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公開番号
2025136577
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024035249
出願日
2024-03-07
発明の名称
冷凍ベーカリー食品生地の製造方法
出願人
日清製粉株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
A21D
8/00 20060101AFI20250911BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】高アミロース小麦粉を含有する冷凍ベーカリー食品生地から製造したパンの品質の向上。
【解決手段】冷凍ベーカリー食品生地を用いたベーカリー食品の製造方法であって、該方法は、解凍した冷凍ベーカリー食品生地を発酵させること、及び、該発酵させた生地を加熱すること、を含み、該冷凍ベーカリー食品生地は、穀粉の総質量中に高アミロース小麦粉を50質量%以上含有し、かつ穀粉の総質量100質量部あたり2~20質量部のグルテンを含有し、該高アミロース小麦粉は、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の小麦粉である、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
冷凍ベーカリー食品生地を用いたベーカリー食品の製造方法であって、該方法は、
解凍した冷凍ベーカリー食品生地を発酵させること、
該発酵させた生地を加熱すること、
を含み、
該冷凍ベーカリー食品生地は、穀粉の総質量中に高アミロース小麦粉を50質量%以上含有し、かつ穀粉の総質量100質量部あたり2~20質量部のグルテンを含有し、
該高アミロース小麦粉は、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の小麦粉である、
方法。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記高アミロース小麦粉がSBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記冷凍ベーカリー食品生地がさらに酸化剤を含有する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記酸化剤がアスコルビン酸及びグルコースオキシダーゼからなる群より選択される1種以上である、請求項3記載の方法。
【請求項5】
冷凍ベーカリー食品生地であって、
穀粉の総質量中に高アミロース小麦粉を50質量%以上含有し、かつ、
穀粉の総質量100質量部あたり2~20質量部のグルテンを含有し、
該高アミロース小麦粉は、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の小麦粉であり、
該冷凍ベーカリー食品生地は、解凍して発酵させた後、加熱してベーカリー食品とするものである、
冷凍ベーカリー食品生地。
【請求項6】
前記高アミロース小麦粉がSBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、請求項5記載の生地。
【請求項7】
さらに酸化剤を含有する、請求項5記載の生地。
【請求項8】
前記酸化剤がアスコルビン酸及びグルコースオキシダーゼからなる群より選択される1種以上である、請求項7記載の生地。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高アミロース小麦粉を含有する冷凍ベーカリー食品生地、及びそれを用いたベーカリー食品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
穀物に含まれる澱粉にはアミロースとアミロペクチンが含まれる。アミロースは、消化酵素による消化性が悪く、そのため、ヒトの消化酵素で消化されない難消化性成分、すなわち食物繊維として機能し得、難消化性澱粉に分類される。近年、澱粉合成に関連する酵素に変異を有することでアミロース含有量を増加させた高アミロース小麦が開発されている(非特許文献1、2)。特許文献1~4には、澱粉分枝酵素SBEIIaの遺伝子の点変異を有し、SBEIIaの活性が低下しており、穀粒に含まれる澱粉のアミロース含有量が高い高アミロース小麦が開示されている。このような高アミロース小麦粉は、有望な食物繊維素材の1つである。
【0003】
前述の非特許文献2には、高アミロース小麦から製造したパンが記載されている。特許文献5には、高アミロース小麦粉を30~100質量%含む穀粉類を含有し、かつ該穀粉類100質量部あたりグリアジンを0.05~5質量部含有するベーカリー用穀粉組成物を用いることで、生地の二次加工性に優れ、かつ良好な食感を有するベーカリー食品が製造されることが記載されている。特許文献6には、高アミロース小麦粉を15~100質量%含む穀粉類を含有し、かつ該穀粉類100質量部あたりグルテンを1~10質量部含有する中華まん類用穀粉組成物が記載されている。
【0004】
ベーカリー食品の生地は、冷凍保存され、適時解凍して焼成されることがある。しかし冷凍生地から製造したパンは、冷凍を経ていない生地から製造したものと比べて、ボリュームが出づらく、かつ食感が低下しやすい傾向がある。また、冷凍生地を使用したパンは一般に乾燥しやすいため、特にベーカリーショップなどで裸売りされる場合にはパサついた食感になりやすい。特許文献7には、穀粉、冷凍耐性を有するパン酵母、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、グルテン、アスコルビン酸、水を含む材料を特定の条件で1次ミキシングし、次いでさらに穀粉、食塩を加えて特定の条件で2次ミキシングし、得られた混合物を発酵、冷凍保存することで製造された多加水パン用冷凍生地が、長期間冷凍保存しても、解凍時の離水発生がなく且つ、解凍後に加熱調理すればボリュームが大きいパンになることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2007-504803号公報
特表2008-526690号公報
特表2015-504301号公報
特表2019-527054号公報
特開2023-118310号公報
特開2023-098082号公報
特開2023-145876号公報
【非特許文献】
【0006】
J Jpn Assoc Dietary Fiber Res, 2003, 7(1):20-25
Trends in Food Science and Technology, 2006, 17:448-456
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者は、前記の冷凍ベーカリー食品生地に関する問題が、非高アミロース小麦粉から製造した通常の生地と比べて、高アミロース小麦粉を含有する生地でより生じやすいことを見出した。本発明は、高アミロース小麦粉を含有する冷凍ベーカリー食品生地から製造したパンの品質を向上させることに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の代表的実施形態として、以下を提供する。
〔1〕冷凍ベーカリー食品生地を用いたベーカリー食品の製造方法であって、該方法は、
解凍した冷凍ベーカリー食品生地を発酵させること、
該発酵させた生地を加熱すること、
を含み、
該冷凍ベーカリー食品生地は、穀粉の総質量中に高アミロース小麦粉を50質量%以上含有し、かつ穀粉の総質量100質量部あたり2~20質量部のグルテンを含有し、
該高アミロース小麦粉は、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の小麦粉である、
方法。
〔2〕前記高アミロース小麦粉がSBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、〔1〕記載の方法。
〔3〕前記冷凍ベーカリー食品生地がさらに酸化剤を含有する、〔1〕又は〔2〕記載の方法。
〔4〕前記酸化剤がアスコルビン酸及びグルコースオキシダーゼからなる群より選択される1種以上である、〔3〕記載の方法。
〔5〕冷凍ベーカリー食品生地であって、
穀粉の総質量中に高アミロース小麦粉を50質量%以上含有し、かつ、
穀粉の総質量100質量部あたり2~20質量部のグルテンを含有し、
該高アミロース小麦粉は、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の小麦粉であり、
該冷凍ベーカリー食品生地は、解凍して発酵させた後、加熱してベーカリー食品とするものである、
冷凍ベーカリー食品生地。
〔6〕前記高アミロース小麦粉がSBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、〔5〕記載の生地。
〔7〕さらに酸化剤を含有する、〔5〕又は〔6〕記載の生地。
〔8〕前記酸化剤がアスコルビン酸及びグルコースオキシダーゼからなる群より選択される1種以上である、〔7〕記載の生地。
【発明の効果】
【0009】
本発明で提供される冷凍ベーカリー食品生地から製造したパンは、高アミロース小麦粉を含有するため食物繊維が豊富である。また該冷凍ベーカリー食品生地から製造したパンは、ボリュームと食感に優れ、時間が経ってもパサついた食感になりにくい。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、「ベーカリー食品」(又は単に「ベーカリー」と称することもある。)とは、穀粉を含む生地を、発酵させ、加熱(例えば、焼成、蒸し、揚げ等)することで製造される食品である。本発明で提供されるベーカリー食品としては、特に制限はなく適宜選択することができるが、例えば、食パン(角型食パン、イギリスパン等)、ロールパン(バターロールなど)、菓子パン、総菜パン、ハード系のパン(フランスパン、ドイツパン、ハードロール、セミハードロール等)、クロワッサン、デニッシュ、ブリオッシュ、ベーグル、フォカッチャ、ナン、ピタパン等のパン類;ピザ;中華まん;パネトーネ、クグロフ、シュトーレン、ワッフル、ドーナツ等の発酵菓子類などが挙げられる。このうち、ロールパン、ハードロール、セミハードロール、菓子パン、惣菜パン、クロワッサン、デニッシュ、ブリオッシュ、ベーグル、ピザ、フォカッチャが本発明において好適なベーカリー食品として挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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