特許ウォッチ

公開番号2025152994
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055232
出願日2024-03-29
発明の名称塗布装置
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B05C 5/00 20060101AFI20251002BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】高粘度体の曳糸を切断する信頼性を向上することができる塗布装置を提供する。
【解決手段】塗布装置は、被吐出媒体を支持する金属製の支持部と、高粘度体を被吐出媒体に塗布するノズルを先端に有するシリンジと、ノズルと支持部との間に電圧を印加する電源と、ノズルが相対的に被吐出媒体に近付くように又は被吐出媒体から遠ざかるようにシリンジ、支持部、並びに、シリンジおよび支持部、のうち何れか一つを移動させる駆動部と、制御装置と、を備え、制御装置は、電源によりノズルと支持部との間に電圧を印加した状態でノズルから被吐出媒体に高粘度体を吐出させる第1処理と、第1処理が終了した後、駆動部により支持部をノズルに近付けてノズルにより被吐出媒体上の高粘度体を圧縮させる第2処理と、第2処理が終了した後、駆動部により支持部をノズルから遠ざける第3処理と、を実行する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
高粘度体を被吐出媒体に塗布する塗布装置であって、
前記被吐出媒体を支持する金属製の支持部と、
前記高粘度体を前記被吐出媒体に塗布するノズルを先端に有するシリンジと、
前記ノズルと前記支持部との間に電圧を印加する電源と、
前記ノズルが相対的に前記被吐出媒体に近付くように又は前記被吐出媒体から遠ざかるように前記シリンジ、前記支持部、並びに、前記シリンジおよび前記支持部、のうち何れか一つを移動させる駆動部と、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記電源により前記ノズルと前記支持部との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから前記被吐出媒体に前記高粘度体を吐出させる第１処理と、
前記第１処理が終了した後、前記駆動部により前記支持部を前記ノズルに近付けて前記ノズルにより前記被吐出媒体上の前記高粘度体を圧縮させる第２処理と、
前記第２処理が終了した後、前記駆動部により前記支持部を前記ノズルから遠ざける第３処理と、を実行する、塗布装置。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記制御装置は、前記第２処理において、前記ノズルの先端が前記被吐出媒体に吐出された前記高粘度体の表面と前記被吐出媒体との間に位置するように前記駆動部により前記シリンジ、前記支持部、並びに、前記シリンジおよび前記支持部、のうち何れか一つを前記ノズルに近付ける、請求項１に記載の塗布装置。
【請求項３】
前記制御装置は、前記第２処理において、前記ノズルの先端が前記被吐出媒体から前記ノズルの内径に相当する距離以下の距離だけ離間する位置に位置するように前記駆動部により前記シリンジ、前記支持部、並びに、前記シリンジおよび前記支持部、のうち何れか一つを前記ノズルに近付ける、請求項１に記載の塗布装置。
【請求項４】
前記高粘度体は、１０Ｐａ・ｓよりも高い粘度を有している、請求項１に記載の塗布装置。
【請求項５】
前記シリンジを加熱する第１加熱部をさらに備える、請求項１に記載の塗布装置。
【請求項６】
前記ノズルを加熱する第２加熱部をさらに備える、請求項１に記載の塗布装置。
【請求項７】
前記被吐出媒体又は前記支持部を加熱するヒータをさらに備える、請求項１に記載の塗布装置。
【請求項８】
高粘度体を被吐出媒体に塗布する塗布装置であって、
前記被吐出媒体を支持する金属製の支持部と、
前記高粘度体を前記被吐出媒体に塗布するノズルを先端に有するシリンジと、
前記ノズルと前記支持部との間に電圧を印加する電源と、
前記ノズルが相対的に前記被吐出媒体に近付くように又は前記被吐出媒体から遠ざかるように前記シリンジ、前記支持部、並びに、前記シリンジおよび前記支持部、のうち何れか一つを移動させる駆動部と、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記被吐出媒体に吐出されるべき前記高粘度体の表面の高さ位置に相当する高さ位置に前記ノズルの先端が位置するように前記駆動部により前記シリンジ、前記支持部、並びに、前記シリンジおよび前記支持部、のうち何れか一つを移動させる第１処理と、
前記第１処理が終了した後、前記電源により前記ノズルと前記支持部との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから前記被吐出媒体に前記高粘度体を吐出させる第２処理と、
前記第２処理が終了した後、吐出された前記高粘度体から前記ノズルが遠ざかるように前記駆動部により前記シリンジ、前記支持部、並びに、前記シリンジおよび前記支持部、のうち何れか一つを移動させる第３処理と、を実行する、塗布装置。
【請求項９】
前記高粘度体は、１０Ｐａ・ｓよりも高い粘度を有している、請求項８に記載の塗布装置。
【請求項１０】
前記シリンジを加熱する第１加熱部をさらに備える、請求項８に記載の塗布装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、高粘度体を被吐出媒体に塗布する塗布装置に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、インク組成物として溶媒中に帯電性色材粒子を分散させた絶縁性インクを用い、当該インク組成物に静電力を作用させてインク組成物の曳糸を形成し、所定範囲内の周波数による振動を当該曳糸に付与して曳糸を分断させてインク滴を形成することが知られている（特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第４４２１８８８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記従来技術の発明では曳糸が切断されない恐れや、振動を付与した後一定時間が経過した後に切断される恐れがあった。そのため、高粘度体がノズル先端周辺又は被吐出媒体上に残留するという問題がある。
【０００５】
そこで、本開示は高粘度体の曳糸を切断する信頼性を向上することができる塗布装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示の塗布装置は、高粘度体を被吐出媒体に塗布する塗布装置であって、前記被吐出媒体を支持する金属製の支持部と、前記高粘度体を前記被吐出媒体に塗布するノズルを先端に有するシリンジと、前記ノズルと前記支持部との間に電圧を印加する電源と、前記ノズルが相対的に前記被吐出媒体に近付くように又は前記被吐出媒体から遠ざかるように前記シリンジ、前記支持部、並びに、前記シリンジおよび前記支持部、のうち何れか一つを移動させる駆動部と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記電源により前記ノズルと前記支持部との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから前記被吐出媒体に前記高粘度体を吐出させる第１処理と、前記第１処理が終了した後、前記駆動部により前記支持部を前記ノズルに近付けて前記ノズルにより前記被吐出媒体上の前記高粘度体を圧縮させる第２処理と、前記第２処理が終了した後、前記駆動部により前記支持部を前記ノズルから遠ざける第３処理と、を実行するものである。
【０００７】
本開示に従えば、第１処理の終了後に実行される第２処理によって、支持部をノズルに近付けることで当該ノズルにより被吐出媒体上の高粘度体を圧縮させる。これにより、被吐出媒体とノズルとの間における高粘度体が押しつぶされてその表面積が小さくなる結果、当該高粘度体における表面張力が大きくなる。この状態から、第３処理によって支持部がノズルから遠ざかるように移動することで高粘度体の曳糸が切断され易くなる。よって、高粘度体の曳糸を切断する信頼性を向上することができる。また、第２処理において支持部をノズルに近付けることで、ノズル先端周辺に残留する高粘度体の量を減らすことができる。これにより、第３処理の際に高粘度体の曳糸が発生する可能性も低減される。
【発明の効果】
【０００８】
本開示によれば、高粘度体の曳糸を切断する信頼性を向上することができる塗布装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
一実施形態に係る塗布装置の構成を示す模式図である。
図１の塗布装置の構成を示すブロック図である。
（ａ）乃至（ｃ）は高粘度体の吐出制御を説明するための図である。
塗布装置における処理の流れを示すフローチャートである。
（ａ）および（ｂ）は高粘度体の吐出制御を説明するための図である。
（ａ）および（ｂ）は高粘度体の吐出制御を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本開示の実施形態に係る塗布装置について図面を参照して説明する。以下に説明する塗布装置は本開示の一実施形態に過ぎない。従って、本開示は以下の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除および変更が可能である。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許