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公開番号2025154278
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024057191
出願日2024-03-29
発明の名称アルコール飲料
出願人サントリーホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12G 3/04 20190101AFI20251002BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】アルコール飲料に好適な各種の香味特性を有する新たなアルコール飲料が求められている。
【解決手段】ピログルタミン酸の含有量が10.0~180.0mg/Lであり、酢酸エチルの含有量が12.0~55.0mg/Lであり、ヘキサン酸エチルとオクタン酸エチルとの合計含有量が130.0~900.0μg/Lである、アルコール飲料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ピログルタミン酸の含有量が10.0~180.0mg/Lであり、
酢酸エチルの含有量が12.0~55.0mg/Lであり、
ヘキサン酸エチルとオクタン酸エチルとの合計含有量が130.0~900.0μg/Lである、アルコール飲料。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
下記式(1)を満たす、
式(1):(X1+X2)/Y≧3.0
[上記式(1)中、X1はヘキサン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示し、X2はオクタン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示し、Yは酢酸エチルの含有量(単位:mg/L)を示す。]請求項1に記載のアルコール飲料。
【請求項3】
下記式(2)を満たす、
式(2):X1/X2≧0.1
[上記式(2)中、X1はヘキサン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示し、X2はオクタン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示す。]請求項1に記載のアルコール飲料。
【請求項4】
アセトアルデヒドの含有量が1.5~25.0mg/Lである、請求項1~3のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
【請求項5】
色度が10.0EBC未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
【請求項6】
全窒素量が5.0~100.0mg/100mLである、請求項1~3のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
【請求項7】
総ポリフェノール量が6.0~130.0mg/Lである、請求項1~3のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
【請求項8】
酢酸イソアミルの含有量が0.3~4.5mg/Lである、請求項1~3のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
【請求項9】
イソアミルアルコールの含有量が6.0~130.0mg/Lである、請求項1~3のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
【請求項10】
下記式(3)を満たす、
式(3):Y/Z≧0.75
[上記式(3)中、Yは酢酸エチルの含有量(単位:mg/L)を示し、Zはアセトアルデヒドの含有量(単位:mg/L)を示す。]請求項4に記載のアルコール飲料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルコール飲料及びアルコール飲料の香味改善方法、並びにアルコール飲料の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、最近の消費者の多様化した好みに応じて、様々なアルコール飲料が検討され、提供されている。
例えば、特許文献1には、カルボン酸エステル、アルデヒドおよびペンチルアルコールからなる群より選ばれる1以上の香気成分とテルペノイドとを含み、原材料にホップを用いないビールテイスト飲料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-000061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような状況下、アルコール飲料に好適な各種の香味特性を有する新たなアルコール飲料が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、ピログルタミンの含有量、酢酸エチルの含有量、及びヘキサン酸エチルとオクタン酸エチルとの合計含有量を所定の範囲に調整したアルコール飲料等を提供する。
具体的態様としては、下記[1]~[20]の態様を提供する。
[1]
ピログルタミン酸の含有量が10.0~180.0mg/Lであり、
酢酸エチルの含有量が12.0~55.0mg/Lであり、
ヘキサン酸エチルとオクタン酸エチルとの合計含有量が130.0~900.0μg/Lである、アルコール飲料。
[2]
下記式(1)を満たす、
式(1):(X1+X2)/Y≧3.0
[上記式(1)中、X1はヘキサン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示し、X2はオクタン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示し、Yは酢酸エチルの含有量(単位:mg/L)を示す。][1]に記載のアルコール飲料。
[3]
下記式(2)を満たす、
式(2):X1/X2≧0.1
[上記式(2)中、X1はヘキサン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示し、X2はオクタン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示す。][1]又は[2]に記載のアルコール飲料。
[4]
アセトアルデヒドの含有量が1.5~25.0mg/Lである、[1]~[3]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[5]
色度が10.0EBC未満である、[1]~[4]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[6]
全窒素量が5.0~100.0mg/100mLである、[1]~[5]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[7]
総ポリフェノール量が6.0~130.0mg/Lである、[1]~[6]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[8]
酢酸イソアミルの含有量が0.3~4.5mg/Lである、[1]~[7]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[9]
イソアミルアルコールの含有量が6.0~130.0mg/Lである、[1]~[8]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[10]
下記式(3)を満たす、
式(3):Y/Z≧0.75
[上記式(3)中、Yは酢酸エチルの含有量(単位:mg/L)を示し、Zはアセトアルデヒドの含有量(単位:mg/L)を示す。][1]~[9]に記載のアルコール飲料。
[11]
下記式(4)を満たす、
式(4):(X1+X2)/Z≧7.8
[上記式(4)中、X1はヘキサン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示し、X2はオクタン酸エチルの含有量(単位:μg/L)を示し、Zはアセトアルデヒドの含有量(単位:mg/L)を示す。][1]~[10]に記載のアルコール飲料。
[12]
原料としてホップを用いる、[1]~[11]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[13]
原料として糖液、コーンタンパク分解物、及び酵母エキスからなる群から選択される1種以上を用いる、[1]~[12]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[14]
麦芽比率が60質量%未満である、[1]~[13]いずれか一項に記載のアルコール飲料。
[15]
麦芽比率が25質量%未満である、[1]~[14]いずれか一項に記載のアルコール飲料。
[16]
原料として麦芽を実質的に使用しない、[1]~[15]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[17]
前記アルコール飲料が、ビールテイスト飲料である、[1]~[16]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[18]
アルコール度数が1.5(v/v)%以上である、[1]~[17]のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
[19]
下記工程(1)及び工程(a)~(c)を有する、アルコール飲料の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、アルコール飲料に好適な軽やかさを有するアルコール飲料を提供する。本発明の一態様によれば、アルコール飲料に好適な飲みごたえを有するアルコール飲料を提供する。本発明の一態様によれば、アルコール飲料に好適な爽やかな香りを有するアルコール飲料を提供する。本発明の一態様によれば、アルコール飲料に好適なフルーティーな香りを有するアルコール飲料を提供する。
また、本発明の一態様によれば、アルコール飲料に不適な味の抜け感が低減されたアルコール飲料を提供する。本発明の一態様によれば、アルコール飲料に不適な青りんご様の香りが低減されたアルコール飲料を提供する。本発明の一態様によれば、アルコール飲料に不適な溶剤様の香りが低減されたアルコール飲料を提供する。本発明の一態様によれば、アルコール飲料に不適な吟醸香が低減されたアルコール飲料を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
加えて、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上(60又は60超)、100以下(100又は100未満)」という範囲であることを意味する。
【0008】
1. アルコール飲料
本明細書において、「アルコール飲料」は、エタノールを含有する飲料を広く包含する。本発明の一態様のアルコール飲料は、アルコール度数が1.0(v/v)%以上のアルコール含有飲料であってもよく、アルコール度数が1.0(v/v)%未満のノンアルコール飲料であってもよい。
アルコール含有飲料としては、具体的には、例えば、ビールテイスト飲料、日本酒、ワイン、焼酎、乳酸菌の発酵液等を含有するチューハイ等が挙げられる。ノンアルコール飲料としては、具体的には、例えば、乳酸菌飲料、発酵茶、上記アルコール含有飲料のアルコール分を除去したノンアルコール飲料等が挙げられる。
【0009】
本明細書において、「ビールテイスト飲料」とは、ビール様の風味をもつアルコール含有又はノンアルコールの飲料をいう。つまり、本明細書のビールテイスト飲料は、特に断わりがない場合、ビール風味を有するいずれの飲料をも包含する。
したがって、「ビールテイスト飲料」には、例えば、麦芽、ホップ、及び水を原料として、これらを、酵母を用いて発酵させて得られる麦芽発酵アルコール飲料であるビールやビールテイスト飲料だけでなく、麦芽を用いずにホップ及び水を原料として酵母を用いて発酵させて得られる発酵アルコール飲料(発酵ビールテイスト飲料)、及び麦芽を用いずにホップ及び水を原料としてエステルや高級アルコール、ラクトン等の香気成分を含むビール香料が添加された非発酵アルコール飲料(非発酵ビールテイスト飲料)をも包含する。
【0010】
ビール香料に含まれる香気成分としては、例えば、酢酸イソアミル、酢酸エチル、n-プロパノール、イソブタノール、アセトアルデヒド、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、イソアミルプロピオネート、リナロール、ゲラニオール、シトラール、4-ビニルグアイアコール(4-VG)、4-メチル-3-ペンテン酸、2-メチル-2-ペンテン酸、1,4-シネオール、1,8-シネオール、2,3-ジエチル-5-メチルピラジン、γ-デカノラクトン、γ-ウンデカラクトン、ヘキサン酸エチル、2-メチル酪酸エチル、n-酪酸エチル、ミルセン、シトラール、リモネン、マルトール、エチルマルトール、フェニル酢酸、フラネオール、フルフラール、メチオナール、3-メチル-2-ブテン-1-チオール、3-メチル-2-ブタンチオール、ダイアセチル、フェルラ酸、ゲラン酸、ゲラニルアセテート、酪酸エチル、オクタン酸、デカン酸、9-デセン酸、ノナン酸、テトラデカン酸、プロパン酸、2-メチルプロパン酸、γ-ブチロラクトン、2-アミノアセトフェノン、3-フェニルプロピオン酸エチル、2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-3(2H)-フラノン、ジメチルスルホン、3-メチルシクロペンタン-1,2-ジオン、2-メチルブタナール、3-メチルブタナール、2-メチルテトラヒドロフラン-3-オン、2-アセチルフラン、2-メチルテトラヒドロフラン-3-オン、ヘキサナール、ヘキサノール、シス-3-ヘキセナール、1-オクテン-3-オール、β-ユーデスモール、4-メルカプト-4-メチルペンタン-2-オン、β-カリオフィレン、β-ミルセン、フルフリルアルコール、2-エチルピラジン、2,3-ジメチルピラジン、酢酸2-メチルブチル、イソアミルアルコール、5-ヒドロキシメチルフルフラール、フェニルアセトアルデヒド、1-フェニル-3-ブテン-1-オン、トランス-2-ヘキセナール、ノナナール、フェネチルアルコール、β-ダマセノン、メントン、酢酸メンチルジメチルトリスルフィド、2-エチル-3,5-ジメチルピラジン、シス-3-ヘキセノール、γ-テルピネン、シス-リナロールオキシド等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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