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公開番号
2025138083
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-25
出願番号
2024036877
出願日
2024-03-11
発明の名称
抗菌性評価システム及び抗菌性評価方法
出願人
TOPPANホールディングス株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C12M
1/34 20060101AFI20250917BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】抗菌性の試験において、試験菌液の接種からコロニーの計数までを自動化可能な抗菌性評価システム及び抗菌性評価方法を提供する。
【解決手段】抗菌性評価システム1は、細菌を用いた試験操作を実施するための安全キャビネット10と、細菌を含む試験菌液を試験片TPの表面に接種する接種部と、試験片TPに接種した試験菌液の細菌を培養する第1培養装置11と、第1培養装置11で細菌が培養された試験菌液を洗い出し液により洗い出す洗い出し部と、洗い出した試験菌液を希釈する希釈部と、希釈後の試験菌液と寒天培地とを混合して寒天培地が固化した寒天平板を作製する寒天平板作製部と、寒天平板に含まれる細菌を培養する第2培養装置13と、第2培養装置13で培養された寒天平板に形成される細菌のコロニーを計数する計数装置14と、試験菌液を接種した試験片TPや寒天平板などの搬送対象物を搬送する搬送装置16と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
試験片の抗菌性の評価を行うためのシステムであって、
細菌を用いた試験操作を実施するための安全キャビネットと、
前記安全キャビネットの内部にて、前記細菌を含む試験菌液を前記試験片の表面に接種する接種部と、
前記試験片に接種した前記試験菌液の前記細菌を培養する第1培養装置と、
前記安全キャビネットの内部にて、前記第1培養装置で前記細菌が培養された前記試験菌液を洗い出し液により洗い出す洗い出し部と、
前記安全キャビネットの内部にて、洗い出した前記試験菌液を希釈する希釈部と、
前記安全キャビネットの内部にて、希釈後の前記試験菌液と寒天培地とを混合して前記寒天培地が固化した寒天平板を作製する寒天平板作製部と、
前記寒天平板に含まれる前記細菌を培養する第2培養装置と、
前記第2培養装置で培養された前記寒天平板に形成される前記細菌のコロニーを計数する計数装置と、
前記試験菌液を接種した前記試験片を前記安全キャビネットから前記第1培養装置に搬送し、かつ、前記第1培養装置での培養後に前記試験片を前記第1培養装置から前記安全キャビネットに搬送し、かつ、前記寒天平板を前記安全キャビネットから前記第2培養装置に搬送し、かつ、前記第2培養装置での培養後に前記寒天平板を前記第2培養装置から前記計数装置に搬送する搬送装置と、を備える
抗菌性評価システム。
続きを表示(約 2,900 文字)
【請求項2】
前記試験片を収容した状態の第1シャーレを保管する第1シャーレ保管部と、
前記試験片に接種した前記試験菌液を覆うためのフィルムを保管するフィルム保管部と、
前記試験菌液を冷却しながら保持する第1冷却保持部と、をさらに備え、
前記接種部は、
前記第1シャーレ保管部に保管された前記第1シャーレを前記安全キャビネットの内部の作業位置に供給する第1シャーレ供給部と、
前記第1冷却保持部から前記試験菌液を吸引するとともに、前記作業位置に供給した前記第1シャーレが収容する前記試験片の表面に、吸引した前記試験菌液を吐出する第1分注部と、
前記フィルム保管部に保管された前記フィルムを、前記試験片の表面に吐出した前記試験菌液に被せるフィルム供給部と、
前記試験片と前記フィルムとの間で前記試験菌液を濡れ広げる濡れ広げ部と、を備える
請求項1に記載の抗菌性評価システム。
【請求項3】
前記濡れ広げ部によって前記試験菌液を濡れ広げた後の前記第1シャーレを、水分を含ませた加湿材とともにケースに収容して前記ケースを密閉する格納装置をさらに備え、
前記搬送装置は、前記格納装置によって前記第1シャーレを収容した前記ケースを前記第1培養装置に搬送し、
前記第1培養装置において、前記第1シャーレが前記ケースに収容された状態で、前記第1シャーレが収容する前記試験片に接種した前記試験菌液の前記細菌を培養する
請求項2に記載の抗菌性評価システム。
【請求項4】
前記第1培養装置は、
前記ケースを収容可能な空間を有し、かつ、温度及び湿度を調整可能な第1収容部と、
前記第1収容部と外部の空間とを区切り、かつ、電気制御によって開閉可能な第1扉と、を備える
請求項3に記載の抗菌性評価システム。
【請求項5】
前記洗い出し液を冷却しながら保持する第2冷却保持部をさらに備え、
前記洗い出し部は、
前記第2冷却保持部から前記洗い出し液を吸引するとともに、前記第1培養装置での培養後の前記試験片を収容する第1シャーレに、吸引した前記洗い出し液を吐出する第2分注部と、
前記第1シャーレ内で前記洗い出し液に前記試験菌液を分散させる第1混合部と、を備える
請求項1に記載の抗菌性評価システム。
【請求項6】
蓋部を有するボトルであって、緩衝液が収容された前記ボトルを保管するボトル保管部をさらに備え、
前記希釈部は、
前記ボトルの前記蓋部を開閉する開閉部と、
前記ボトル保管部に保管された前記ボトルを前記開閉部に供給するとともに、前記開閉部が前記蓋部を開けた状態の前記ボトルを前記安全キャビネットの内部の作業位置に供給するボトル供給部と、
前記洗い出し液によって前記試験菌液が洗い出された第1シャーレから前記試験菌液と前記洗い出し液との混合液を吸引するとともに、前記作業位置に供給した前記ボトルに、吸引した前記混合液を吐出する第3分注部と、
前記ボトルに吐出した前記混合液と前記緩衝液とを混合する攪拌部と、を備える
請求項1に記載の抗菌性評価システム。
【請求項7】
前記ボトル保管部は、同一量の前記緩衝液を収容する第1ボトルと第2ボトルとを保管し、
前記第3分注部は、
前記第1シャーレから前記混合液を吸引するとともに、前記作業位置に供給した前記第1ボトルに、吸引した所定量の前記混合液を吐出し、かつ、
前記攪拌部による混合後の前記第1ボトルから、前記混合液と前記緩衝液とを混合した希釈後の前記試験菌液を吸引するとともに、吸引した前記所定量の希釈後の前記試験菌液を前記第2ボトルに吐出する
請求項6に記載の抗菌性評価システム。
【請求項8】
空の状態の第2シャーレを保管する第2シャーレ保管部と、
前記寒天培地を温めながら保持する加熱保持部と、をさらに備え、
前記寒天平板作製部は、
前記第2シャーレ保管部に保管された前記第2シャーレを前記安全キャビネットの内部の作業位置に供給する第2シャーレ供給部と、
希釈後の前記試験菌液を吸引するとともに、前記作業位置に供給した前記第2シャーレに、吸引した希釈後の前記試験菌液を吐出する第4分注部と、
前記加熱保持部から前記寒天培地を吸引するとともに、前記作業位置に供給した前記第2シャーレに、吸引した前記寒天培地を吐出する第5分注部と、
前記第2シャーレ内で前記寒天培地に希釈後の前記試験菌液を分散させる第2混合部と、を備える
請求項1に記載の抗菌性評価システム。
【請求項9】
前記第2培養装置は、
前記第2シャーレを収容可能な空間を有し、かつ、温度を調整可能な第2収容部と、
前記第2収容部と外部の空間とを区切り、かつ、電気制御によって開閉可能な第2扉と、を備え、
前記搬送装置は、前記第2混合部が希釈後の前記試験菌液を分散させた前記寒天培地が固化して前記寒天平板が作製された状態の前記第2シャーレを、上下反転するように倒置した状態で前記第2培養装置の前記第2収容部に配置する
請求項8に記載の抗菌性評価システム。
【請求項10】
抗菌性評価システムを用いて、試験片の抗菌性の評価を行う抗菌性評価方法であって、
接種部が、安全キャビネットの内部にて、細菌を含む試験菌液を前記試験片の表面に接種し、
搬送装置が、前記試験菌液を接種した前記試験片を前記安全キャビネットから第1培養装置に搬送し、
前記第1培養装置にて、前記試験片に接種した前記試験菌液の前記細菌を培養し、
前記搬送装置が、前記第1培養装置での培養後に前記試験片を前記第1培養装置から前記安全キャビネットに搬送し、
洗い出し部が、前記安全キャビネットの内部にて、前記第1培養装置で前記細菌が培養された前記試験菌液を洗い出し液により洗い出し、
希釈部が、前記安全キャビネットの内部にて、洗い出した前記試験菌液を希釈し、
寒天平板作製部が、前記安全キャビネットの内部にて、希釈後の前記試験菌液と寒天培地とを混合して前記寒天培地が固化した寒天平板を作製し、
前記搬送装置が、前記寒天平板を前記安全キャビネットから第2培養装置に搬送し、
前記第2培養装置にて、前記寒天平板に含まれる前記細菌を培養し、
前記搬送装置が、前記第2培養装置での培養後に前記寒天平板を前記第2培養装置から計数装置に搬送し、
前記計数装置が、前記第2培養装置で培養された前記寒天平板に形成される前記細菌のコロニーを計数する
抗菌性評価方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、抗菌性評価システム及び抗菌性評価方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
物品の表面における細菌に対する抗菌性の試験方法の一例として、JIS Z 2801:2012に規定される抗菌加工を施した製品の表面における細菌に対する抗菌性試験方法が知られている(非特許文献1を参照)。
【0003】
抗菌性の試験では、シャーレに設置した試験片の表面に試験菌液を接種した状態で試験菌液に含まれる細菌の培養を行う。培養後には、シャーレに洗い出し用の培地を加えて試験菌液を洗い出すことで培養した細菌を回収する。続いて、回収した菌を希釈したものを寒天培地で固めた状態で再び培養することで、シャーレ内には細菌のコロニーが形成される。そして、コロニーの数を計数することで、抗菌性を表す抗菌活性値を算出する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
JIS Z 2801:2012「抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
抗菌性の試験では、評価のために多数のサンプルを作製する必要があるため、反復作業が多くなる。そのため、作業者の拘束時間が長くなる。また、作業者の熟練度により細菌の培養の成否や培養後のコロニー数にバラツキが生じる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための抗菌性評価システムは、試験片の抗菌性の評価を行うためのシステムであって、細菌を用いた試験操作を実施するための安全キャビネットと、前記安全キャビネットの内部にて、前記細菌を含む試験菌液を前記試験片の表面に接種する接種部と、前記試験片に接種した前記試験菌液の前記細菌を培養する第1培養装置と、前記安全キャビネットの内部にて、前記第1培養装置で前記細菌が培養された前記試験菌液を洗い出し液により洗い出す洗い出し部と、前記安全キャビネットの内部にて、洗い出した前記試験菌液を希釈する希釈部と、前記安全キャビネットの内部にて、希釈後の前記試験菌液と寒天培地とを混合して前記寒天培地が固化した寒天平板を作製する寒天平板作製部と、前記寒天平板に含まれる前記細菌を培養する第2培養装置と、前記第2培養装置で培養された前記寒天平板に形成される前記細菌のコロニーを計数する計数装置と、前記試験菌液を接種した前記試験片を前記安全キャビネットから前記第1培養装置に搬送し、かつ、前記第1培養装置での培養後に前記試験片を前記第1培養装置から前記安全キャビネットに搬送し、かつ、前記寒天平板を前記安全キャビネットから前記第2培養装置に搬送し、かつ、前記第2培養装置での培養後に前記寒天平板を前記第2培養装置から前記計数装置に搬送する搬送装置と、を備える。
【0007】
上記課題を解決するための抗菌性評価方法は、抗菌性評価システムを用いて、試験片の抗菌性の評価を行う抗菌性評価方法であって、接種部が、安全キャビネットの内部にて、細菌を含む試験菌液を前記試験片の表面に接種し、搬送装置が、前記試験菌液を接種した前記試験片を前記安全キャビネットから第1培養装置に搬送し、前記第1培養装置にて、前記試験片に接種した前記試験菌液の前記細菌を培養し、前記搬送装置が、前記第1培養装置での培養後に前記試験片を前記第1培養装置から前記安全キャビネットに搬送し、洗い出し部が、前記安全キャビネットの内部にて、前記第1培養装置で前記細菌が培養された前記試験菌液を洗い出し液により洗い出し、希釈部が、前記安全キャビネットの内部にて、洗い出した前記試験菌液を希釈し、寒天平板作製部が、前記安全キャビネットの内部にて、希釈後の前記試験菌液と寒天培地とを混合して前記寒天培地が固化した寒天平板を作製し、前記搬送装置が、前記寒天平板を前記安全キャビネットから第2培養装置に搬送し、前記第2培養装置にて、前記寒天平板に含まれる前記細菌を培養し、前記搬送装置が、前記第2培養装置での培養後に前記寒天平板を前記第2培養装置から計数装置に搬送し、前記計数装置が、前記第2培養装置で培養された前記寒天平板に形成される前記細菌のコロニーを計数する。
【0008】
上記抗菌性評価システムまたは抗菌性評価方法によれば、試験菌液の接種、接種した試験菌液の培養、洗い出し、希釈、寒天平板の作製、寒天平板の培養、及び、コロニーの計数までを自動化できる。
【0009】
上記抗菌性評価システムにおいて、前記試験片を収容した状態の第1シャーレを保管する第1シャーレ保管部と、前記試験片に接種した前記試験菌液を覆うためのフィルムを保管するフィルム保管部と、前記試験菌液を冷却しながら保持する第1冷却保持部と、をさらに備え、前記接種部は、前記第1シャーレ保管部に保管された前記第1シャーレを前記安全キャビネットの内部の作業位置に供給する第1シャーレ供給部と、前記第1冷却保持部から前記試験菌液を吸引するとともに、前記作業位置に供給した前記第1シャーレが収容する前記試験片の表面に、吸引した前記試験菌液を吐出する第1分注部と、前記フィルム保管部に保管された前記フィルムを、前記試験片の表面に吐出した前記試験菌液に被せるフィルム供給部と、前記試験片と前記フィルムとの間で前記試験菌液を濡れ広げる濡れ広げ部と、を備える構成としてもよい。上記構成によれば、接種部の各部によって試験菌液の接種作業を行うことができる。
【0010】
上記抗菌性評価システムにおいて、前記濡れ広げ部によって前記試験菌液を濡れ広げた後の前記第1シャーレを、水分を含ませた加湿材とともにケースに収容して前記ケースを密閉する格納装置をさらに備え、前記搬送装置は、前記格納装置によって前記第1シャーレを収容した前記ケースを前記第1培養装置に搬送し、前記第1培養装置において、前記第1シャーレが前記ケースに収容された状態で、前記第1シャーレが収容する前記試験片に接種した前記試験菌液の前記細菌を培養する構成としてもよい。上記構成によれば、第1シャーレを加湿材とともにケースに収容した状態で第1培養装置での培養を行うことで、より確実に高い湿度を維持した状態で、試験片に接種した試験菌液に含まれる細菌の培養を行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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