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公開番号2025136075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024034264
出願日2024-03-06
発明の名称インクジェットインク記録方法及び記録装置
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B41M 5/00 20060101AFI20250911BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】耐転写性及び間欠印字安定性に優れるインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】インクジェットヘッドからインク組成物を吐出して記録媒体に付着させる付着工程を有し、インクジェットヘッドは、壁面がスキャロップ形状を有するノズルを有し、インク組成物は、顔料と、ラクタム化合物と、溶媒成分と、溶媒成分に溶解している水溶性樹脂と、を含み、溶媒成分は水を含み、インク組成物が水系インクであり、水溶性樹脂の含有量が、インク組成物の総量に対して0.3質量%以上である、インクジェット記録方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
インクジェットヘッドからインク組成物を吐出して記録媒体に付着させる付着工程を有し、
前記インクジェットヘッドは、壁面がスキャロップ形状を有するノズルを有し、
前記インク組成物は、顔料と、ラクタム化合物と、溶媒成分と、前記溶媒成分に溶解している水溶性樹脂と、を含み、
前記溶媒成分は水を含み、前記インク組成物が水系インクであり、
前記水溶性樹脂の含有量が、前記インク組成物の総量に対して０．３質量％以上である、
インクジェット記録方法。
続きを表示（約 730 文字）【請求項２】
前記水溶性樹脂の含有量が、前記インク組成物の総量に対して、０．３質量％以上３．０質量％以下である、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項３】
前記ラクタム化合物の含有量Ｂが、前記インク組成物の総量に対して、０．５質量％以上５．０質量％以下である、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項４】
前記インク組成物がアセチレングリコール系界面活性剤を含む、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項５】
前記水溶性樹脂が、ウレタン系樹脂及びアクリル系樹脂のうち１種以上を含む、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項６】
前記ラクタム化合物が、６～８員環であるラクタム環を有する、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項７】
前記記録媒体が吸収性記録媒体である、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項８】
前記インク組成物において、前記ラクタム化合物の含有量Ｂに対する、前記アセチレングリコール系界面活性剤の含有量Ａの質量比Ａ／Ｂが、０．１以上１．５以下である、
請求項４に記載のインクジェット記録方法。
【請求項９】
前記顔料が自己分散顔料である、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項１０】
前記溶媒成分が、標準沸点が２８０℃以上であるポリオール類の有機溶剤を含む、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、インクジェットインク記録方法及び記録装置に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、発色性及び吐出安定性等について種々の検討がなされている。例えば、特許文献１には、ノズルの側壁面の形状がスキャロップ形状であるノズルを有するインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置に用いられるインク組成物であって連続印字安定性に優れるインク組成物を提供することを目的として、顔料と、水とを含む水系インク組成物であって、２０℃における粘度が２ｍＰａ・ｓ以上７ｍＰａ・ｓ以下であり、２０℃における降伏値が０．２ｍＰａ未満であり、かつ、前記水を２５％蒸発させたときの２０℃における降伏値が０．８ｍＰａ未満であることを特徴とする水系インク組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１８－００２７７８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
水系インク組成物においては、インクが十分に乾燥する前に記録装置内部において、搬送、排紙、及び積層され、インクの転写が起こりやすい。一方で、特許文献１に記載されているような、ノズルの壁面がスキャロップ形状を有するインクジェットヘッドを用いて記録を行う場合に、吐出安定性が低下したり、印字安定性が悪くなったりする問題があった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェットヘッドからインク組成物を吐出して記録媒体に付着させる付着工程を有し、上記インクジェットヘッドは、壁面がスキャロップ形状を有するノズルを有し、上記インク組成物は、顔料と、ラクタム化合物と、溶媒成分と、上記溶媒成分に溶解している水溶性樹脂と、を含み、上記溶媒成分は水を含み、上記インク組成物が水系インクであり、上記水溶性樹脂の含有量が、上記インク組成物の総量に対して０．３質量％以上である。
【０００６】
本発明の記録装置は、上述のインクジェット記録方法により記録物を得るためのインクジェット記録装置であって、上記インク組成物と、上記インク組成物を吐出する上記インクジェットヘッドと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
実施例に用いるインク組成物の組成及びその評価結果を示す表１である。
実施例に用いるインク組成物の組成及びその評価結果を示す表２である。
実施例に用いるインク組成物の組成及びその評価結果を示す表３である。
実施例に用いるインク組成物の組成及びその評価結果を示す表４である。
インクジェット記録方法で用いるノズルの一例を示す図である。
インクジェット記録方法で用いるインクジェットヘッドの一例を示す図である。
インクジェット記録方法で用いるインクジェット記録装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態（以下、「本実施形態」という。）について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【０００９】
１．インクジェット記録方法
本実施形態に係るインクジェット記録方法（以下、単に「本記録方法」ともいう。）は、インクジェットヘッドからインク組成物を吐出して記録媒体に付着させる付着工程を有し、上記インクジェットヘッドは、壁面がスキャロップ形状を有するノズルを有し、上記インク組成物は、顔料と、ラクタム化合物と、溶媒成分と、上記溶媒成分に溶解している水溶性樹脂と、を含み、上記溶媒成分は水を含み、上記インク組成物が水系インクであり、上記水溶性樹脂の含有量が、上記インク組成物の総量に対して０．３質量％以上である。
【００１０】
水系インク組成物を用いて記録媒体へ記録を行う場合、記録媒体にインク組成物が付着した後、すぐに搬送ローラーにより搬送及び排紙されると、乾燥されていないインク組成物が搬送ローラーへ付着したりすることで転写してしまう問題がある。このような転写は、記録媒体へのインク組成物の浸透が不十分であることや、付着したインクにローラー等が接触した時のインクの転写し易さが一因と考えられる。この点に関し、インク組成物に定着樹脂を添加することにより、付着した記録媒体の表面において膜を形成し、付着したインクの全体が乾燥する前でも転写を抑制するという方法が考えられる。
（【００１１】以降は省略されています）

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