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公開番号2025149593
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024050335
出願日2024-03-26
発明の名称データ集積装置およびデータ集積システム
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G08C 17/00 20060101AFI20251001BHJP(信号)
要約【課題】ワイヤレスセンサ付き軸受の送信データを効率よく取得することが可能なデータ集積装置を提供する。
【解決手段】外輪、内輪、発電機、センサ、および無線デバイスを有するワイヤレスセンサ付き軸受の無線デバイスから送信されたデータを受信して蓄積し、ワイヤレスセンサ付き軸受の無線デバイスと通信する第1データ通信部と、データを蓄積するデータ蓄積部と、第1データ通信部およびデータ蓄積部の動作を制御する制御部とを備え、制御部が無線デバイスの通信状態に応じて選択可能なデータ取得パターンを複数有し、選択されたデータ取得パターンにあらかじめ設定されたデータの取得および蓄積の条件に従って、ワイヤレスセンサ付き軸受の無線デバイスが送信するデータの取得および蓄積の動作を行う、データ集積装置。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
外輪、内輪、発電機、センサ、および無線デバイスを有するワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスから送信されたデータを受信して蓄積するデータ集積装置であって、
前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスと通信する第1データ通信部と、前記無線デバイスから取得した前記データが蓄積されるデータ蓄積部と、前記第1データ通信部および前記データ蓄積部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部が前記無線デバイスの通信状態に応じて選択可能なデータ取得パターンを複数有し、選択された前記データ取得パターンにあらかじめ設定された前記データの取得および蓄積の条件に従って、前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスが送信する前記データの取得および蓄積の動作を行う、
データ集積装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載のデータ集積装置であって、
前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスとの前記通信状態が、前記内輪と前記外輪との前記相対回転速度が変動して通信の接続と切断が繰り返し生じる状態の場合に、通信可能時にのみ前記無線デバイスが送信する前記データの取得および蓄積の動作を行う、
データ集積装置。
【請求項3】
請求項2に記載のデータ集積装置であって、
前記通信可能時の回転速度が予め設定された回転速度の範囲である場合に、または、前記センサが出力した前記通信可能時の前記データを参照して、前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスが送信する前記データの取得および蓄積の動作を行う、
データ集積装置。
【請求項4】
請求項1に記載のデータ集積装置であって、
前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスとの前記通信状態が、常時通信が可能な状態の場合、時間情報または前記センサが出力した前記データを参照した切替えによる予め設定された取得期間と非取得期間との繰り返しによって、前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスが送信する前記データの取得および蓄積の動作を行う、
データ集積装置。
【請求項5】
請求項1に記載のデータ集積装置であって、
前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスとの前記通信状態に応じて、予め設定された条件に基づいて前記データ取得パターンを自動で切り替えて、前記無線デバイスが送信する前記データの取得および蓄積の動作を行う、
データ集積装置。
【請求項6】
請求項1に記載のデータ集積装置であって、
前記データ集積装置は、外部端末と通信する第2データ通信部を備える、
データ集積装置。
【請求項7】
外輪、内輪、発電機、センサ、および無線デバイスを備えるワイヤレスセンサ付き軸受であって、前記発電機が前記内輪と前記外輪との相対回転によって前記センサおよび前記無線デバイスで消費する電力を発電し、前記無線デバイスが前記センサの出力するデータを送信するワイヤレスセンサ付き軸受と、
前記無線デバイスが送信した前記データを受信して蓄積するデータ集積装置であって、前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスと通信する第1データ通信部と、前記無線デバイスから取得した前記データが蓄積されるデータ蓄積部と、前記第1データ通信部および前記データ蓄積部の動作を制御する制御部とを備えるデータ集積装置と、
を具備するデータ集積システムであって、
前記制御部が前記無線デバイスの通信状態に応じて選択可能なデータ取得パターンを複数有し、選択された前記データ取得パターンにあらかじめ設定された前記データの取得および蓄積の条件に従って、前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスが送信する前記データの取得および蓄積の動作を行う、
データ集積システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、データ通信を行うワイヤレスセンサ付き軸受等の電子部品からの通信データを集積するデータ集積装置およびデータ集積システムに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
発電機、検出センサ、無線送信処理を行う無線デバイスおよび制御回路等の電子回路基板が標準の軸受からはみ出すことなく実装されたワイヤレスセンサ付き軸受が知られている。特許文献1にワイヤレスセンサ付き軸受が開示されている。ワイヤレスセンサ付き軸受は、製造現場等の設備の回転部に組み込まれ、設備の状態を監視する。これにより製造現場、発電施設やインフラ設備等における突発的な設備停止を回避でき、また計画的にメンテナンスや部品交換することで稼働率向上を図ることが可能となる。
【0003】
ワイヤレスセンサ付き軸受は、例えば内輪回転で用いられる軸受の一方端に発電機及び電子回路基板を配置し、軸受外輪にはステータが固定され、ステータにはコイルが保持される。また軸受内輪にはロータとしてN極S極が交互に着磁された磁気リングが固定される。軸受の内外輪の相対回転に伴い、電磁誘導作用によりコイルに交流電圧が生成される。各回路やセンサ、無線デバイスを搭載する電子回路基板は、ステータを介して軸受外輪に固定され、さらに電子回路保護材で封止される。発電機で生成した交流電圧は電源回路へ入力される。電源回路によって、交流電圧を直流電圧へ整流し、さらに必要以上に得られる電圧を電圧制限回路で所定の電圧まで降圧させる。その後、昇降圧DCDCコンバータでセンサや無線モジュールの動作に必要な一定電圧を得る。センサは加速度センサや温度センサ等であり、一定電圧下で駆動させて軸受の状態である加速度や温度等のセンサ信号を得る。回転速度は発電機の交流出力を処理して得られる。例えば交流出力の交番周波数やピーク電圧から回転速度情報の取得が可能である。
【0004】
得られたセンサ信号と回転速度のデータを、例えばBluetooth Low Energy(2.4GHz)等の規格に従って、無線デバイスによって電波で送信する。送信するセンサ信号は、用途に応じて監視モードや解析モードといったあらかじめ設定された複数モードから選択して切り替えることができる。例えば、監視モードでは連続的な監視を想定し、0.1秒間隔で温度、加速度の実効値、回転速度を取得しデータを送信する。解析モードでは、受信側で周波数解析を実施できるように、所定のサンプリング数の加速度データを取得し送信する。送信されたデータはパソコン等のデータ集積装置で受信する。設備の状態を長期にわたり連続監視する場合は、受信データが大容量になるため、データ保存容量の大きいデバイス(データロガー)と通信し、そのデータをパソコンなどで読み取るような構成が望ましい。一方、現場にタブレットやパソコンなどを持ち込んで、設備の状態を都度確認するような場合には、そのタブレット等と直接通信する構成が有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-72170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されたワイヤレスセンサ付き軸受は、上述のように発電機及び電子回路基板を備えており、発電機が軸受内外輪の相互回転または相対回転により発電し、搭載する電子回路やセンサ、無線デバイスを駆動することで、得られたセンサ信号と回転速度のデータを無線デバイスで送信する。そのため、回転輪の回転速度がある値以上にならないと搭載する電子回路等の駆動に必要な電力が発電できずデータが送信されない。その場合、現場でタブレット等を用いてデータを取得し確認する場合に、データが送信可能となるタイミングまでの待ち時間が発生する。また、設備の回転速度が他の設備や周囲環境に依存して不規則に変化する場合、データ送信タイミングが予測できないため、同様に待ち時間が発生し効率が悪い。加えて、設備の回転速度が略一定の場合、現場にタブレット等を持ち込んでデータの時系列変化を確認する際に、受信データが大容量になるためデータ処理が煩雑になり作業性が悪い。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記の従来技術の課題を解決すべく、ワイヤレスセンサ付き軸受の送信データを効率よく取得することが可能なデータ集積装置、およびデータ集積システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
概して、本発明のデータ集積装置は、例えばワイヤレスセンサ付き軸受の通信状態に応じて選択可能なデータ取得パターンを複数有し、ワイヤレスセンサ付き軸受が送信するデータの取得および蓄積を行う。ワイヤレスセンサ付き軸受を組み込んだ設備側の回転部において回転速度が変動して通信の接続と切断が繰り返し生じる前記通信状態の場合、通信可能時にのみデータの取得および集積を行う。また通信可能時において前記回転速度の値が予め定めた範囲にある場合にデータの取得および集積を行う。常時通信が可能な前記通信状態の場合、予め設定された取得期間と非取得期間のデータ取得パターンでデータの取得および集積を行う。データ取得パターンは、作業者によって選択されるか、前記通信状態に応じて自動で選択される。
【0009】
本発明に係るデータ集積装置は、
外輪、内輪、発電機、センサ、および無線デバイスを有するワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスから送信されたデータを受信して蓄積するデータ集積装置であって、
前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスと通信する第1データ通信部と、前記無線デバイスから取得した前記データが蓄積されるデータ蓄積部と、前記第1データ通信部および前記データ蓄積部の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部が前記無線デバイスの通信状態に応じて選択可能なデータ取得パターンを複数有し、選択された前記データ取得パターンにあらかじめ設定された前記データの取得および蓄積の条件に従って、前記ワイヤレスセンサ付き軸受の前記無線デバイスが送信する前記データの取得および蓄積の動作を行う。
【0010】
前記無線デバイスの通信状態とは、例えば該通信が接続あるいは切断にある状態、または常時接続にある状態(安定状態)のことを言う。また前記内輪と前記外輪との相対回転とは、前記内輪と前記外輪とのうちの一方が固定輪となり、他方が固定輪に対して回転することを言う。ここで、例えば、前記ワイヤレスセンサ付き軸受はラジアル玉軸受であり、ワイヤレスセンサが軸受内に内蔵されていたり軸受外部に後付けで取り付けされているものであってよく、更にはワイヤレスセンサが軸受の近傍に配置されているものであってもよい。また前記無線デバイスは、有線構成に置き換えられてもよい。この場合センサはワイヤレスセンサである必要はない。なお上記ワイヤレスセンサ付き軸受の一例として、以下の軸受装置を含む。
外輪、内輪および転動体を含む軸受と、
前記外輪または前記内輪のいずれか一方に固定される磁気リングと、
前記磁気リングと前記軸受の径方向に対向するように配置され、前記外輪または前記内輪のいずれか他方に固定されるステータと、
回路基板と、を備え、
前記磁気リングと前記ステータとは、交流電力を生成する発電機を構成し、
前記回路基板は、前記軸受の状態を検出する少なくとも1つのセンサと、前記少なくとも1つのセンサの出力を無線で外部に送信するワイヤレス通信回路と、前記発電機で生成される交流電力を前記少なくとも1つのセンサおよび前記ワイヤレス通信回路で使用可能な直流電力に変換する電源回路と、を含む、
軸受装置。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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