TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025152052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053762
出願日2024-03-28
発明の名称フェード検知装置
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人サトー
主分類F16D 66/00 20060101AFI20251002BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】フェードを精度良く検知することができるフェード検知装置を提供する。
【解決手段】フェード検知装置1は、トレーラ2に設けられたブレーキ3のフェードを検知するものであって、ブレーキ3を動作させたときに生じる摩擦熱量に応じて変化する物理量の一例であるブレーキ温度を取得する測温部5と、測温部5により取得されたブレーキ温度を用いてフェードが発生しているか否かを判定する演算部13と、を備える。演算部13は、ブレーキの温度の変化率を求め、その変化率に応じてフェードが発生しているか否かを判定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車両(2)に設けられたブレーキ(3)のフェードを検知するフェード検知装置であって、
前記ブレーキを動作させたときに生じる摩擦熱量に応じて変化する物理量を取得する物理量取得部(5)と、
前記物理量取得部により取得された前記物理量を用いて前記フェードが発生しているか否かを判定する判定部(13)と、
を備えるフェード検知装置。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記物理量取得部が取得する前記物理量は、前記ブレーキの温度であり、
前記判定部は、前記ブレーキの温度の変化率を求め、その変化率に応じて前記フェードが発生しているか否かを判定する請求項1に記載のフェード検知装置。
【請求項3】
さらに、前記車両の状態を推定する車両状態推定部(8)を備え、
前記判定部は、前記フェードが発生しているか否かを判定する際、前記車両状態推定部により推定された前記車両の状態も考慮するようになっている請求項1または2に記載のフェード検知装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記車両状態推定部により推定された前記車両の状態が、前記フェードが起こり易い特定の状態であるか否かを判断し、
前記特定の状態であると判断した場合には前記フェードが発生しているか否かの判定を行い、
前記特定の状態ではないと判断した場合には前記フェードが発生しているか否かの判定を行わない請求項3に記載のフェード検知装置。
【請求項5】
さらに、前記車両の状態を推定する車両状態推定部(8)を備え、
前記判定部は、
前記ブレーキの温度の変化率が所定の閾値未満である場合に前記フェードが発生していると判定するようになっており、
前記車両状態推定部により推定された前記車両の状態について前記フェードの起こり易さの度合いを判断し、
前記車両の状態が前記フェードの起こり易さの度合いが高いほど前記閾値を大きい値に設定する請求項2に記載のフェード検知装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられたブレーキのフェードを検知するフェード検知装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
車両の走行中にブレーキを連続使用した結果、摩擦係数の低下により制動力が低下する現象であるフェードが発生した場合、その車両は、運転者がブレーキペダルを踏んでも停車しなくなるおそれがある。そこで、従来からフェード状態を検知するための技術が考えられている。特許文献1、2には、ブレーキまたはブレーキ周辺の温度を計測し、その計測結果に基づいて異常な高温である異常高温のおそれがあることが検出されると運転者に対して警告を出す、といった技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-125285号公報
特開平09-329170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2に開示された従来技術は、異常高温を検出してフェード状態を推定するものとなっている。そのため、これら従来技術では、例えばドラムブレーキへの適用を想定した場合、実際にはブレーキシューにおけるブレーキライニングの材質、厚さなどの影響により、フェード時のブレーキまたはブレーキ周辺の温度にばらつきが生じることから、精度良くフェード状態を検出して警告を出すことが困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フェードを精度良く検知することができるフェード検知装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載のフェード検知装置は、車両(2)に設けられたブレーキ(3)のフェードを検知するものであって、前記ブレーキを動作させたときに生じる摩擦熱量に応じて変化する物理量を取得する物理量取得部(5)と、前記物理量取得部により取得された前記物理量を用いて前記フェードが発生しているか否かを判定する判定部(13)と、を備える。上記した摩擦熱量はブレーキの制動力に比例する。そのため、上記構成よれば、フェードによる制動力の低下を摩擦熱量の低下として検出することができる。すなわち、上記構成では、ブレーキを動作させたときの、つまり制動中の摩擦熱量に応じて変化する物理量を監視し、その物理量に基づいてフェードを検知することができる。したがって、上記構成によれば、フェードを精度良く検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
一実施形態に係る車両とフェード検知装置との構成を模式的に示す図
一実施形態に係るブレーキの構成を模式的に示す図
一実施形態に係るフェード検知装置の構成を示すブロック図
一実施形態に係るブレーキ信号とブレーキ温度との関係の一例を示すタイミングチャート
一実施形態に係る車両の走行開始の時点ブレーキを疑似的に引きずらせてブレーキ温度の温度上昇の度合いを確認した実験の結果を示す図
一実施形態に係るフェード検知処理についての第1具体例を示すフローチャート
一実施形態に係るフェード検知処理についての第2具体例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、フェード検知装置の実施形態について図面を参照して説明する。
<全体構成>
本実施形態のフェード検知装置1は、トラック、バスおよびトレーラなどの車両に搭載することができる。ここでは、図1に示すように、フェード検知装置1が車両の一例であるトレーラ2に搭載された場合を例にして説明を行うこととする。
【0008】
フェード検知装置1は、トレーラ2に設けられたブレーキ3のフェードを検知する。トレーラ2は、トラクタヘッド4の後方に連結して牽引されるものである。トレーラ2は、両端にタイヤが取り付けられた3本の車軸を有する。各車軸の両端には、それぞれドラムブレーキであるブレーキ3が設けられている。
【0009】
<ブレーキの構成>
図2に示すように、フェード検知装置1によるフェードの検知対象となるブレーキ3は、ブレーキドラム31と、ブレーキシュー32と、ブレーキライニング33と、Sカム34と、リターンスプリング35と、を備える。ブレーキドラム31は、底面が除去された円筒状の部材である。ブレーキドラム31は、車軸に連結され、タイヤとともに回転するように構成されている。ブレーキシュー32は、シューリムであるリム部36と、シューウェブである補強部37と、を有する。
【0010】
リム部36は、所定の幅および厚みで長手方向に延びる帯状、つまり長尺の板状であり、長手方向に沿って円弧状に湾曲した部材である。すなわち、リム部36は、周方向に湾曲して延びる帯状の板材である。補強部37は、リム部36の凹面、つまりブレーキライニング33と反対側の内周面36aから、リム部36の周方向に沿って、リム部36に対して垂直に突出する部材である。すなわち、補強部37は、リム部36の幅方向の中央部分において、リム部36の周方向に沿って形成された板状の部材である。なお、リム部36の幅方向とは、ブレーキ3が取り付けられる車軸の方向である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社デンソー
車載器
10日前
株式会社デンソー
接合体
24日前
株式会社デンソー
ステータ
25日前
株式会社デンソーエレクトロニクス
発音装置
14日前
株式会社デンソー
ステータ
10日前
株式会社デンソー
ステータ
25日前
株式会社デンソー
反力装置
4日前
株式会社デンソー
ステータ
10日前
株式会社デンソー
ねじ部材
10日前
株式会社デンソー
電子装置
4日前
株式会社デンソー
電子装置
5日前
株式会社デンソー
電子装置
14日前
株式会社デンソー
半導体装置
10日前
株式会社デンソー
農業用装置
6日前
株式会社デンソー
レーダ装置
14日前
株式会社デンソーテン
インバータ
4日前
株式会社デンソー
レーダ装置
3日前
株式会社デンソー
電子制御装置
25日前
株式会社デンソー
通信システム
14日前
株式会社デンソー
電子制御装置
14日前
株式会社デンソー
電圧検出回路
6日前
株式会社デンソー
電力変換装置
6日前
株式会社デンソー
光位相変調器
24日前
株式会社デンソーエアクール
換気空調装置
11日前
株式会社デンソー
衝突予測装置
5日前
株式会社デンソー
電気化学セル
14日前
株式会社デンソー
電波吸収装置
14日前
株式会社デンソー
車載システム
4日前
株式会社デンソー
車載システム
4日前
株式会社デンソー
電子制御装置
10日前
株式会社デンソー
制御システム
17日前
株式会社デンソーテン
車載映像装置
10日前
株式会社デンソー
フィルタ回路
18日前
株式会社デンソー
電力変換装置
18日前
株式会社デンソー
運航管理装置
3日前
株式会社デンソー
運転支援装置
5日前
続きを見る