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公開番号2025158752
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2024061611
出願日2024-04-05
発明の名称レーザ装置、およびレーザ治療装置
出願人株式会社モリタ製作所
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01S 3/101 20060101AFI20251009BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本開示は、レーザ光源から出射するレーザ光の拡がり角が変化しても所望のレーザ光の出力を安定して得ることができるレーザ装置、およびレーザ治療装置を提供する。
【解決手段】本開示に係るレーザ装置30は、中空導波路40を用いてレーザ光を伝送して出力するレーザ装置である。レーザ装置30は、レーザ光を出射するレーザ光源31と、レーザ光源31に供給する励起エネルギーを制御する制御部32と、を備える。制御部32は、励起エネルギーと出射するレーザ光の拡がり角との相関から中空導波路40の伝送効率を算出し、算出した中空導波路40の伝送効率に基づいて、レーザ光源31に供給する励起エネルギーを制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
中空導波路を用いてレーザ光を伝送して出力するレーザ装置であって、
レーザ光を出射するレーザ光源と、
前記レーザ光源に供給する励起エネルギーを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
励起エネルギーと出射するレーザ光の拡がり角との相関から前記中空導波路の伝送効率を算出し、
算出した前記中空導波路の伝送効率に基づいて、前記レーザ光源に供給する励起エネルギーを制御する、レーザ装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
励起エネルギーと出射するレーザ光の拡がり角との相関から前記中空導波路の伝送効率を算出する関数をあらかじめ記憶してある記憶部をさらに備え、
前記制御部は、
ユーザが要求するエネルギーのレーザ光を出力するため、前記記憶部に記憶してある前記関数を用いて前記レーザ光源に供給する励起エネルギーを制御する、請求項1に記載のレーザ装置。
【請求項3】
前記関数は、目的変数を前記中空導波路の伝送効率、説明変数を励起エネルギーとし、
前記制御部は、
ユーザが要求するレーザ光のエネルギーを、算出した前記中空導波路の伝送効率で除した値が出射するレーザ光のエネルギーとなるように、励起エネルギーを制御する、請求項2に記載のレーザ装置。
【請求項4】
前記レーザ光源と前記中空導波路との間に配置され、前記レーザ光源が出射するレーザ光の光軸に対して開口を有する環状部材と、
前記環状部材の温度を計測する温度センサと、をさらに備え、
前記制御部は、
前記環状部材に照射されたレーザ光によって発熱した前記環状部材の温度を前記温度センサで計測し、計測した温度に基づいてレーザ光の拡がり角を求め、
求めたレーザ光の拡がり角から前記中空導波路の伝送効率を算出する、請求項1に記載のレーザ装置。
【請求項5】
前記環状部材と前記中空導波路との間に配置され、前記レーザ光源が出射するレーザ光を遮光することができる内部シャッタをさらに備え、
前記制御部は、前記内部シャッタで前記レーザ光源が出射するレーザ光を遮光している間に、前記温度センサで計測した温度に基づいてレーザ光の拡がり角を求め、求めたレーザ光の拡がり角から前記中空導波路の伝送効率を算出する、請求項4に記載のレーザ装置。
【請求項6】
前記レーザ光源は、
固体レーザロッドを含む共振器と、
前記固体レーザロッドを励起する光源と、を備える、請求項1に記載のレーザ装置。
【請求項7】
前記固体レーザロッドは、活性元素としてEr,Ho,Crのうち少なくとも一つを添加したYAG結晶またはYSGG結晶である、請求項6に記載のレーザ装置。
【請求項8】
レーザ光を用いて患部を治療するレーザ治療装置であって、
レーザ光を出射する請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の前記レーザ装置と、
前記レーザ装置が出力するレーザ光を伝送する前記中空導波路と、を含む、レーザ治療装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ装置、およびレーザ治療装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、歯科分野では、蝕除去、歯石除去、歯肉切開などの治療にレーザ光が用いられている。たとえば、当該治療において、波長2.94μmのEr:YAG(Erbium/Yttrium Aluminum Garnet)レーザが発振可能なレーザ治療装置として使用される。
【0003】
しかし、これらのレーザ治療装置に用いるレーザ光は、その多くが生体組織に多く含まれる水(O―H基)への吸収を利用して治療を行う赤外波長を用いるため、当該赤外レーザの伝送に石英系光ファイバを使用することができない。これは石英ファイバは、赤外波長領域において分子振動による本質的な大きな赤外吸収をもち、伝送効率が大幅に低下するためである。赤外レーザを伝送するには、赤外波長領域でも透明なフッ化物,銀ハライド,カルコゲナイドなどの材料を用いた充実型ファイバか、レーザ光の伝搬領域が中空である中空導波路を用いる必要がある。
【0004】
ただ、赤外光用の充実型ファイバは、石英ファイバに比べ化学的、物理的特性が不安定であり、計測や分析など一部の用途を除いては広く用いられていない。また、レーザ加工や医療用治療装置のように高出力のレーザ光を必要とする大電力伝送の用途では、中空導波路を用いてレーザ光を伝送している(特開昭63-210904号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭63-210904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
中空導波路では、入射ビームのスポットサイズを中空導波路の径に対して最適化して、レーザ光の伝送効率を効率化することが必要である。そのため、特許文献1のレーザ装置では、レーザ光源と中空導波路との間に少なくとも3枚のレンズを配置し、これらのレンズの位置を可変させて中空導波路の径に対して最適な入射ビームのスポットサイズに集光させている。
【0007】
しかし、特許文献1のレーザ装置は、レーザ光源からの出力変化に伴うレーザ光のビーム集光スポット径変化を光学的に補正することによって、中空導波路の伝送損失を最小にし、導波路の熱的損傷を防止することを目的とするものであるが、集光レンズ以外に少なくとも2枚のレンズが必要となり、さらに当該レンズの位置を出力に応じて可変するためには電動ステージが必要となり、構造が複雑で製造コストが高くなる。また、伝送損失自体は拡がり角の増加に伴い増加するため、出射端で所望のレーザ光の出力を得ることができない問題があった。
【0008】
本開示は、上記問題点を解決するためになされたものであり、レーザ光源から出射するレーザ光の拡がり角が変化しても所望のレーザ光の出力を安定して得ることができるレーザ装置、およびレーザ治療装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係るレーザ装置は、中空導波路を用いてレーザ光を伝送して出力するレーザ装置であって、レーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光源に供給する励起エネルギーを制御する制御部と、を備える。制御部は、励起エネルギーと出射するレーザ光の拡がり角との相関から中空導波路の伝送効率を算出し、算出した中空導波路の伝送効率に基づいて、レーザ光源に供給する励起エネルギーを制御する。
【0010】
本開示に係るレーザ治療装置は、レーザ光を用いて患部を治療するレーザ治療装置であって、レーザ光を出射する上記のレーザ装置を含む。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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