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公開番号2025144259
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2024043949
出願日2024-03-19
発明の名称ポリエチレン系樹脂発泡シート
出願人株式会社ジェイエスピー
代理人個人
主分類C08J 9/04 20060101AFI20250925BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 発泡倍率が高く且つ厚みが薄くてもコシの強さと緩衝性を向上させることが可能なポリエチレン系樹脂発泡シートを提供する。
【解決手段】
低密度ポリエチレン(A1)を基材樹脂とする発泡層を有するポリエチレン系樹脂発泡シートであって、前記ポリエチレン系樹脂発泡シートの厚みが0.05mm以上3mm以下であり、前記ポリエチレン系樹脂発泡シートの見掛け密度(kg/m3)に対する前記低密度ポリエチレン(A1)の密度(kg/m3)の比が20以上80以下であり、前記発泡層がさらに直鎖状低密度ポリエチレン(A2)を含み、前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の密度が915kg/m3以上、かつJIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRが10g/10min以下であり、前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)がエチレンと炭素数8のα-オレフィンとの共重合体であり、前記発泡層中の前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の含有量が5質量%以上45質量%以下である。
【選択図】 なし


特許請求の範囲【請求項1】
低密度ポリエチレン(A1)を基材樹脂とする発泡層を有するポリエチレン系樹脂発泡シートであって、
前記ポリエチレン系樹脂発泡シートの厚みが0.05mm以上3mm以下であり、
前記ポリエチレン系樹脂発泡シートの見掛け密度(kg/m

)に対する前記低密度ポリエチレン(A1)の密度(kg/m

)の比が20以上80以下であり、
前記発泡層がさらに直鎖状低密度ポリエチレン(A2)を含み、
前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の密度が915kg/m

以上、かつJIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRが10g/10min以下であり、
前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)がエチレンと炭素数8のα-オレフィンとの共重合体であり、
前記発泡層中の前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の含有量が5質量%以上45質量%以下である、ポリエチレン系樹脂発泡シート。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ポリエチレン系樹脂発泡シートは、前記発泡層と該発泡層の少なくとも片面側に積層された樹脂層とを有し、
前記樹脂層は低密度ポリエチレン(B1)と直鎖状低密度ポリエチレン(B2)とを含み、
前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)の密度が915kg/m

以上、かつJIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)のMFRが10g/10min以下であり、
前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)がエチレンと炭素数8のα-オレフィンとの共重合体であり、
前記樹脂層中の前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)の含有量が5質量%以上45質量%以下である、請求項1に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項3】
JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRが3.0g/10min以下である、請求項1又は2に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項4】
JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRをMFR
LL
とし、JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記低密度ポリエチレン(A1)のMFRをMFR
LD
とした場合に、前記MFR
LL
と前記MFR
LD
との差の絶対値[│(MFR
LD
)-(MFR
LL
)│]が3.0g/10min以下である、請求項1又は2に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項5】
JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)のMFRが3.0g/10min以下である、請求項2に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項6】
前記樹脂層は、高分子型帯電防止剤を含有する、請求項2に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項7】
前記樹脂層は、アイオノマー樹脂を含有する、請求項2に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン系樹脂発泡シートに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレン系樹脂発泡シートは、緩衝性を有しており、物流用緩衝材の用途で利用されている。中でも、低密度ポリエチレンを基材樹脂とするポリエチレン系樹脂発泡シートは、高度な緩衝性を有していることから、複数のガラス板の搬送時における表面の傷つきを抑える等の目的でガラス板の間に配置される間紙であるガラス板用間紙としての用途でも好適に利用されている。このような用途に対する適正向上の観点から、ポリエチレン系樹脂発泡シートについては、コシの強さ(コシ強度)が要求されることがある。例えば、特許文献1では、発泡層の両面側に積層接着された樹脂層中にポリスチレン系樹脂を配合することにより、ポリエチレン系樹脂発泡シートのコシ強度を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-180534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物流用緩衝材やガラス板用間紙においては、厚みの薄いものであってもコシの強さと緩衝性に優れたものが要請されるようになってきている。このような要請に基づき、ポリエチレン系樹脂発泡シートの分野についても厚みが薄いものであってもコシの強さと緩衝性を向上させるための検討がなされてきた。さらに、近年、ポリエチレン系樹脂発泡シートの分野においては省資源化の観点から、発泡倍率を高めた製品が所望されることがある。このような発泡倍率の高いポリエチレン系樹脂発泡シートは、コシの強さが特に低下しやすく、従来技術においては、ポリエチレン系樹脂発泡シートの発泡倍率によってはコシ強度に改善の余地があった。
【0005】
本発明における一つの目的は、発泡倍率が高く且つ厚みが薄くてもコシの強さと緩衝性に優れるポリエチレン系樹脂発泡シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、次の(1)から(7)に示す発明を要旨とする。
【0007】
(1)低密度ポリエチレン(A1)を基材樹脂とする発泡層を有するポリエチレン系樹脂発泡シートであって、
前記ポリエチレン系樹脂発泡シートの厚みが0.05mm以上3mm以下であり、
前記ポリエチレン系樹脂発泡シートの見掛け密度(kg/m

)に対する前記低密度ポリエチレン(A1)の密度(kg/m

)の比が20以上80以下であり、
前記発泡層がさらに直鎖状低密度ポリエチレン(A2)を含み、
前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の密度が915kg/m

以上、かつJIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRが10g/10min以下であり、
前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)がエチレンと炭素数8のα-オレフィンとの共重合体であり、
前記発泡層中の前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の含有量が5質量%以上45質量%以下である、ポリエチレン系樹脂発泡シート。
(2)前記ポリエチレン系樹脂発泡シートは、前記発泡層と該発泡層の少なくとも片面側に積層された樹脂層とを有し、
前記樹脂層は低密度ポリエチレン(B1)と直鎖状低密度ポリエチレン(B2)とを含み、
前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)の密度が915kg/m

以上、かつJIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)のMFRが10g/10min以下であり、
前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)がエチレンと炭素数8のα-オレフィンとの共重合体であり、
前記樹脂層中の前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)の含有量が5質量%以上45質量%以下である、上記(1)に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
(3)JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRが3.0g/10min以下である、上記(1)又は(2)に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
(4) JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRをMFR
LL
とし、JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記低密度ポリエチレン(A1)のMFRをMFR
LD
とした場合に、前記MFR
LL
と前記MFR
LD
との差の絶対値[│(MFR
LD
)-(MFR
LL
)│]が3.0g/10min以下である、上記(1)から(3)のいずれか1つに記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
(5)JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)のMFRが3.0g/10min以下である、上記(2)から上記(4)(ただし、上記(3)及び上記(4)については上記(2)に従属する場合に限る)のいずれか1つに記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
(6)前記樹脂層は、高分子型帯電防止剤を含有する、上記(2)から上記(5)(ただし、上記(3)から上記(5)については上記(2)に従属する場合に限る)のいずれか1つに記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
(7)前記樹脂層は、アイオノマー樹脂を含有する、上記(2)から上記(5)(ただし、上記(3)から上記(5)については上記(2)に従属する場合に限る)のいずれか1つに記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【0008】
また、本発明は、(8)JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRをMFR
LL(A2)
とし、JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記低密度ポリエチレン(A1)のMFRをMFR
LD(A1)
とし、JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記直鎖状低密度ポリエチレン(B2)のMFRをMFR
LL(B2)
とし、JIS K7210-1:2014に基づき、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記低密度ポリエチレン(B1)のMFRをMFR
LD(B1)
とした場合に、
前記MFR
LL(A2)
と前記MFR
LD(A1)
との差の絶対値[│(MFR
LD(A1)
)-(MFR
LL(A2)
)│]が3.0g/10min以下であり、且つ、前記MFR
LL(B2)
と前記MFR
LD(B1)
との差の絶対値[│(MFR
LD(B1)
)-(MFR
LL(B2)
)│]が3.0g/10min以下である、
上記(2)に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート、上記(2)に従属する上記(3)に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート、又は、上記(4)以外に従属する上記(5)、(6)及び(7)のいずれか1つに記載のポリエチレン系樹脂発泡シートであってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発泡倍率が高く且つ厚みが薄くてもコシの強さと緩衝性に優れるポリエチレン系樹脂発泡シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A、図1B及び図1Cは、本発明にかかる発泡シートの実施例の一つを説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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