素含有酸化物被膜を有する窒化アルミニウムにおいて、低エネルギーイオン散乱分析から求められる被覆率が70%以上100%以下である、上記[1]に記載の熱伝導性樹脂組成物。
[3]前記エポキシ樹脂が、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂及びビスフェノール型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記[1]又は[2]に記載の熱伝導性樹脂組成物。
[4]前記他の熱伝導性粉末が金属酸化物を含む、上記[1]~[3]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[5]前記金属酸化物がアルミナを含む、上記[4]に記載の熱伝導性樹脂組成物。
[6]パワーモジュールの放熱用である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
[7]上記[1]~[6]のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物の硬化物。
[8]熱伝導率が14W/m・K以上であり、かつ、120℃、2atm(0.2MPa)、相対湿度100%でのプレッシャークッカー試験における168時間後の前記熱伝導率の低下率が10%未満である、上記[7]に記載の硬化物。
[9]上記[7]又は[8]に記載の硬化物を含む熱伝導部材。
[10]パワーモジュールの放熱用である、上記[9]に記載の熱伝導部材。
[11]上記[9]又は[10]に記載の熱伝導部材と、放熱部材と、を有する電子機器。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高い熱伝導性及び優れた耐久性を発現する熱伝導性樹脂組成物を提供することができる。また、高い熱伝導性及び優れた耐久性を有する、熱伝導性樹脂組成物の硬化物を提供することができる。さらに、当該硬化物を含む熱伝導部材を提供すること、並びに、当該熱伝導部材と放熱部材とを有する電子機器を提供することができる。
本発明の熱伝導性樹脂組成物であれば、14W/m・K以上の熱伝導率を達成することも可能であり、その上で、優れた耐久性も発現する。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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