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公開番号
2025154722
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024057883
出願日
2024-03-29
発明の名称
電子線硬化性印刷物の製造方法
出願人
東京インキ株式会社
代理人
主分類
B41M
5/00 20060101AFI20251002BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】本発明は、光沢に優れ、滲み、皺および筋のない印刷物を得ることのできる電子線硬化性印刷物の製造方法および電子線硬化性インクセットを、提供することを目的とする。
【解決手段】
下地層用電子線硬化性インクと画像層用電子線硬化性インクジェットインクとを含むインクセットであって、両インクとも電子線硬化性モノマーを含有し、前記下地層用電子線硬化性インクの表面張力Aが30mN/m(25℃)以下で、密度が1.22~2g/cm
3
(25℃)であり、前記画像層用電子線硬化性インクジェットインクが、その表面張力Bから前記Aを引算した値が0mN/m以上5mN/m(25℃)以下で、密度が前記下地層用電子線硬化性インクの密度より小さいインクセット、および印刷時に下地層用電子線硬化性インクを仮硬化することなく、下地層用電子線硬化性インクと画像層用電子線硬化性インクジェットインクを硬化する製造方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材の上に下地層と画像層を、下記の工程の順に形成する電子線硬化性印刷物の製造方法。
(第1の工程):基材を準備する工程、
(第2の工程):その基材の表面に、
電子線硬化モノマーを含み、光重合開始剤を含まず、
表面張力Aが30mN/m(25℃)以下で、
密度が1.22~2g/cm
3
(25℃)である
下地層用電子線硬化性インクを膜厚0.5μm以上10μm以下でベタ印刷する工程、
(第3の工程):第2の工程で得られた下地層用電子線硬化性インクの印刷面の上に、電子線硬化モノマーを含み、光重合開始剤を含まない、以下の条件の画像層用電子線硬化性インクジェットインクをシングルパス方式でインクジェット印刷する工程、
(条件)画像層用電子線硬化性インクジェットインクの密度が、前記下地層用電子線硬化性インクの密度より小さく、
画像層用電子線硬化性インクジェットインクの表面張力B、が下地層用電子線硬化性インクの表面張力Aに対して、以下の式(1)を満たす画像層用電子線硬化性インクジェットインク、
0mN/m(25℃) ≦[表面張力B]-[表面張力A]≦5mN/m(25℃) (1)
(第4の工程)前記インクジェット印刷した面に電子線照射をして下地層用電子線硬化性インクと画像層用電子線硬化性インクジェットインクを硬化する工程。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記基材が非浸透性基材である、請求項1記載の電子線硬化性印刷物の製造方法。
【請求項3】
下地層用電子線硬化性インクと画像層用電子線硬化性インクジェットインクとを含むインクセットであって、
両インクとも電子線硬化性モノマーを含有し、かつ光重合開始剤を含まず、
前記下地層用電子線硬化性インクの表面張力Aが30mN/m(25℃)以下で、
密度が1.22~2g/cm
3
(25℃)であり、
前記画像層用電子線硬化性インクジェットインクの表面張力Bは、
表面張力Bから前記下地層用電子線硬化性インクの表面張力Aを引算した値が0mN/m以上5mN/m(25℃)以下であり、
前記画像層用電子線硬化性インクジェットインクの密度が、前記下地層用電子線硬化性インクの密度より小さい、
電子線硬化性インクセット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子線硬化性インクセット、特に、基材上に下地層を形成し、その上に、インクジェット印刷により画像層を形成してから、電子線を照射して下地層と画像層とを同時に硬化させる印刷方法で用いられるインクセットを用いた印刷物の製造方法、およびインクセットに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
電子線硬化は、電子線を利用してエチレン性二重結合を持つ化合物を架橋、重合硬化させる技術である。紫外線硬化と違い光重合開始剤を含まないため、その残留物および分解物に起因する臭気、また包装材料に用いる場合には、それらの内容物への移行等の問題は発生しない利点がある。しかしながら、広く用いられている紫外線硬化に比べ、装置が大きく高価であるため、普及に至っていないのが現状である。
【0003】
インクジェット印刷は、省資源で、オンデマンド性があるため、近年、その適用範囲が益々拡大してきている。それに従って、印刷される基材も紙、プラスチックフィルム、金属といった幅広い材料に広がっている。
【0004】
着色されていないプラスチックフィルムの表面へインクジェット印刷を行う場合、あらかじめ設定された印刷範囲に白色等の下地用のインクをベタまたはそれに近い面積率で印刷して下地層を形成した後、その上にインクジェット印刷により、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の色インクで画像を印刷して画像層を形成する。
【0005】
画像を紫外線硬化性インクジェットインクで印刷する場合、従来、下地印刷に光重合開始剤を含む紫外線硬化性インクや、加熱乾燥タイプのグラビアインクまたはフレキソインクを利用して、鮮明な画像の印刷物を得る製造方法が実用化されているが、従来のインク全てを電子線硬化とする場合、先に下地層を硬化させてから画像層を形成しないと、ブリーディング(重なり合う一方の色が他方に滲み出し交じり合い不鮮明になる現象)が起こるため鮮明な画像の印刷物とはならず、また、それを避けるため、下地層を先に電子線硬化させるのは装置の設置スペースが広くなるばかりでなく、装置のコスト増大を招くものであった。
【0006】
このような問題は、プラスチックフィルムに限らず、他の非浸透性基材への電子線硬化性インクを用いたインクジェット印刷において、下地となるインクの上に他のインクを印刷する場合も同様に起こり得た。
【0007】
そこで、発明者は、特許文献1として、ベタ刷り後に画像を印刷する形式の電子線硬化性インクジェット印刷物の製造方法であって、基材を準備する第1の工程と、当該基材のあらかじめ設定された印刷範囲に電子線硬化性インクをベタで印刷する第2の工程と、これにプラズマ処理する第3の工程と、ついで、前記第2の工程のインクとは異なる色の単色または複数色の電子線硬化性インクジェットインクをシングルパス方式でインクジェット印刷する第4の工程と、これに電子線照射する第5の工程と、を含む、電子線硬化性インクジェット印刷物の製造方法、を提案した。
【0008】
特許文献1の製造方法によれば、鮮明な画像の印刷物が得られ、ベタ印刷およびインクジェットインクの印刷ごとに電子線照射する必要がないが、別途プラズマ処理装置が必要とされ、また前記プラズマによる硬化は、ベタ印刷されたインク(下地層)の表面付近が、次のインクジェット印刷するインクと混じり合わないように粘度を上昇させる(仮硬化させる)ものであったため、下地層表面の粘度が上昇すると、時に下地層の表面に皺が寄った硬化膜が発生し、表面の平滑性が保てず、高光沢な画像の印刷物が得られない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2022-112616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、基材に下地層を印刷後、その上に画像層をインクジェット印刷してから、プラズマ処理を行うことなく下地層と画像層とを同時に電子線硬化させても、皺が寄ることなく、高光沢で滲みや筋のない印刷物を得ることのできる電子線硬化性インクセット、およびそのインクセットを用いた電子線硬化性印刷物の製造方法を、提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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