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公開番号2025147163
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-06
出願番号2024047384
出願日2024-03-23
発明の名称再帰反射性立体成型体の製造方法
出願人ユニチカ株式会社,ユニチカスパークライト株式会社
代理人個人
主分類G02B 5/128 20060101AFI20250929BHJP(光学)
要約【課題】 湾曲部において再帰反射性が低下しにくく、支持体も立体形状に追随しやすいと共に立体形状を保持しやすい再帰反射性立体成型体を製造する方法を提供する。
【解決手段】 アクリル系粘着剤よりなる固着層2と、固着層2に埋設された透明微小球4と、固着層2と透明微小球4との間に設けられた反射層3とを備えた再帰性反射材を準備する工程、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が低融点ポリエステル共重合体よりなる芯鞘型マルチフィラメント糸で製編された伸長性編物よりなる支持体1を準備する工程、再帰性反射材の固着層2と支持体1とを当接して、再帰性反射材及び支持体1を積層して積層体を得る工程及び積層体に熱を与えて鞘成分を軟化又は溶融させて芯鞘型マルチフィラメント糸相互間を融着させると共に積層体を立体形状に成型する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
アクリル系粘着剤よりなる固着層と、該固着層に埋設された透明微小球と、該固着層と該透明微小球との間に設けられた反射層とを備えた再帰性反射材を準備する工程、
芯成分が高融点重合体よりなり、鞘成分が低融点重合体よりなる芯鞘型マルチフィラメント糸で製編され、該芯鞘型マルチフィラメント糸相互間が融着していない伸長性編物よりなる支持体を準備する工程、
前記再帰性反射材の前記固着層と前記支持体とを当接して、前記再帰性反射材及び前記支持体を積層して積層体を得る工程及び
前記積層体に熱を与えて前記鞘成分を軟化又は溶融させて前記芯鞘型マルチフィラメント糸相互間を融着させると共に前記積層体を立体形状に成型することを特徴とする再帰反射性立体成型体の製造方法。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
アクリル系粘着剤は、アクリル酸エステル系共重合体を主成分とするものである請求項1記載の再帰反射性立体成型体の製造方法。
【請求項3】
アクリル酸エステル系共重合体がポリイソシアネート系化合物によって硬化されている請求項2記載の再帰反射性立体成型体の製造方法。
【請求項4】
伸長性編物が緯編物である請求項1記載の再帰反射性立体成型体の製造方法。
【請求項5】
緯編物が丸編物である請求項4記載の再帰反射性立体成型体の製造方法。
【請求項6】
アクリル系粘着剤よりなる固着層と、該固着層に埋設された透明微小球と、該固着層と該透明微小球との間に設けられた反射層とを備えた再帰性反射材の該固着層に接合された支持体とよりなる積層体であって、
前記支持体は、芯成分が高融点重合体よりなり、鞘成分が低融点重合体よりなる芯鞘型マルチフィラメント糸で製編され、該芯鞘型マルチフィラメント糸相互間が融着していない伸長性編物である請求項1記載の再帰反射性立体成型体の製造方法に用いる積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は再帰反射性立体成型体の製造方法に関し、特に再帰反射性の機能を阻害せずに再帰性反射材を三次元的な立体に成型する方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
再帰性反射材は、交通標識等の表示用として、従来より広く使用されている。また、夜間に作業する人々の安全確保の観点から、警察、消防、土木・建築工事関係者等に再帰性反射材をたすきや腕章の形態で着用させることが広く行われている。これらの再帰性反射材は、いずれも平面形状で提供されている。
【0003】
平面形状の再帰性反射材は、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂からなる固着樹脂層と、固着樹脂層に埋設された透明微小球と、透明微小球と固着樹脂層の間に設けられた反射層とよりなるものである。そして、この再帰性反射材の支持体として、ポリエステル-綿タフタ織物よりなる支持体を固着樹脂層に積層接着したものである(特許文献1、実施例1)。したがって、これを立体形状に成型しようとすると固着樹脂層が破壊され、特に湾曲部において再帰反射性が低下するという欠点があった。また、支持体がタフタ織物であるため立体形状に追随しにくく、立体形状を保持しにくいと共に支持体が破れたりシワが入るという欠点があった。
【0004】
特許第5612790号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、立体成型した場合、湾曲部において再帰反射性が低下しにくく、支持体も立体形状に追随しやすいと共に立体形状を保持しやすい再帰反射性立体成型体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、固着層及び支持体として特定のものを採用することにより、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、アクリル系粘着剤よりなる固着層と、該固着層に埋設された透明微小球と、該固着層と該透明微小球との間に設けられた反射層とを備えた再帰性反射材を準備する工程、芯成分が高融点重合体よりなり、鞘成分が低融点重合体よりなる芯鞘型マルチフィラメント糸で製編され、該芯鞘型マルチフィラメント糸相互間が融着していない伸長性編物よりなる支持体を準備する工程、前記再帰性反射材の前記固着層と前記支持体とを当接して、前記再帰性反射材及び前記支持体を積層して積層体を得る工程及び前記積層体に熱を与えて前記鞘成分を軟化又は溶融させて前記芯鞘型マルチフィラメント糸相互間を融着させると共に前記積層体を立体形状に成型することを特徴とする再帰反射性立体成型体の製造方法に関するものである。
【0007】
本発明に用いる固着層2は、アクリル系粘着剤よりなるものである。アクリル系粘着剤は、粘弾性があるため、立体形状に変形させても、その形状によく追随するものである。アクリル系粘着剤としては、従来公知のものが用いられるが、特にアクリル酸エステル系共重合体を主成分とするものが好適に用いられる。アクリル酸エステル系共重合体としても、従来公知のものが用いられる。たとえば、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル及びアクリル酸2-ヒドロキシエチルを共重合したもの等が用いられる。アクリル酸エステル系共重合体を主成分とするアクリル系粘着剤は、その粘弾性を調整するため、ポリイソシアネート系化合物を添加して、適宜硬化させてもよい。硬化の程度、すなわち、ジイソシアネート系化合物等のポリイソシアネート系化合物の添加量を調整することにより、アクリル酸エステル系共重合体を弱硬化や半硬化するのが好ましい。
【0008】
固着層2には、得られる再帰反射性立体成型体の用途や要求される機能等に応じて、染料、顔料、蓄光性顔料、無機フィラー等の添加剤が含まれていてもよい。固着層2の厚みは、透明微小球4を埋設して保持できることを限度として、例えば15~300μm程度、好ましくは20~200μm程度がよい。
【0009】
透明微小球4は、固着層2一面に重なり合うことなく敷き詰められる。透明微小球4の屈折率は1.6~2.5程度である。このような屈折率を有する透明微小球4を使用することによって、反射層に焦点を合わせて優れた再帰反射性能を備えさせることができる。より一層優れた再帰反射性能を備えさせるという観点から、透明微小球4の屈折率として、好ましくは1.8~2.2、更に好ましくは1.9~2.1のものを使用するのがよい。透明微小球4の平均粒径は30~200μm、好ましくは45~65μm程度の細かい平均粒径のものを用いるのがよい。細かい平均粒径の透明微小球4の方が、得られる再帰反射性立体成型体の湾曲部において、良好な再帰反射性能を発揮する。なお、透明微小球4の平均粒径は、マイクロスコープを用い、倍率を500倍として透明微小球4の最大径を透明性微小球30個について測定し、その平均値を算出することによって求められる値である。
【0010】
透明微小球4の素材については、前述する屈折率を備え得る限り、特に制限されず、ガラス製、樹脂製等のいずれであってもよいが、ガラス製の透明微小球4は、透明性、耐薬品性、耐洗濯性、耐候性等に優れており、本発明において好適に使用される。単位面積当たりに埋設される透明微小球4の数は、備えさせるべき再帰反射性能に応じて適宜設定すればよい。たとえば、1mm
2
透明微小球4が50~500個程度、好ましくは100~250個程度でよい。
(【0011】以降は省略されています)

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