TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025133331
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031221
出願日2024-03-01
発明の名称自動培養装置、それを用いた細胞培養方法
出願人株式会社日立ハイテク
代理人ポレール弁理士法人
主分類C12M 3/00 20060101AFI20250904BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】
培養に必要な培養容器へのCO2ガス濃度維持を簡易な構成で実現した自動培養装置、それを用いた細胞培養方法を提供すること。
【解決手段】
細胞を培養する培養容器を載置した状態で、培養容器に対しCO2を含む気体を供給可能な換気アダプタと、換気アダプタにCO2を含む気体を供給するガス供給部と、を備えた自動培養装置であって、培養容器が換気アダプタの所定位置に載置された際、その上部が培養容器下方に設けられたガス交換膜の少なくとも一部を直接、または間接的に支持する支持し、かつその下端部が換気アダプタ上面の少なくとも一部に接触して、ガス供給部から供給されたCO2を含む気体を気密的に保持可能なガス保持空間形成部、を備えた。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
細胞を培養する培養容器を載置した状態で、該培養容器に対しCO

を含む気体を供給可能な換気アダプタと、
前記換気アダプタに前記CO

を含む気体を供給するガス供給部と、
を備えた自動培養装置であって、
前記培養容器が前記換気アダプタの所定位置に載置された際、その上部が該培養容器下方に設けられたガス交換膜の少なくとも一部を直接、または間接的に支持し、かつその下端部が該換気アダプタ上面の少なくとも一部に接触して、前記ガス供給部から供給された前記CO

を含む気体を気密的に保持可能なガス保持空間形成部、
を備えたことを特徴とする自動培養装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1記載の自動培養装置において、
前記ガス保持空間形成部は略円筒形状を有し、前記培養容器下方に設けられた前記ガス交換膜の周囲を囲むスカート部の内周面に気密的に接触する構造を有していることを特徴とする自動培養装置。
【請求項3】
請求項1記載の自動培養装置において、
前記培養容器を前記ガス保持空間形成部に押圧するための押え治具を備えること特徴とする自動培養装置。
【請求項4】
請求項1記載の自動培養装置において、
前記ガス保持空間形成部は、前記ガス交換膜の少なくとも一部を直接、または間接的に支持する部位、前記換気アダプタ上面の少なくとも一部に接触する部位、の少なくともいずれかが可撓性を有する部材からなることを特徴とする自動培養装置。
【請求項5】
請求項1記載の自動培養装置において、
前記ガス保持空間形成部は、略円筒形状を有する硬質材料からなり、
前記ガス交換膜の少なくとも一部を直接、または間接的に支持する部位、前記換気アダプタ上面の少なくとも一部に接触する部位、の少なくともいずれかが可撓性を有する部材からなることを特徴とする自動培養装置。
【請求項6】
請求項1記載の自動培養装置において、
前記ガス保持空間形成部は、略円筒形状を有する硬質材料からなり、
該ガス保持空間形成部の前記換気アダプタの上面に接触する部位の少なくとも一部に、該ガス保持空間形成部と該換気アダプタ上面の間に介在し、該ガス保持空間形成部と該換気アダプタとの気密性を向上するための第1の気密封止部を有することを特徴とする自動培養装置。
【請求項7】
請求項1記載の自動培養装置において、
前記ガス保持空間形成部の前記ガス交換膜の少なくとも一部を直接、または間接的に支持する部位に、該ガス交換膜の少なくとも一部を直接、または間接的に支持する部位と該ガス保持空間形成部の間に介在し、該ガス交換膜の少なくとも一部を直接、または間接的に支持する部位と該ガス保持空間形成部との気密性を向上するための第2の気密封止部を有することを特徴とする自動培養装置。
【請求項8】
請求項6に記載の自動培養装置において、
前記第1の気密封止部は、前記ガス保持空間形成部の下面の一部に設けられた溝部と嵌めあうOリングであることを特徴とする自動培養装置。
【請求項9】
請求項7に記載の自動培養装置において、
前記第2の気密封止部は、前記ガス保持空間形成部の上端部の一部に係合する係合部を有するリング状部材からなることを特徴とする自動培養装置。
【請求項10】
請求項9に記載の自動培養装置において、
前記リング状部材は、断面略L字形状を有し該L字の短い辺部が、前記ガス保持空間形成部に設けられた溝部と係合する構造を有することを特徴とする自動培養装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞又は組織を培養する自動培養装置、及びそれを用いた細胞培養方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
再生したヒトの細胞ならびに遺伝子導入により機能を改変した細胞等を用いた医療は、これまで根治が困難であった疾患を克服できるため、その普及への期待が高まっている。
【0003】
治療対象は癌が最も多く、続いて各種臓器が続く。患者自身の細胞を用いる自家移植は拒絶反応の可能性が低く、患者QOL(quality of life)向上の観点からニーズが高いことが理由であると考えられる。
【0004】
細胞種は免疫細胞が最も多く、全体の4割以上を占める。癌が主たる対象疾患であり、具体的な細胞種としてはT細胞、NK細胞、NKT細胞等が挙げられる。特に、患者から免疫細胞であるT細胞を取り出し、遺伝子導入により癌細胞を攻撃可能な形に加工して注射により患者へ戻す、CAR-T(chimeric antigen receptor-T)細胞療法の実用化が先行している。
【0005】
移植向け細胞の製造工程では患者自身又は他者から採取した生体試料を分離・精製し、増幅・遺伝子導入等の加工を行う。
【0006】
この工程は細胞処理施設(CPC:Cell Processing Center)において、医薬品等の製造管理及び品質管理の基準である適正製造基準(GMP:Good Manufacturing Practice)を満たした標準手順書(SOP:Standard Operating Procedure)に従い実施する。よってCPCの運用には多大なコストと専門の培養技術を有した人材を必要とする。
【0007】
加えて製造工程は手作業を中心とするため、製造量の増加には限界がある。低生産性と製造コスト高が再生医療の普及の妨げとなっており、製造工程の中で特に労力とコストを要する培養作業の自動化が求められている。培養作業の自動化により省力化、コストダウン、大量生産が可能となる。
【0008】
自動培養装置の例として、特許文献1に示すように、閉鎖空間を有した閉鎖系流路を自動で取り扱う装置がある。閉鎖系流路において、閉鎖系培養容器が流路チューブ等により常時接続された状態であり、閉鎖系培養容器の内部で細胞を培養する。
【0009】
閉鎖系流路は、その外部に設置された弁、ポンプ等の稼動により、その内部に保持された液体、気体の移動を可能とする。これにより自動培養装置は、培養空間の閉鎖性を維持した状態のまま細胞播種、培地交換、顕微鏡観察等を自動で実施する。
【0010】
培養容器の例として、特許文献2に示すように、培養容器の一部に換気膜を構成した閉鎖容器を使用し、換気面の周辺を所望のガス濃度に維持し細胞培養を行う技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
抗遺伝子劣化装置
19日前
個人
細胞内探査とその利用
27日前
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
3か月前
個人
細胞培養容器
2か月前
日本バイリーン株式会社
細胞用支持基材
2か月前
東洋紡株式会社
改変型RNAポリメラーゼ
2か月前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
3か月前
日油株式会社
蛋白質安定化剤
2か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
1か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
1か月前
テルモ株式会社
吐出デバイス
9日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
27日前
サッポロビール株式会社
飲料
3か月前
テルモ株式会社
容器蓋デバイス
9日前
東ソー株式会社
pH応答性マイクロキャリア
12日前
大陽日酸株式会社
培養装置
22日前
大陽日酸株式会社
培養装置
22日前
トヨタ自動車株式会社
バイオ燃料製造方法
6日前
株式会社ファンケル
SEC12タンパク発現促進剤
2か月前
株式会社東海ヒット
灌流培養ユニット
3か月前
オンキヨー株式会社
浸漬酒の製造方法、及び、浸漬酒
2か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
2か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
2か月前
個人
ナノ微粒子の製造方法
3か月前
ヤマト科学株式会社
インキュベータ
3か月前
個人
超音波機能着きウィスキー熟成ボトル用のキャップ
3か月前
テルモ株式会社
採取組織細切補助デバイス
9日前
株式会社シャローム
スフィンゴミエリン製造方法
15日前
東洋紡株式会社
緩衝剤によるヘムタンパク質の安定化方法
3か月前
株式会社今宮
瓶詰ビールの加熱殺菌方法および装置
16日前
住友金属鉱山株式会社
連続発酵方法及び連続発酵装置
12日前
花王株式会社
リパーゼ変異体
2か月前
公立大学法人北九州市立大学
微生物の検知方法
29日前
池田食研株式会社
抗疲労用組成物
2か月前
ZACROS株式会社
排気ユニット、及び培養装置
2か月前
住友ベークライト株式会社
培養キット
12日前
続きを見る