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公開番号2025148073
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-07
出願番号2024048660
出願日2024-03-25
発明の名称共同乾燥調製施設
出願人株式会社サタケ
代理人弁理士法人山王坂特許事務所
主分類H02J 3/46 20060101AFI20250930BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】太陽光発電パネルが設置され、売電に依存せずに安定した低ランニングコスト化が可能な、共同乾燥調製施設を提供する。
【解決手段】共同乾燥調製施設1は、収穫された穀物を乾燥させる複数の乾燥機10と、太陽光発電パネル20で発電した電力を充電するための蓄電池30とを備えている。乾燥機10のうち少なくとも1台の乾燥機10-1は、商用電源60および蓄電池30から同時に電力を供給可能な構造である。複数の乾燥機10は、穀物の搬入が完了した乾燥機から順次、商用電源60の電力によって運転を開始する。運転中に商用電源60に対する電力のデマンド値が予め定めた閾値に達した場合、乾燥機10-1に対して、商用電源60と蓄電池30から同時に電力を供給する。これにより、商用電源のデマンド値を閾値以下に抑制する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
収穫された穀物を乾燥させる複数の乾燥機と、複数の前記乾燥機に前記穀物を順次搬入する搬送機と、太陽光発電パネルと、前記太陽光発電パネルによって発電された電力を蓄える蓄電池と、商用電源に対する電力のデマンド値を検出する検出部と、制御部とを有し、
複数の前記乾燥機のうち少なくとも1台の乾燥機は、商用電源および前記蓄電池から同時に電力を供給可能な構造であり、
前記制御部は、複数の乾燥機のうち前記穀物の搬入が完了した乾燥機から順次、商用電源によって運転を開始し、運転中に前記検出部が検出した前記デマンド値を受け取って、前記デマンド値が予め定めた閾値に達した場合、前記乾燥機のうち同時供給可能な前記乾燥機に商用電源と前記蓄電池から電力を供給することを特徴とする共同乾燥調製施設。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の共同乾燥調製施設であって、前記蓄電池の容量は、すべての前記乾燥機を前記搬送機によって前記穀物の搬入が完了した乾燥機から順次運転開始し、すべての前記乾燥機内の穀物の乾燥が完了するまで運転した場合に必要な電力の時間変化のうち、電力が前記閾値を超える時間と、前記閾値を超える電力の大きさとの積に対応する予め定めた必要電力量を少なくとも蓄えることができる容量であることを特徴とする共同乾燥調製施設。
【請求項3】
請求項2に記載の共同乾燥調製施設であって、前記制御部は、複数の前記乾燥機のうち1台目の乾燥機の運転を開始した日の予め定めた天気予報取得時刻において、翌日の天気予報を取得し、取得された天気予報が、晴、曇り、および、雨のいずれであるかに応じて、予め定めた充電パターンにより前記蓄電池を充電することを特徴とする共同乾燥調製施設。
【請求項4】
請求項3に記載の共同乾燥調製施設であって、前記蓄電池の容量は、前記必要電力量以上であって、前記必要電力量の2倍未満であり、
前記制御部は、取得された翌日の前記天気予報が、晴れまたは曇りの場合、前記天気予報取得時刻から予め定めた充電量判定時刻まで、前記太陽光発電パネルの発電した電力によって前記蓄電池を充電し、前記充電量判定時刻になったならば、前記蓄電池に蓄えられている電力量が前記必要電力量以上かどうかを判定し、前記必要電力量未満の場合、商用電源からの電力によって、乾燥開始時刻までの間に前記蓄電池を前記必要電力量まで充電することを特徴とする共同乾燥調製施設。
【請求項5】
請求項3に記載の共同乾燥調製施設であって、前記蓄電池の容量は、前記必要電力量以上であって、前記必要電力量の2倍未満であり、
前記制御部は、取得された翌日の前記天気予報が、雨の場合、その日の穀物受入停止を決定し、前記太陽光発電パネルの発電した電力によって前記蓄電池を充電した後、さらにその翌日の前記天気予報取得時刻に天気予報を取得し、取得された天気予報が、晴、曇り、および、雨のいずれであるかに応じて、前記蓄電池の予め定めた充電パターンを実行することを特徴とする共同乾燥調製施設。
【請求項6】
請求項3に記載の共同乾燥調製施設であって、前記蓄電池の容量は、前記必要電力量の2倍以上であり、
前記制御部は、前記天気予報取得時刻において天気予報を取得する前に、前記蓄電池の電力量の残量が、前記必要電力量以上かどうか判定し、前記残量が前記必要電力量以上である場合、前記天気予報取得時刻に取得する天気予報にかかわらず、乾燥開始時刻まで前記太陽光発電パネルの発電した電力によって前記蓄電池を充電することを特徴とする共同乾燥調製施設。
【請求項7】
請求項6に記載の共同乾燥調製施設であって、前記残量が前記必要電力量未満である場合、前記天気予報取得時刻において取得された天気予報が、晴、曇り、および、雨のいずれであるかに応じて、予め定めた充電パターンにより前記蓄電池を充電することを特徴とする共同乾燥調製施設。
【請求項8】
請求項3に記載の共同乾燥調製施設であって、同時供給可能な前記乾燥機は、ファンと、前記商用電源の電力で動作する第1モータと、前記蓄電池の電力で動作する第2モータとを備え、
前記第1モータと前記第2モータは、いずれも前記ファンの同一の回転軸を回転させることを特徴とする共同乾燥調製施設。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、収穫された穀物の籾を複数の利用者から受け入れて乾燥させるカントリーエレベータ、ライスセンタ等の共同乾燥調製施設に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
カントリーエレベータ等の大型の共同乾燥調製施設は、収穫期の荷受け作業、ならびに、乾燥作業に、複数の集塵ファンおよび複数の乾燥機を用いるため、多くの電力が必要である。そのため、施設の屋根上に太陽光パネルを設置し、太陽光発電を行うことにより、必要となる電力の一部を賄い、施設の省エネルギー化を行っている。また、農閑期においては、カントリーエレベータ内で必要な電力が収穫期よりも小さくなるため、太陽光パネルにより発電された電力を電力会社に売電していた。
【0003】
商用電源は、その月のデマンド値(30分間の使用電力の平均値)の最大値を月次最大需要電力とし、その月と直近11カ月間の月次最大需要電力のなかで最も大きい値を契約電力としている。契約電力が大きければ、電気料金も高くなる。そこで、デマンド値が、所定の値を超過しないように、例えば特許文献1には、電動射出成形機のデマンド値を逐次予測し、予測したデマンド電力が予め設定されている所定の許容電力を超過した場合、運転モードを切り換え、電動モータとヒータとに蓄電装置から電力を供給する装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、消火ポンプ、排煙ファン等の防災機器のように、始動時に大きな電流を必要とする設備の電動機および発電機に対し、汎用機を使用することで、デマンド値が所定の値を超過しないような工夫を行っている。すなわち、1台の負荷機器を2台の誘導電動機で動かす構造とすることが提案されている。具体的には、駆動源として第一誘導電動機と第二誘導電動機とを備え、第一誘導電動機の出力と第二誘導電動機の出力とを合わせて負荷機器の入力軸を作動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6948443号公報
特許第7247722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
国の施策について言及すれば、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が、2019年以降順次終了していくことになっている。前述したような、「カントリーエレベータの屋根上に設置した太陽光パネルで生じた電力を農閑期に売電する」といった施設の省エネ化、又は、コスト削減策では、もはや対応できなくなってきている。そのため、太陽光パネルの設置に要したイニシャルコストを回収することが難しくなり、太陽光パネルを設置する効果が限定的となるという問題が生じている。
【0007】
本発明の目的は、太陽光パネルが設置され、売電に依存せずに安定した低ランニングコスト化が可能な、共同乾燥調製施設を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の共同乾燥調製施設は、収穫された穀物を乾燥させる複数の乾燥機と、複数の乾燥機に穀物を順次搬入する搬送機と、太陽光発電パネルと、太陽光発電パネルによって発電された電力を蓄える蓄電池と、商用電源に対する電力のデマンド値(30分間の使用電力の平均値)を検出する検出部と、制御部とを有する。複数の乾燥機のうち少なくとも1台の乾燥機は、商用電源および蓄電池から同時に電力を供給可能な構造である。制御部は、複数の乾燥機のうち穀物の搬入が完了した乾燥機から順次、商用電源によって運転を開始し、運転中に検出部が検出したデマンド値を受け取って、デマンド値が予め定めた閾値に達した場合、乾燥機のうち同時供給可能な乾燥機に商用電源と蓄電池から電力を供給する。
【0009】
蓄電池の容量は、すべての乾燥機を搬送機によって穀物の搬入が完了した乾燥機から順次運転開始し、すべての乾燥機内の穀物の乾燥が完了するまで運転した場合に必要な電力の時間変化のうち、電力が閾値を超える時間と、閾値を超える電力の大きさとの積に対応する予め定めた必要電力量を少なくとも蓄えることができる容量であることが好ましい。
【0010】
制御部は、複数の乾燥機のうち1台目の乾燥機の運転を開始した日の予め定めた天気予報取得時刻において、翌日の天気予報を取得し、取得された天気予報が、晴、曇り、および、雨のいずれであるかに応じて、予め定めた充電パターンにより蓄電池を充電する構成にすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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