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公開番号2025171016
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024075962
出願日2024-05-08
発明の名称水栓装置
出願人TOTO株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類E03C 1/05 20060101AFI20251113BHJP(上水;下水)
要約【課題】操作部からの温度調整操作の応答性の低下を抑えること。
【解決手段】実施形態に係る水栓装置は、吐水部と、吐水部への湯水を混合する湯水混合部と、湯水混合部を動作させるアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御部と、吐水温度の上下を制御部に送信する操作部と、吐水温度を測定する吐水温度センサと、吐水温度を使用者に報知する表示部とを備え、湯水混合部は、水流入口、湯流入口、混合湯水流出口が形成された本体ケーシングと、混合湯水の温度に応じて変化し、湯流入口および水流入口の開度を調整可能な感温付勢部と、本体ケーシング内に軸方向に摺動自在に組み込まれ、湯流入口および水流入口の開度を調整可能な弁体とを有し、制御部は、吐水温度を上下させる操作が行われた場合に、決められた位置または決められた駆動量だけアクチュエータを駆動して弁体の位置調整が可能であり、表示部は、吐水部の吐水時に吐水温度を表示する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
吐水を行う吐水部と、
前記吐水部に供給する湯水を混合する湯水混合部と、
前記湯水混合部を動作させるアクチュエータと、
前記アクチュエータを制御する制御部と、
使用者による前記吐水部からの吐水温度を上下させる操作信号を前記制御部に送信する操作部と、
前記吐水温度を測定するための吐水温度センサと、
前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度を使用者に報知するための表示部と
を備え、
前記湯水混合部は、
水流入口、湯流入口および混合湯水流出口が形成された本体ケーシングと、
混合湯水の温度に応じて変化する感温付勢部であり、前記湯流入口および前記水流入口の開度を調整可能な感温付勢部と、
前記本体ケーシングの内部において軸方向に摺動自在に組み込まれ、前記湯流入口および前記水流入口の開度を調整可能な弁体と
を有し、
前記制御部は、
前記操作部において前記吐水温度を上下させる操作が行われた場合に、予め決められた位置に前記アクチュエータを駆動することで、または、予め決められた駆動量だけ前記アクチュエータを駆動することで、前記弁体の軸方向の位置の調整を行う吐水モードを実行可能であり、
前記表示部は、
前記吐水部が吐水を行っているときに前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度を表示する、水栓装置。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記吐水部から吐水されている間、前記表示部に、所定の第1時間ごとに前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度の移動平均値を表示させる、請求項1に記載の水栓装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記吐水部から吐水されている間、前記表示部に、前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度を所定の第2時間ディレイさせてから表示させる、請求項1に記載の水栓装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記吐水部が吐水を行っていないときには、前記操作部から前記吐水温度を上下させる操作信号が送信されても、前記アクチュエータを静止状態に維持する、請求項1に記載の水栓装置。
【請求項5】
前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度を記憶するための記憶部
を備え、
前記制御部は、
前記吐水部からの吐水が終了すると、前記吐水温度センサによって吐水終了の直前に測定された前記吐水温度を前記記憶部に記憶させ、
前記吐水部からの次回の吐水が開始されると、前記表示部に、前記記憶部に記憶された前記吐水温度を所定の第3時間表示させる、請求項4に記載の水栓装置。
【請求項6】
前記湯流入口からの湯の温度を測定するための給湯温度センサ
を備え、
前記制御部は、
前記給湯温度センサによって測定された温度が所定の第1温度を超えるまで、前記操作部から前記吐水温度を上下させる操作信号が送信されても、前記アクチュエータを静止状態に維持する、請求項1に記載の水栓装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記吐水部からの吐水が開始されると、前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度が所定の第2温度を超えてから前記表示部への表示を開始する、請求項6に記載の水栓装置。
【請求項8】
前記表示部は、前記操作部に設けられる、請求項1に記載の水栓装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、水栓装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、SMA(Shape Memory Alloy:形状記憶合金)サーモバルブをアクチュエータで動作させる電子式温調バルブを備えた水栓装置において、吐水時の吐水温度の調整のため、アクチュエータのフィードバック制御を行うことが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-21328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の水栓装置では、アクチュエータのフィードバック制御による温度制御とSMAによる温度調整とを重複して行うと吐水温度が安定するまでに時間がかかることから所定の条の件下でのみフィードバック制御を行うが、吐水時の吐水温度を調整する場合に使用者によって操作される操作部からの温度調整操作の応答性が低下するおそれがある。
【0005】
実施形態の一態様は、操作部からの温度調整操作の応答性の低下を抑えることができる水栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係る水栓装置は、吐水を行う吐水部と、前記吐水部に供給する湯水を混合する湯水混合部と、前記湯水混合部を動作させるアクチュエータと、前記アクチュエータを制御する制御部と、使用者による前記吐水部からの吐水温度を上下させる操作信号を前記制御部に送信する操作部と、前記吐水温度を測定するための吐水温度センサと、前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度を使用者に報知するための表示部とを備え、前記湯水混合部は、水流入口、湯流入口および混合湯水流出口が形成された本体ケーシングと、混合湯水の温度に応じて変化する感温付勢部であり、前記湯流入口および前記水流入口の開度を調整可能な感温付勢部と、前記本体ケーシングの内部において軸方向に摺動自在に組み込まれ、前記湯流入口および前記水流入口の開度を調整可能な弁体とを有し、前記制御部は、前記操作部において前記吐水温度を上下させる操作が行われた場合に、予め決められた位置に前記アクチュエータを駆動することで、または、予め決められた駆動量だけ前記アクチュエータを駆動することで、前記弁体の軸方向の位置の調整を行う吐水モードを実行可能であり、前記表示部は、前記吐水部が吐水を行っているときに前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度を表示する。
【0007】
かかる構成によれば、アクチュエータのフィードバック制御などを行わない構成であるため、操作部からの温度調整操作の応答性の低下を抑えることができる。また、吐水部の吐水中に吐水温度センサの測定結果に基づいてアクチュエータを駆動させないため、吐水部の吐水中に給水および給湯の温度変化や圧力変動があった場合に安定した吐水温度にならないことを抑制できる。また、表示部には、制御部に送信する設定温度ではなく、実際の吐水温度が表示されるため、設定温度と実際の吐水温度との相違による使用者の違和感を低減できる。
【0008】
また、上記の水栓装置において、前記制御部は、前記吐水部から吐水されている間、前記表示部に、所定の第1時間ごとに前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度の移動平均値を表示させる。
【0009】
かかる構成によれば、所定の第1時間ごとに吐水温度の移動平均値を表示させることで、吐水温度が安定した後には、表示される温度が目まぐるしく変化することがなくなり、使用者にとって快適な使用が可能となる。
【0010】
また、上記の水栓装置において、前記制御部は、前記吐水部から吐水されている間、前記表示部に、前記吐水温度センサによって測定された前記吐水温度を所定の第2時間ディレイさせてから表示させる。
(【0011】以降は省略されています)

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