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公開番号
2025159144
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-17
出願番号
2025135795,2025536082
出願日
2025-08-18,2025-03-24
発明の名称
フレキシブルGHLC素子用シール剤
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
G02F
1/1339 20060101AFI20251009BHJP(光学)
要約
【課題】光照射直後や高温条件下であっても配向膜付きフィルムに対する接着性に優れるフレキシブルGHLC素子用シール剤を提供する。
【解決手段】硬化性樹脂と光重合開始剤とを含有し、硬化物のガラス転移温度が60℃以下であり、硬化物の25℃における貯蔵弾性率が500MPa以下であり、かつ、硬化物の80℃における貯蔵弾性率が0.01MPa以上であるフレキシブルGHLC素子用シール剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
硬化性樹脂と光重合開始剤とを含有し、
硬化物のガラス転移温度が60℃以下であり、
硬化物の25℃における貯蔵弾性率が500MPa以下であり、かつ、硬化物の80℃における貯蔵弾性率が0.01MPa以上である
ことを特徴とするフレキシブルGHLC素子用シール剤。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
前記硬化性樹脂は、1分子中に1つの(メタ)アクリロイル基を有する単官能(メタ)アクリル化合物を含み、
前記硬化性樹脂100質量部中における前記単官能(メタ)アクリル化合物の含有量が50質量部以上である請求項1記載のフレキシブルGHLC素子用シール剤。
【請求項3】
前記硬化性樹脂は、ホモポリマーのガラス転移温度が20℃以下の単官能(メタ)アクリル化合物を含む請求項2記載のフレキシブルGHLC素子用シール剤。
【請求項4】
前記硬化性樹脂は、環状エーテル構造を有する単官能(メタ)アクリル化合物を含む請求項2又は3記載のフレキシブルGHLC素子用シール剤。
【請求項5】
前記硬化性樹脂は、1分子中に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリル化合物を含み、
前記硬化性樹脂100質量部中における前記多官能(メタ)アクリル化合物の含有量が0.1質量部以上50質量部以下である請求項1、2又は3記載のフレキシブルGHLC素子用シール剤。
【請求項6】
更に、熱可塑性樹脂を含有する請求項1、2又は3記載のフレキシブルGHLC素子用シール剤。
【請求項7】
硬化物の架橋点間分子量が100g/mol以上2万g/mol以下である請求項1、2又は3記載のフレキシブルGHLC素子用シール剤。
【請求項8】
E型粘度計を用いて、25℃、1rpmの条件で測定した粘度が1Pa・s以上である請求項1、2又は3記載のフレキシブルGHLC素子用シール剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルGHLC素子用シール剤に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
電圧を印加することにより光の透過率が変化する調光素子として、液晶材料を用いた液晶調光素子が広く用いられている。液晶調光素子は、透明電極層間の電位差を変化させることにより液晶分子の配向を変化させて光の透過量を制御する調光素子であり、優れた応答性を有する。このような液晶調光素子としては、ゲストである二色性色素とホストである液晶分子とを含むゲストホスト液晶(GHLC)を使用したGHLC素子等が知られている。特に、近年、ガラスパネル貼り合わせにて製造される従来のGHLC素子に代えて、フィルム貼り合わせにて製造されるフレキシブルGHLC素子が注目されている。例えば、特許文献1には、透明電極を有する一対の基板と、上記一対の基板に挟持され、ホスト液晶及び二色性色素を含む液晶層とを備えるゲストホスト型液晶調光素子において、上記基板として液晶配向膜を有する透明フィルム材を用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/208765号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液晶素子の製造方法としては、液晶滴下工法が主流となっている。液晶滴下工法では、まず、基板にシール剤を塗布することにより枠状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴をシールパターンの枠内に滴下し、真空下で別の基板を貼り合わせた後、シール剤の硬化を行い、液晶素子が製造される。このような液晶滴下工法では、基板の接着に寄与するシール剤の塗布量が極めて少量となる。そのため、難接着材料である配向膜付きフィルムを基板として用いるフレキシブルGHLC素子では、該配向膜付きフィルムに対する接着性に優れるシール剤が要求されていた。また、通常、配向膜付きフィルムは、硬い支持層に接着剤で仮止めされた状態で別の配向膜付きフィルムと貼り合わせられ、シール剤を硬化させるための光を照射した後に支持層から剥離される。その際、従来のシール剤では光照射直後には接着性がほとんど発現しないため、仮止めしていた配向膜付きフィルムを光照射直後に支持層から剥離しようとしても支持層から剥離できず、貼り合わせた配向膜付きフィルムの間で剥離が生じることがあった。更に、液晶素子の製造においては、通常、シール剤を硬化させる工程の後に高温条件下でのラミネート工程が行われるが、従来のシール剤では該ラミネート工程の際に接着性を維持できずに剥離してしまうことがあった。
【0005】
本発明は、光照射直後や高温条件下であっても配向膜付きフィルムに対する接着性に優れるフレキシブルGHLC素子用シール剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示1は、硬化性樹脂と光重合開始剤とを含有し、硬化物のガラス転移温度が60℃以下であり、硬化物の25℃における貯蔵弾性率が500MPa以下であり、かつ、硬化物の80℃における貯蔵弾性率が0.01MPa以上であるフレキシブルGHLC素子用シール剤である。
本開示2は、上記硬化性樹脂は、1分子中に1つの(メタ)アクリロイル基を有する単官能(メタ)アクリル化合物を含み、上記硬化性樹脂100質量部中における上記単官能(メタ)アクリル化合物の含有量が50質量部以上である本開示1のフレキシブルGHLC素子用シール剤である。
本開示3は、上記硬化性樹脂は、ホモポリマーのガラス転移温度が20℃以下の単官能(メタ)アクリル化合物を含む本開示2のフレキシブルGHLC素子用シール剤である。
本開示4は、上記硬化性樹脂は、環状エーテル構造を有する単官能(メタ)アクリル化合物を含む本開示2又は3のフレキシブルGHLC素子用シール剤である。
本開示5は、上記硬化性樹脂は、1分子中に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリル化合物を含み、上記硬化性樹脂100質量部中における上記多官能(メタ)アクリル化合物の含有量が0.1質量部以上50質量部以下である本開示1、2、3又は4のフレキシブルGHLC素子用シール剤である。
本開示6は、更に、熱可塑性樹脂を含有する本開示1、2、3、4又は5のフレキシブルGHLC素子用シール剤である。
本開示7は、硬化物の架橋点間分子量が100g/mol以上2万g/mol以下である本開示1、2、3、4、5又は6のフレキシブルGHLC素子用シール剤である。
本開示8は、E型粘度計を用いて、25℃、1rpmの条件で測定した粘度が1Pa・s以上である本開示1、2、3、4、5、6又は7のフレキシブルGHLC素子用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
【0007】
本発明者は、フレキシブルGHLC素子用シール剤について、硬化物のガラス転移温度を特定の温度以下とし、25℃における貯蔵弾性率を特定値以下とすることで光照射直後の接着性を向上させ、更に、80℃における貯蔵弾性率を25℃における貯蔵弾性率から大幅に低下させないようにすることで高温条件下でも接着性を維持させることを検討した。その結果、光照射直後や高温条件下であっても配向膜付きフィルムに対する接着性に優れるフレキシブルGHLC素子用シール剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明のフレキシブルGHLC素子用シール剤は、硬化物のガラス転移温度の上限が60℃である。上記硬化物のガラス転移温度が60℃以下であり、かつ、後述する25℃における貯蔵弾性率が500MPa以下であることにより、本発明のフレキシブルGHLC素子用シール剤は、光照射直後であっても配向膜付きフィルムに対して優れた接着性を有するものとなる。上記硬化物のガラス転移温度の好ましい上限は50℃、より好ましい上限は40℃である。
また、上記硬化物のガラス転移温度の好ましい下限は特にないが、実質的な下限は-70℃である。
なお、本明細書において上記硬化物のガラス転移温度は、厚み300μmの硬化物について、動的粘弾性測定装置を用いて、試験片幅5mm、掴み幅25mm、昇温速度10℃/分、温度範囲-80℃~200℃、周波数10Hzの条件で動的粘弾性を測定した際の、損失正接(tanδ)の極大値の温度として得ることができる。上記動的粘弾性測定装置としては、例えば、DVA-200(IT計測制御社製)等を用いることができる。
また、上記ガラス転移温度及び後述する貯蔵弾性率を測定する硬化物は、上記フレキシブルGHLC素子用シール剤の硬化型に応じて、光照射のみ、又は、光照射及び加熱を行うことにより得ることができる。具体的な硬化方法としては、光硬化型のシール剤の場合は波長365nm、照度100mW/cm
2
の光を30秒間照射する方法等が用いられ、光熱硬化型のシール剤の場合は波長365nm、照度100mW/cm
2
の光を30秒間照射した後、80℃で60分間加熱する方法等が用いられる。
【0009】
本発明のフレキシブルGHLC素子用シール剤は、硬化物の25℃における貯蔵弾性率の上限が500MPaである。上記硬化物の25℃における貯蔵弾性率が500MPa以下であり、かつ、上記硬化物のガラス転移温度が60℃以下であることにより、本発明のフレキシブルGHLC素子用シール剤は、光照射直後であっても配向膜付きフィルムに対して優れた接着性を有するものとなる。上記硬化物の25℃における貯蔵弾性率の好ましい上限は100MPa、より好ましい上限は50MPaである。
また、透湿防止性等の観点から、上記硬化物の25℃における貯蔵弾性率の好ましい下限は0.01MPa、より好ましい下限は0.05MPaである。
なお、上記硬化物の25℃における貯蔵弾性率及び後述する硬化物の80℃における貯蔵弾性率は、厚さ300μmの硬化物について、上述した硬化物のガラス転移温度と同様にして動的粘弾性測定を行うことにより測定することができる。
【0010】
本発明のフレキシブルGHLC素子用シール剤は、硬化物の80℃における貯蔵弾性率の下限が0.01MPaである。上記硬化物の80℃における貯蔵弾性率が0.01MPa以上であることにより、本発明のフレキシブルGHLC素子用シール剤は、高温条件下でも配向膜付きフィルムに対する接着性を維持できるものとなる。上記硬化物の80℃における貯蔵弾性率の好ましい下限は0.02MPa、より好ましい下限は0.04MPaである。
また、上記硬化物の80℃における貯蔵弾性率は、上記硬化物の25℃における貯蔵弾性率との差が小さいことが好ましく、好ましい上限は特にないが、実質的な上限は500MPaである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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