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公開番号2025153653
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056238
出願日2024-03-29
発明の名称水洗大便器装置
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類E03D 11/18 20060101AFI20251002BHJP(上水;下水)
要約【課題】洗浄水タンクに貯留された洗浄水を使用して、リム吐水時間を十分に確保しながら、節水化も実現することができる水洗大便器装置を提供する。
【解決手段】本発明は、水洗大便器装置(1)であって、ボウル部(2a)、及び排水トラップ管路(2b)を備えた水洗大便器本体(2)と、洗浄水タンク本体(4)と、リム吐水口(2c)からの洗浄水の吐出、停止を制御するリム用排水弁(8)と、ジェット吐水口(2d)からの洗浄水の吐出、停止を制御するジェット用排水弁(10)と、リム用排水弁を介して排出された洗浄水をリム吐水口へ導くリム導水路(2e)と、ジェット用排水弁を介して排出された洗浄水をジェット吐水口へ導くジェット導水路(2f)と、を有し、リム吐水口の断面積が、ジェット吐水口の断面積よりも小さいことを特徴としている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
洗浄水タンクに貯留された洗浄水により洗浄を行う水洗大便器装置であって、
ボウル部、及びこのボウル部の下部から延びる排水トラップ管路を備えた水洗大便器本体と、
この水洗大便器本体の上記ボウル部を洗浄するための洗浄水を貯留する洗浄水タンク本体と、
この洗浄水タンク本体に設けられ、上記水洗大便器本体に備えられた１つ又は複数のリム吐水口からの洗浄水の吐出、停止を制御するリム用排水弁と、
上記洗浄水タンク本体に設けられ、上記水洗大便器本体に備えられたジェット吐水口からの洗浄水の吐出、停止を制御するジェット用排水弁と、
上記水洗大便器本体に設けられ、上記リム用排水弁を介して排出された洗浄水を上記１つ又は複数のリム吐水口へ導くリム導水路と、
上記水洗大便器本体に設けられ、上記ジェット用排水弁を介して排出された洗浄水を上記ジェット吐水口へ導くジェット導水路と、
を有し、
上記１つ又は複数のリム吐水口の断面積を合計した面積が、上記ジェット吐水口の断面積よりも小さいことを特徴とする水洗大便器装置。
続きを表示（約 500 文字）【請求項２】
上記リム導水路は、上記リム用排水弁から上記１つ又は複数のリム吐水口へ至る経路の中で、上記１つ又は複数のリム吐水口が、何れも最も低い位置にある請求項１記載の水洗大便器装置。
【請求項３】
上記ジェット用排水弁は、上記リム用排水弁が開弁された後、所定時間経過後に開弁され、上記１つ又は複数のリム吐水口からの洗浄水の吐出は、上記ジェット用排水弁が閉弁された後も継続される請求項１記載の水洗大便器装置。
【請求項４】
上記１つ又は複数のリム吐水口から吐出される洗浄水の瞬間流量は、吐出開始時点が最も大きく、その後漸減する請求項３記載の水洗大便器装置。
【請求項５】
上記水洗大便器本体は、リム吐水口を１つ備えている請求項１記載の水洗大便器装置。
【請求項６】
上記リム用排水弁は、上記ジェット用排水弁よりも、上記水洗大便器本体の幅方向外側に位置し、上記リム導水路は、上記水洗大便器本体の上面に設けられたシート穴よりも上記水洗大便器本体の幅方向外側を通って上記リム吐水口まで延びている請求項５記載の水洗大便器装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、水洗大便器装置に関し、特に、洗浄水タンクに貯留された洗浄水により洗浄を行う水洗大便器装置に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
特開２０１５－１６８９９４号公報（特許文献１）には、水洗大便器が記載されている。この水洗大便器においては、貯水タンク装置に備えられた排水弁を開弁させることにより、水洗大便器に設けられた２つのリム吐水口と、ゼット吐水口から洗浄水を吐出させ、ボウル部が洗浄される。また、この水洗大便器においては、貯水タンク装置から排出された洗浄水が、まず単一の導水路に流入し、この導水路が分岐されて、２つのリム吐水口及びゼット吐水口から洗浄水が吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１５－１６８９９４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１記載の水洗大便器では、２つのリム吐水口、及びゼット吐水口から吐出される洗浄水の瞬間流量は、図８に示すように推移し、貯水タンク装置に貯留された洗浄水を便器洗浄に十分に活用できていない。図８は、特許文献１に記載されているような、単一の導水路に流入した洗浄水が分岐されて、リム吐水口及びジェット吐水口から吐出されるタイプの水洗大便器における洗浄水の瞬間流量の一例を、比較例として示すグラフである。
【０００５】
即ち、このようなタイプの水洗大便器では、排水弁が開弁された直後に大流量の洗浄水がゼット吐水口から吐出され、その後、２つのリム吐水口から吐出される洗浄水の瞬間流量が緩やかに立ち上がる。そして、排水弁が閉弁されると、２つのリム吐水口から吐出される洗浄水が即座に停止される一方、ゼット吐水口からの吐水は、閉弁後も所定時間継続される。これは、リム吐水口は高い位置にあるため、排水弁が閉弁されると直ぐ吐水が停止されるのに対し、ゼット吐水口は低い位置にあるため、排水弁の閉弁後も導水路内に残留している洗浄水が吐出されるためである。このように、特許文献１記載の水洗大便器では、リム吐水が継続される時間が短く、ボウル面を十分に洗浄できない可能性がある。また、ボウル面を十分に洗浄するために、リム吐水の時間を長くしようとすると洗浄水量全体が大幅に増加してしまい、節水化を実現することができない。
【０００６】
従って、本発明は、洗浄水タンクに貯留された洗浄水を使用して、リム吐水時間を十分に確保しながら、節水化も実現することができる水洗大便器装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述した課題を解決するために、本発明は、洗浄水タンクに貯留された洗浄水により洗浄を行う水洗大便器装置であって、ボウル部、及びこのボウル部の下部から延びる排水トラップ管路を備えた水洗大便器本体と、この水洗大便器本体のボウル部を洗浄するための洗浄水を貯留する洗浄水タンク本体と、この洗浄水タンク本体に設けられ、水洗大便器本体に備えられた１つ又は複数のリム吐水口からの洗浄水の吐出、停止を制御するリム用排水弁と、洗浄水タンク本体に設けられ、水洗大便器本体に備えられたジェット吐水口からの洗浄水の吐出、停止を制御するジェット用排水弁と、水洗大便器本体に設けられ、リム用排水弁を介して排出された洗浄水を１つ又は複数のリム吐水口へ導くリム導水路と、水洗大便器本体に設けられ、ジェット用排水弁を介して排出された洗浄水をジェット吐水口へ導くジェット導水路と、を有し、１つ又は複数のリム吐水口の断面積を合計した面積が、ジェット吐水口の断面積よりも小さいことを特徴としている。
【０００８】
このように構成された本発明によれば、洗浄水タンク本体の洗浄水が、リム用排水弁、リム導水路を介してリム吐水口から吐出されると共に、ジェット用排水弁、ジェット導水路を介して洗浄水がジェット吐水口から吐出される。このため、リム吐水口から吐出される洗浄水量、及びジェット吐水口から吐出される洗浄水量を独立して制御することができ、リム吐水量を十分に確保し、ボウル部を十分に洗浄することができる。さらに、リム吐水口の断面積を合計した面積が、ジェット吐水口の断面積よりも小さいので、リム吐水口からの吐水時間を十分に確保しても、使用する洗浄水量が大幅に増加することはなく、節水化を実現することができる。
【０００９】
本発明において、好ましくは、リム導水路は、リム用排水弁から１つ又は複数のリム吐水口へ至る経路の中で、１つ又は複数のリム吐水口が、何れも最も低い位置にある。
【００１０】
このように構成された本発明によれば、リム導水路が、リム用排水弁から１つ又は複数のリム吐水口へ至る経路の中で、１つ又は複数のリム吐水口が、何れも最も低い位置にあるので、リム用排水弁を介して排出された洗浄水が遠回りすることなくリム吐水口から吐出される。この結果、リム吐水口から吐出される洗浄水の瞬間流量が短時間で立ち上がり、吐水時間を抑えても、十分な洗浄効果を得ることができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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